効いてくれよ、スタバ1杯分! 更年期女がすがる心のお守り。すべてはプラシーボ効果と気づいても

小林久乃 コラムニスト・編集者
更新日:2025-10-08 11:45
投稿日:2025-10-08 11:45
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まった老化現象についてありのままに綴ります。第48話は「すべてはプラシーボ効果」。

プラセンタとはなんぞよ

 今夏の思い出といえば(まだ夏終わっていない感あるけれど)、個人的には更年期症状の爆破。まさか自分が鬱っぽくなるとは予想だにしていなかった。更年期とは世間一般でいうホットフラッシュ、頭痛、耳鳴り、寝汗、関節痛、体重増加、皮膚や毛髪や尿トラブルといった不定愁訴に限らない。何が勃発するか分からない爆弾なのだと、今夏に知った。

【こちらもどうぞ】中年の“集中力”はどこに消えた? 若い頃と「同じ脳じゃない」と気づいた私の小さな工夫

 そのまま放置しておくと本当に息絶えてしまうので、せっせと婦人科に通って対症療法を探している。その中に『プラセンタ注射』がある。世間一般では人間の胎盤から抽出されたエキス(ヒトプラセンタ)を指すらしい。そう言われても素人医者にはなんのこっちゃ。成長因子、アミノ酸、ビタミン、ミネラルを成分に含み、細胞の修復やホルモン調整を助ける…となると、ラスト一文のホルモン調整が、エストロゲンのガンガン減っている更年期世代の対症療法にフィットするらしい。美容医療の一環でもあるけど、更年期障害の治療であれば45〜59歳までは保険適用で、一本500円前後で注射できる。1ヶ月10本近く打つ猛者もいるらしいが、平均すると週に1〜2回程度が望ましいと医者談。

 気をつけなくてはいけないのが、献血ができなくなってしまうという事実。詳細は担当医に聞いてほしいが、注射を打つ前に病院からサインは求められた。こういうとき、単身は気楽だ。自分の家族がいないと輸血の予定もないのですぐに「YES」の決断ができる。

 以前、この連載でも「プラセンタ注射は痛いだけで、そんなに効果を感じなかった」と書いたように、現在の対症療法の選択肢からは外していた。が、今夏は緊急事態が起きたので、悠長にしていられない。とにかく普通の体調でいられる手段があるのなら、片っ端から(保険適用範囲で)手を出している。初めて注射をした7年前はよく分からない成分に、なんの効果も感じなかった。が、今年の私はどうも違った。

小林久乃
記事一覧
コラムニスト・編集者
出版社勤務後、独立。2019年「結婚してもしなくてもうるわしきかな人生」にてデビュー。最新刊はドラマオタクの知識を活かした「ベスト・オブ・平成ドラマ!」(青春出版社刊)。現在はエッセイ、コラムの執筆、各メディアの構成と編集、プロモーション業が主な仕事。正々堂々の独身。最新情報は公式HP

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


「子供産まない」人生を正解とする夫婦の価値観、つらいと感じる瞬間は?
 生活スタイルや働き方、恋愛に関しても自由になってきた今、結婚しても子供を産まないことが「正解」と考える人が増えてきまし...
LINEの返しにも滲み出るのねぇ…「頭がいいな」と思う人のレス3選
 頭がいいかどうかは、会話をするとよくわかるものです。頭が悪い人との会話はテンポが悪く、話していて疲れてしまう時がありま...
マイクロバッグなんて夢のまた夢…鈍器級の「重すぎ荷物」を減らしたい
「ちょっと友だちとランチするだけなのに、鈍器ほど重たい私のバッグはなんなん……」と、ゲンナリしたことありませんか? マイ...
多様性がなにか 小さな子どもはわかってる 2023.7.5(水)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
変態案件!? サボテン界の不思議ちゃん「リプサリス」は人気もうなぎ上り
「ワタシ、変態なんで」が、口癖の花屋の男友達K。このコラムでもたびたび登場する彼の性格はよく知っているつもりですが、それ...
休暇や帰省時にも使える!「お土産何がいい?」への最適解LINE3選
 旅行に行っている友達から「お土産何がいい?」と聞かれたら、なんと答えていますか? 「◯◯がほしい!」と要求するの...
今「韓国女子旅」でしたい5つのこと~美・食・楽、そして初体験…30代・40代女性の「好き」がたくさん!
 2023年、女子旅で最も人気の旅行先と言えばやっぱり韓国! 日本中どこからでも飛行機で3時間程度で行ける気軽さに加え、...
[PR] 2023-08-21 18:27 ライフスタイル
かわいいけど今日はもう限界かも…子育てに行き詰ったママに捧ぐ対処法
 必死に子育てに取り組んでいると周りが見えなくなってしまい、限界を感じることがあります。仕事や家事に加えて育児となると、...
ナンプラーもバルサミコ酢も余るよね…“クセ強”調味料を使い切る対処法
 いろいろな調味料がある中でも、あまり使う回数が少ない調味料は余ることがありますよね。結局使いきれずに、賞味期限が切れて...
オニギリ柄のにゃんたま君の“たまたま”は汚れのない純真純白
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
山郷で梅雨を感じる 2023.7.3(月)
 遠くの山や空の色に溶けそうな青。  アジサイのもともとの色はピンクで、土が酸性かアルカリ性かによって変化するんだ...
結婚式にジーパン着用!? 「育ちが悪い」と“秒”認定されちゃうLINE3選
 育ちが悪いと、大人になった時にどうしても会話や行動に出てしまうものです。育った中で染み付いたものなので、なかなか悪い言...
毎日しなければならないことに生かされている 2023.7.2(日)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
違う違うそうじゃない~!彼も同僚もママ友も…何かがズレてるLINE3選
 あなたが「もういいや」と返信する気を失うのはどんなLINEですか? 話が通じない相手や、価値観が異なる相手とのLINE...
癒しの漫画/第52回「一難去って…」
 ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 生きものたち、その生きものたちをこよな...
何が大変? できるなら避けたい! 子どものPTA活動で苦労する5つのこと
 子供がいると仕事や家事で忙しいうえに、学校でのアレコレに参加しなくちゃいけなくて……。特にPTA役員に選ばれると苦労し...