菊川怜「今も台風の真っただ中にいる」3人の子育てと仕事の両立という選択。忙しくても“譲れないこと”とは

望月ふみ
更新日:2025-10-19 11:45
投稿日:2025-10-19 11:45

20歳より30歳、30歳よりは40歳、ちょっとずつ変化

――菊川さん自身は、年齢によって仕事への向き合い方は変化していますか?

 若い時は、本当に何も考えられてませんでした。だからこそ出る変なエネルギーもあったなと思いますけど(笑)。年を重ねると、こんな私でも多少空気を読めるようになってきました。いろいろ経験をするなかで、変わってきたのだと思います。

――大人になったなと感じたきっかけや時期はありましたか?

 具体的には難しいですね。やっぱり失敗を重ねたりするなかでだと思います。

――これまで「空気を読めなくて失敗したな」というエピソードありますか?

 読めていないんだから、失敗だとも思ってないわけです(苦笑)。だから本当に、徐々に徐々にですね。20歳より30歳、30歳よりは40歳。ちょっとずつ時間がかかりますよね。二十歳になったからといって、大人になったわけじゃなくて、やっぱり社会で経験を積むことによってでしょうね。

 ただ変わらない部分も多いですね。20代の頃は40代なんてすごい大人に思いましたけど、なってみたら、見た目だけで、いつまでも葛藤することは変わらないんだなと思います。

トライアンドエラーの日々。まさに台風の中にいる感じ

――現在、3人のお子さんの子育てと仕事と両立されていますが、両立頑張っているご自身の選択をどう感じていますか?

 分からないです。答えもないし、真っただ中すぎて必死です。本当にトライアンドエラーの日々なんです。経験がという話をしたところですが、いまの生活に関しては、この経験を経て、こういう答えを得たとか、そういうのは本当に分かりません。

 台風の中にいる感じだから、まだ客観視できないんですよね。でもきっと読者のみなさんも同じなんじゃないでしょうか。仕事と子育てという両立でなくても、ひとりひとり、それぞれに抱えるものってあると思います。介護だってそうだし、ほかのこともそう。いろんな状況があると思います。

――周囲の支えは感じていますか?

そこはもう。私は、周りの環境にとても恵まれていると思います。家族にしても仕事にしても。いろんな人のサポート、力添えがあって、いまこうして仕事も子育てもできているんだなと。

 昔は感謝していると思っていても、表面上の感謝だった気がするんですけど、いま自分が大変な状況に置かれてみて、本当に心から「ありがたいな」と感じています。

望月ふみ
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70年代生まれのライター(ときどき撮影)。映画やドラマ、タレント本などのエンタメ関連記事を執筆。現在はインタビューが中心で、月に20本ほど取材。ねこ検定上級、2級愛玩動物飼養管理士取得と愛猫家街道をばく進中。

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