加勢大周や能年玲奈が独立後に“芸名使用トラブル”…ようやく厳正対処される芸能界の悪しき慣習

更新日:2025-10-04 17:03
投稿日:2025-10-04 17:00

 政府は30日、芸能人と芸能事務所の契約を巡る不当な慣行を是正し、適正化に向けた指針を公表。独立や移籍をした芸能人のテレビ出演を妨害するなど独占禁止法上の問題になる行為を明示し、今後、公正取引委員会は指針に従わない行為を厳正に対処する。

・契約期間を定めていないにもかかわらず事務所が同意しない限り退所を認めない
・独立や移籍後に芸能活動を行えないと脅かす
・テレビ出演などを妨げる
・一方的に芸名の使用を制限する

などの行為が問題になり得ると指摘している。

 これまで芸能界では、独立後の芸能人の活動を妨げるような悪しき慣習がまかり通ってきた。記憶に新しいのが、旧ジャニーズ事務所が2017年に退所した元SMAPの稲垣吾郎(51)、草彅剛(51)、香取慎吾(48)を出演させないようテレビ局に働きかけていたとして公取が同事務所に注意した一件。3人は独立後、次々に民放のレギュラー番組を打ち切られ、しばらくの間、活躍の機会が奪われていた。

「創業者のジャニー喜多川氏の性加害が社会問題になって以降、芸能界の健全化が進んでいます。古くは田原俊彦が独立した1994年に、長女誕生の記者会見での“ビッグ発言”で不興を買い、独立後は事務所の後輩との共演がなくなるなど、仕事が激減し芸能活動がたちゆかなくなりました。ジャニーズ時代はスキャンダルを事務所の力で揉み消してきたと言われてきただけに、隔世の感がありました」(スポーツ紙記者)

■独立後に露出が激減するパターン

 かつて10本以上のレギュラー番組を抱える人気タレントだったセイン・カミュ(54)は04年に出演料を巡り所属事務所と対立。独立する際、裁判に発展している。テレビ局に対して事務所から圧力があったとされ、出演予定のCMが中止になるなど、露出が大幅に激減。09年に和解が成立している。

 独立後に芸名の使用が制限されそうになったケースといえば、1990年代に、織田裕二(57)、吉田栄作(56)とともに“トレンディードラマ御三家”と言われた加勢大周(55)。

「所属事務所のギャラや経費の支払いに不信感を持った加勢は91年に個人事務所を設立し独立するが、前所属事務所が〝加勢大周〟の芸名の使用停止を求めて提訴。最終的に加勢の勝訴となったが、08年に大麻と覚醒剤の所持で逮捕され、芸能界引退を表明しています。最近では13年のNHK朝ドラ『あまちゃん』で大ブレークした能年玲奈の独立トラブルが15年に発覚し、独立後、本名でもある〝能年玲奈〟の芸名が契約書に基づき使用できないことから、〝のん〟に改名しています。独立後、テレビドラマの出演などが大幅に減っています。売れっ子になるまで各所への売り込みや育成に投資してきており、相応のコストがようやく回収できる段階で独立されては商売にならないという言い分がプロダクション側にあるのは理解できますが、過度な妨害工作は避けるべきでしょう」(芸能ライター)

 立場が弱い芸能人が不当な扱いをされることはなくなるのか。

  ◇  ◇  ◇

「宮内ひとみ」なる芸能人をご存じだろうか? 知らない。では、「桜庭ななみ」ならどうだろうか……。関連記事【もっと読む】「桜庭ななみそっくりの宮内ひとみって?」実は本人で視聴者ビックリ! 芸能人の“改名ネタ”が盛り上がるわけ…では、何かと話題になる芸能人の解明について伝えている。

エンタメ 新着一覧


早くも“NHK御用達俳優”の片鱗が?「虎に翼」出演の岡部ひろきはそんじょそこらの2世俳優とは違う
 1日放送「ダウンタウンDX」(日本テレビ系・読売テレビ制作)に故・西城秀樹さんの息子・木本慎之介(20)が出ていました...
なぜ令和ロマンは賞レースに出続ける?3冠制しヘイトも無視する戦闘力
 芸歴10年以下のお笑い賞レース「ABCお笑いグランプリ」(テレビ朝日系/以下ABC)が7月7日に開催。M-1に続き、令...
帽子田 2024-08-03 06:00 エンタメ
航一の秘密、明かされる。久々の回想シーンでも発揮した直道の顔芸パワー
 判決後、涼子(桜井ユキ)の店で寅子(伊藤沙莉)らと杉田(高橋克実)たちは偶然顔を合わせる。  戦争で娘と孫を亡く...
桧山珠美 2024-08-02 16:00 エンタメ
【写真特集】ワンピース姿を披露する、珍しく清楚なあやまん監督
【この写真の本文に戻る⇒】 【独自レポ】あやまんJAPANは健在だった! Tバックにぽいぽいコール、コンプラ無視の危ない...
優未の言葉「困っている子を助けるのは普通」に教えられた真っ当なコト
 寅子(伊藤沙莉)と航一(岡田将生)は、涼子(桜井ユキ)の店がたびたび嫌がらせを受けていたことを知る。警察に相手にされず...
桧山珠美 2024-07-31 16:30 エンタメ
赤いミサンガの女・美佐江、来た~!“放置エピソード”の回収がお見事
 寅子(伊藤沙莉)と優未(竹澤咲子)の姿を見ていきなり号泣した杉田(高橋克実)。実は杉田は昭和20年の長岡空襲で娘と孫を...
桧山珠美 2024-07-29 16:45 エンタメ
目黒、ニノを“沼落ち”続出の松村北斗「西園寺さん」が猛追!視聴率やTVerではない意外なデータが急上昇
 7月も後半に入り、2024年夏期主要ドラマの初回がほぼ出揃った。その中でも特に、STARTO ENTERTAINMEN...
こじらぶ 2024-07-27 06:00 エンタメ
「ごめんなさい」を連呼する航一。“戦時中の何か”は来週判明する?
 玉(羽瀬川なぎ)の将来を奪ったのは自分だと、涼子(桜井ユキ)も悩んでいた。寅子(伊藤沙莉)は2人の決断を応援するため、...
桧山珠美 2024-07-29 15:49 エンタメ
涼子さまの消息も明らかに…「ヒロインじゃない面々」のその後を描く意味
 寅子(伊藤沙莉)は「学校に友達はいない」という優未(竹澤咲子)の発言が気にかかる。  出勤すると、杉田(高橋克実...
桧山珠美 2024-07-23 15:45 エンタメ
夏ドラマ何見てる?『新宿野戦病院』『ブラックペアン2』への本音を調査
 2024年7月スタートの夏ドラマが出揃ってきましたね。今期もたくさんのドラマが放送していて、どれを見ればいいのかわから...
“カウンセラー”星航一(岡田将生)、ちぐはぐぶりがチャーミングだった件
 父親の話が聞きたいと言う優未(竹澤咲子)に、寅子(伊藤沙莉)は優三(仲野太賀)の話をすることができない。寅子は航一(岡...
桧山珠美 2024-07-18 15:50 エンタメ
なぜ塚地武雅、藤井隆はドラマ出演が続く? 不人気芸人との決定的な違い
 7月に入り、2024年夏の新ドラマが次々にスタートしています。なかでも話題になっているのが、宮藤官九郎脚本の『新宿野戦...
高橋克実「ショムニ」超えの名演技に注目!歴代朝ドラで舌打ちといえば…
 山の境界線をめぐる現地調停で書記官の高瀬(望月歩)と申立人の森口(俵木藤汰)との間にトラブルが発生。寅子(伊藤沙莉)も...
桧山珠美 2024-07-17 15:30 エンタメ
木村拓哉は逆に演技がうまい! わざと「いつもキムタク」を貫く役者魂
 最新主演ドラマ『Believe-君にかける橋-』(テレビ朝日系)が高視聴率でフィニッシュし、かつての人気ドラマの映画版...
堺屋大地 2024-07-17 06:00 エンタメ
我々は何を見せられていたのか…さよなら『バチェロレッテ・ジャパン』S3
 毎週木曜日のお楽しみ『バチェロレッテ・ジャパン』シーズン3がついに完結しましたよ!
【写真で振り返る】『バチェロレッテ・ジャパン』シーズン3の名場面
【この写真の本文に戻る⇒】我々は何を見せられていたのか…さよなら『バチェロレッテ・ジャパン』S3