俳優・清水尋也容疑者の薬物逮捕で「東リベ」「あんぱん」に映像関係者の強い関心が集まる複雑事情

更新日:2025-09-17 10:58
投稿日:2025-09-17 10:55

 9月26日に最終話を迎えるNHK朝の連続テレビ小説『あんぱん』の視聴率がここにきて17%超えを連発、平均視聴率も有終の美を飾る気配をみせている。

 前作で橋本環奈(26)がヒロインを務めた『おむすび』は平均視聴率13%台と低迷し、視聴者の"朝ドラ離れ"も心配されていたが、どうやらそれに歯止めがかかりそうだ。

 この『あんぱん』の成功で高い評価を受けているのが、絶妙な人物描写が絶賛されている脚本家、中園ミホ氏(66)の心温まるストーリーテリングだ。ヒロイン"のぶ"役の今田美桜(28)の優しく芯の強い女性像や、"柳井嵩"役・北村匠海(27)の漫画家として苦悩し、悶々とした空気感は、「中園でなければ表現できなかっただろう」とドラマ関係者に高評価を得ているという。

 この『あんぱん』が成功した要因の一つに、2021年7月に公開され、この年の邦画実写興行収入第1位を記録し、これまでに公開されたシリーズ3作品の累計興収が約95億5000万円を残しているメガヒット映画『東京リベンジャーズ(以下、東リベ)』の影響を挙げる映画関係者も少なくない。

 この映画で恋人役を演じたのが、『あんぱん』で息の合った夫婦役を演じた、北村と今田だった。実際、放送開始直後から、『東リベ』の北村演じる"花垣武道"と、今田演じる"橘日向"の風貌を変えた再来に、SNSでは若年層を中心に話題になっていた。

 さらに他にも『東リベ』からは、『あんぱん』で手塚治虫氏をモデルとする"手嶌治虫"を演じる眞栄田郷敦(25)、永六輔氏をモデルとした"六原永輔"を演じた藤堂日向(29)もキャスティングされている。放送回を追うごとにファンたちの間では、「朝ドラで『東リベ』のキャストが再集結するなんて…感激」とか、「みんな立派な大人になって感涙ものだ」と盛り上がってもいた。

■同一映画の出演者2人が薬物で逮捕される奇異な偶然

 浮き沈みの激しい芸能界で、4年前から安定した人気を誇る俳優を次々に輩出してきた『東リベ』だが、ここにきて残念なニュースも飛び出した。9月3日、作品で"半間修二"を演じた清水尋也容疑者(26)が、麻薬取締法違反(共同使用)容疑で警視庁に逮捕された。

 この一報に芸能記者たちは、"場地圭介"を演じた永山絢斗(36)が、2023年6月に大麻取締法違反(所持)容疑で2度、逮捕されていることから、『東リベ』出演者で薬物関連の逮捕者が2人目という奇異な偶然に、他の出演者の動向にも関係者の目が向けられている。

 2020年の新型コロナウイルス感染拡大の影響で撮影が3度にわたって中断を余儀なくされている『東リベ』のキャストたちの絆は、通常作品以上に、今でも強く結ばれているとされていることは周知の事実だ。

「清水は警察の取り調べに協力的だと言われていますが、入手ルートや共同使用仲間に話題が移ると、急に口をつぐんでしまうそうです。自分が何か喋ることで新たな逮捕者が出ることを恐れているのかもしれません」(芸能関係者)

 『あんぱん』の成功でにわかに再注目されることになった『東リベ』だが、これ以上そのブランドを汚して欲しくない…と願うのは、北村や今田だけではないだろう。

(芋澤貞雄/芸能ジャーナリスト)

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