おばさんにはセロトニンが必要だ
歩き始めたのは8月の半ばからスタートして、1ヶ月ほど。きっかけはホルモン補充など、更年期の治療を始めてみたら、体調が良くなってきたからだ。加えてここ数年、仕事でもない限り、朝は全く起きられなかったのに、毎朝6時にはきっちり目が覚めるようになった。これがホルモン補充の効果だとしたら、奇跡に近いし、加齢のせいだろうか。ほら、年寄りは朝が早いじゃない。
早朝起床が始まった頃は、なぜ自分が起きているのか皆目見当がつかず、逆にザワザワした。でもこれも薬が効いているのだと思ったら、動こうと意欲が湧いてきた。
(…歩いてみようかな)
歯磨きだけして顔は洗わず、太陽の当たりそうな箇所に日焼け止めだけササッと塗り、水筒にお茶を入れて、タオルと日傘を持って家を出る。行き先は毎日違う。スピっているわけではないけれど、毎日サイトで吉方位を調べて、その方向に4〜5キロ歩く。毎日同じコースは性格的に飽きるだろうし、どうせ歩くなら良き方角の方がいいはず…が、私の判断だ。
歩き始めた当初は8月半ばで、早朝とはいえど暑い。それでも日中のエアコンの効いた室内で仕事をしているよりは、風を浴びているととても気持ちが良い。マジで。酒を飲んで覚える恍惚感もいいけれど、朝日が気持ち良い中年になったのだ。そして歩いていると発見もある。ああ、こんな店もできたのか、この時期はこんな花が咲いているのか。思わず青山テルマの曲を口ずさみそうになる。
帰宅してシャワーして朝ごはんを食べて(やや眠くなりがら)、仕事開始。こんな日々を常としているせいか、更年期で絶不調だった時期とは比べ物にならないほど体調がいい。
ちなみに一昨年の年末も、自分の中性脂肪率を気にしてウォーキングをしていた。その時は「歩く」を主眼にしていたので、仕事を終えた夜に歩き、寒さに負けて継続とまではならなかった。
今回は「歩く」よりも「動く」をメインにしているので、歩数はあくまで目安。それよりも一歩家を出て、太陽光による幸せホルモン=セロトニンとやらを浴びるのがいいらしい。今までセロトニンの存在をどこかで信じていなかったけれど、今はホルモン補充をして体調が良い身分。女性の体がいかにホルモンに差配されているのか、重々身に染みているので、セロトニン、深謝! の気持ちだ。
…と、この健康話を同級生の友人に電話で話した。
「あ、私もねえ、旦那と最近毎朝6時に起きて歩いてるよ! 近所のお寺にお参りして帰ってくるんだけどね、朝、いいよねえ」
やはりおばさんには朝が似合うのだと、実感した。明日も歩こう。
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