大泉洋「ちょっとだけエスパー」脚本・野木亜紀子の遊び心に期待大

更新日:2025-10-30 17:03
投稿日:2025-10-30 17:00

【碓井広義 テレビ 見るべきものは!!】

 異色度では今期ドラマのナンバーワンかもしれない。大泉洋主演「ちょっとだけエスパー」(テレビ朝日系)である。

 主人公は会社をクビになり家族も貯金も失ったサラリーマン、文太(大泉)だ。謎の企業「ノナマーレ」に再就職し、エスパー(超能力者)として「世界を救う」ことに。

 与えられたのは「触れた相手の心の声を聞ける」という限定的な超能力。見知らぬ誰かに雨傘を持たせたり、朝5分だけ早く目覚めさせたりすることで、彼らに小さな幸福をもたらす。ただし、これが世界を救うことなのか、文太だけでなく見る側も心もとない。

 また、偽装の夫婦生活のパートナーである四季(宮崎あおい)との関係も気になる。どうやら文太が本当の夫だと信じているらしい。不思議な魅力の女性だが、文太は「人を愛してはならない」という会社のルールに縛られているのだ。

 文太の先輩エスパーには、花を咲かせる桜介(ディーン・フジオカ)や動物と話せる半蔵(宇野祥平)らがいる。いずれ共同で取り組むミッションもありそうだ。

 脚本は「アンナチュラル」や「海に眠るダイヤモンド」の野木亜紀子。社会派と呼ばれることが多いが、今回は「やってみたかった」というSFドラマだ。

「風が吹けば桶屋が儲かる」的な流れで、ちょっとだけの超能力が思わぬ展開を見せてくれるのではないか。その遊び心に期待大だ。

(碓井広義/メディア文化評論家)

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