「ばけばけ」トキ(髙石あかり)と“もうひとつの親子”の姿にうるっ…。三之丞(板垣李光人)の行動が意味深?

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2025-10-16 16:58
投稿日:2025-10-16 16:58

教え上手のトキ。ここでもうるっ…

 もうひとつは、トキが怪我をした台所の場面です。駆けつけたタエがトキの手当てをしました。このシーンの前、トキが小さな木箱を手にしていましたが、あれはトキのへその緒ではないかなと。タエ、よく見ると着物が地味になっていました。

 トキの指南で、タエははじめてのしじみ汁作りに挑戦します。味噌の分量がわからないタエに「もう少し、椿の花くらいとっていただけますか」、味噌の溶き方を「お茶を点てる時のように」。

 そして、うまくできると、「さすがでございます」と。トキ、なかなかの教え上手でした。完成したしじみ汁を前にいい笑顔のタエ。ここでもあったかもしれないほんとうの母と娘の営みが描かれ、うるっとしてしまいました。

 トキが帰った夜。タエと傳が、互いにトキに対する心の内を吐露する場面もじんとしました。「親子として振舞える。そんな日がいつか来ることをわしは願っている」「傳、長生きするんですよ」。

 それを三之丞(板垣李光人)が聞いていてゾワリ。なにかが起こりそうな予感です。

 話は変わって、工場長が、「1日1反、1日1反」とやけに1反にこだわるのは、「1反もめん」とかけているのでしょうか?

桧山珠美
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TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

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