「政治家のセンセイたちは恵まれててイイね」がホンネ? 芸能界も「ワーク・ライフ・バランス」で喧々諤々!

更新日:2025-10-10 17:03
投稿日:2025-10-10 17:00

 10月4日投開票の自民党総裁選で勝利した高市早苗氏(64)の「ワーク・ライフ・バランス」発言が、芸能界でも取り沙汰されている。

 歌手の西川貴教(55)は14日に沖縄県で開かれる「ワーク・ライフ・バランス・シンポジウム2025」にゲスト出演することをX(旧ツイッター)で告知しつつ「あくまで私個人は中小企業の代表であり、労働基準法の対象外ですので前日に大阪・関西万博最終日のパフォーマンスがありますが、終演後すぐに沖縄に伺います! 働いて働いて働いて働いて働きます!」とつづった。
 一方、元JUDY AND MARYのギタリストTAKUYA(54)もXで「僕のワークライフバランスって、働く年に馬車馬のように働いて、ここ数年は年に4日ほどしか働いてなかったよ(笑)1週間とか1か月とかの単位以外も年単位あるよー」とユーモアを交えてコメントした。

「ミュージシャンは自営業者ですから、労基法適用外。高市さんが『ワークライフバランスを捨ててでも働くべき』と言ったことに世間では賛否あり、過重労働や精神的負担につながる懸念も根強いとされていますけど『もともと、そんなの関係ねえ』と言いたくもなるのでしょう」とは、業界に詳しい週刊誌芸能デスクだ。

「芸能界はかねてフリーランスや個人事業主が多く、労働時間管理や休暇取得については個人に任されることを名目として、あってないようなもの。休もうと思えば休むこともできるものの、それで仕事が途絶えてしまうことを危惧して、結果、働き通しになってしまいます。芸能人という特殊な職業においてもワークライフバランスの意識や制度変化が注目されていますけど、現実にはとても、そこまでいっていないのですから」(同)

■残業代を請求したら、仕事を干されるという悪夢も

 どういうことなのか。芸能プロ幹部がこう解説する。

「日本の芸能界の場合、出演料は安い固定制と言いますか、たとえばテレビの収録が長時間に及び、予定よりも大幅に延びたとしても、残業代などの補償はないに等しい。アメリカのように、制作会社に残業代を支払うことを義務付けられていないこともありますけど、延長稼働料を請求したところ、その分の追加ギャラは得られても、その後、仕事のオファーが途絶えたこともあります。芸能界では、権利を主張したりすると、クレームと受け止められて、逆ギレのような形で仕返しをしてくるケースもあったりするんです。俳優やタレントが映画や番組の撮影以外で行う、芝居の稽古やダンスのレッスンなども労働時間に換算されるべきなのに、なっていない。事務所からすれば、稽古させてやってるのかも知れないけれど、デビューした以上はプロだから、スポーツ選手のように練習時間も労働と認められるべきなんです。オフの時も、突然社長に呼ばれて、接待の場に駆り出されたりしていますけど、これも正確には搾取でしょう。売れなければポイ捨てですし、売れるために頑張ってるときも、交通費自腹とか、衣装代とか称してギャラから中抜きされたりしているんです」

 高市氏は働けばその分リターンもあると考えているようだが、それが通用しない芸能界からは「政治家のセンセイたちは恵まれててイイね」と言いたいのが本音だろう。

  ◇  ◇  ◇

 芸能界のギャラは「歩合制」ばかりかと思いきや、「給料制」もそれなりにメジャーだ。関連記事【もっと読む】和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝…では、和田アキ子のギャラ事情について伝えている。

エンタメ 新着一覧


朝ドラ史上、いやテレビ史上に残る名判決シーン。「政治の貧困」の言葉が胸に突き刺さる
 昭和38年6月、桂場(松山ケンイチ)は最高裁判事のひとりに任命される。  竹もとで修業に励む梅子(平岩紙)、そし...
桧山珠美 2024-09-07 06:00 エンタメ
夕飯のカレーで描いた星家の“遠慮のない家族”への変化。入山法子の名場面を振り返り
 昭和37年1月、「原爆裁判」の原告のひとり、吉田ミキ(入山法子)が法廷に立つことを承諾。広島から上京してきたミキを、原...
桧山珠美 2024-09-05 17:30 エンタメ
虎に翼の脚本は朝ドラ特有の“中だるみ”なし!塚地出演「あさイチ」との連携プレイにも救われた
 昭和34年、優未(毎田暖乃)は高校1年生に。直明(三山凌輝)と玲美(菊池和澄)の間に子供が産まれ、猪爪家はますますにぎ...
桧山珠美 2024-09-02 17:30 エンタメ
東出昌大“狩猟系イケメン”面目躍如。通り過ぎていった女性たちは何を思う
 期待に応える男、東出昌大(36)がまたまたやってくれました。今度は“デキ婚”ですって。いつかやってくれるだろうとは思っ...
第110回感動のラストシーン! 余貴美子演じる百合さんの“ある台詞”がとっても可愛かった
 寅子(伊藤沙莉)たちとの同居がつらいと本心を語り、家を出ようとするのどか(尾碕真花)。そんな彼女に、優未(毎田暖乃)は...
桧山珠美 2024-08-31 06:00 エンタメ
【写真特集】10年前の初々しい東出昌大。オールバック、ナチュラル、横流し…髪型3変化
【この写真の本文に戻る⇒】杏との離婚から4年、東出昌大“デキ再婚”で話題の養育費問題。子のために前妻が即やるべき事【弁護...
虎に翼108回目でお見事だった2つのシーン。世の中の“普通人”の理不尽な思いを代弁させた
 稲垣(松川尚瑠輝)と小橋(名村辰)にも手伝ってもらい、裁判所で中学生向けの法律の勉強会を開いた寅子(伊藤沙莉)。だが話...
桧山珠美 2024-08-28 17:15 エンタメ
松本人志はいまや「憧れの芸人」ではない。若手芸人が話す3つの理由
「生きるお笑い界の伝説」ことダウンタウン松本。還暦を迎えた今も大人気の冠番組を複数抱え、お笑い界で最も大きな発言権を誇る...
帽子田 2024-08-28 09:38 エンタメ
なんて賢い子!“星家イチのオトナ”が優未だった件。27日あさイチに“料理男子”井上祐貴が降臨
 寅子(伊藤沙莉)と優未(毎田暖乃)は星家で暮らし始めるが、航一(岡田将生)の長男・朋一(井上祐貴)、長女・のどか(尾碕...
桧山珠美 2024-08-26 17:35 エンタメ
木戸大聖が世間に見つかってしまった!月9「海のはじまり」スピンオフでファン急増中
 めめ(目黒蓮)の体調不良が心配でなりません。現在、フジテレビ系月9「海のはじまり」に主演していますが、Snow Man...
平手友梨奈がHYBEと契約終了、2度目の退所で訪れる転機。神童が“本物”に返り咲く日
 平手友梨奈(23)が今月8日、韓国の大手芸能事務所「HYBE」日本本社のレーベル「NAECO」との専属契約を終了した。...
こじらぶ 2024-08-24 06:00 エンタメ
寅子の「心が躍るような」結婚式。放送残り1カ月ちょっと、NHKにスピンオフで描いてほしいこと
 お互いそれぞれの名字を名乗ったうえで、「夫婦のようなもの」になることを決めた寅子(伊藤沙莉)と航一(岡田将生)。猪爪家...
桧山珠美 2024-08-24 06:00 エンタメ
なぜ田中みな実は「いらん一言」を放つのか。女優ヅラ発言の真意を考察
 放送中のドラマ『ギークス〜警察署の変人たち〜』(フジテレビ系)にて、3人の主要キャラのうちの1人に抜擢されている田中み...
堺屋大地 2024-08-23 06:00 エンタメ
【写真特集】女子アナ時代、初々しい浴衣姿の田中みな実
【この写真の本文に戻る⇒】 なぜ田中みな実は「いらん一言」を放つのか。女優ヅラ発言の真意を考察
航一は本当に明治生まれなのか?「夫のようなもの」を許容できる男に疑惑
 航一(岡田将生)から、そこまで悩むのなら結婚をやめようと告げられた寅子(伊藤沙莉)。それは婚姻届を出す結婚をやめようと...
桧山珠美 2024-08-24 00:23 エンタメ
『ラヴィット!』に疑問の声。違和感たっぷりでもギャル曽根の「超ギャルル」を推すワケ
「日本でいちばん明るい朝番組」をコンセプトに、平日の朝に笑いと情報を届けている人気番組『ラヴィット!』(TBS系)。 ...