MLBワールドシリーズを楽しんだ日本人はもうプロ野球を見ない!地上波中継は消滅?

更新日:2025-11-16 17:03
投稿日:2025-11-16 17:00

「あんな凄いの見たら、日本のプロ野球を楽しめなくなっちゃうよ」なんて声も上がるほど、米メジャーリーグのポストシーズンはエキサイティングだった。大谷翔平が3本塁打に10奪三振、山本由伸は完投勝利、延長18回の熱戦とサヨナラホームラン、ブルージェイズの猛打と、スーパーベースボールの醍醐味を存分に味わわせてくれた。

 それはそのまま視聴率にも表れていた。ドジャースが崖っぷちに追い込まれたワールドシリーズ第6戦の世帯視聴率は20.7%、その試合結果を伝えたNHKの正午のニュースは24.1%と記録的な高さで、優勝が決まった第7戦はBS放送だったが、世帯視聴率に換算するとやはり20%前後だ。

 これと比べると、同じ時期に開催された日本シリーズは、「へえ~、やってたの?」というくらい注目度は低かった。視聴率も阪神の大阪、ソフトバンクの福岡でこそ高くなったが、東京圏では優勝がかかった第5戦がようやく10.6%で、第3戦など5%ギリギリと、ドラマだったら途中打ち切りの黄色信号が点滅する数字だ。

「視聴率の低さもそうですが、全国中継したキー局ががっくりきたのは、日本プロ野球の最大のイベントなのに、まったく話題にならなかったことです。ジャパン野球がもうオワコンであることがはっきりしたわけで、今後は番組スポンサー探しに苦労するでしょうね。テレビ局内では、いっそプロ野球の地上波放送をやめてしまおうという声も出ています」(テレビ情報誌編集デスク)

■村上や岡本まで行ってしまう

 すでに、日本テレビでさえ、巨人主催ゲームの地上波放送は20試合(2025年)まで減らしている。

 ましてや、不人気チーム同士の対戦などどこも放送したがらない。放送権料や中継の機材・人件費がかさむ一方で、1~2%まで落ちた低視聴率がそのままCM収入の減少になって、いまや「野球中継は巨額赤字コンテンツで、もう見切りをつける時期」(大手広告代理店スポーツ担当営業マン)なのだという。

「これで、ヤクルトの村上宗隆、巨人の岡本和真、西武の今井達也らまでメジャーに行ったら、日本のプロ野球はまったく見られなくなってしまうでしょうね。見たいのは、彼らが巨人や阪神、日本ハムなどと戦う試合ではなく、メジャーで活躍する姿なのですから。日本のプロ野球は、好きな人だけが専門チャンネルやネット配信で見る時代になるのでしょう」(前出の営業マン)

 地上波のプロ野球中継は来シーズンが最後かもしれない。

(コラムニスト・海原かみな)

エンタメ 新着一覧


「あんぱん」石橋蓮司の“なりきりアンパンマン”が見れるとは! 登美子(松嶋菜々子)は毒親返上か
 のぶ(今田美桜)が撮ったミュージカルの写真を見ていた嵩(北村匠海)は、こっそり来ていた登美子(松嶋菜々子)が写った写真...
桧山珠美 2025-09-22 16:22 エンタメ
「あんぱん」嵩とヤムさんの再会にグッときた。でも顔をよく見たら…気になった“余計な”こと
 客席はたくさんの子どもたちで埋まり、その様子をカメラに収めるのぶ(今田美桜)。ミュージカルが終了すると、会場は大きな拍...
桧山珠美 2025-09-20 11:47 エンタメ
「あんぱん」のぶの“お手柄”総決算の回。ヤムさん(阿部サダヲ)と蘭子(河合優実)の繋がりは“前世”からの縁なのか?
 のぶ(今田美桜)は草吉(阿部サダヲ)にあんぱんを焼いてほしいと頭を下げるが、断られてしまう。蘭子(河合優実)からこのま...
桧山珠美 2025-09-18 17:16 エンタメ
加藤清史郎の“奇跡の成長”を「放送局占拠」で見た。寺田心ら子役出身者がイケメンになっている件
 加藤清史郎くんのイケメンぶりには目を見張るものがあります。現在、櫻井翔主演「放送局占拠」(日本テレビ)に出演しています...
『あんぱん』担当編集者の“セリフ”にモヤッ…。そしてメイコはまた歌うのだろうか
 ようやく世に出た絵本『あんぱんまん』は売れないままだった。それでものぶ(今田美桜)は、子どもたちに読み聞かせを続ける。...
桧山珠美 2025-10-06 16:33 エンタメ
Snow Manの1人勝ちに歯止めをかけるか?timeleszとSixTONES、激化する“2番手争い”の行方
 嵐の活動休止以降、長らくSTARTO ENTERTAINMENT(旧ジャニーズ事務所/以下SE社)は様々な指標でSno...
こじらぶ 2025-09-15 11:45 エンタメ
横浜流星が“レア動画”に降臨!でも…あれっ? 大河ドラマで「国民的俳優」となった代償か
 今年の大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』に主演し、興行収入120億円を突破して歴代実写邦画2位となった映画『国宝...
堺屋大地 2025-09-14 11:45 エンタメ
『あんぱん』津田健次郎に演技賞を差し上げたい。東海林の“最後”が完璧だった。ひとつだけ残念だったこと
 東海林(津田健次郎)の訪問からほどなくして、琴子(鳴海唯)から手紙が届く。そこには東海林が上京した本当の理由が書かれて...
桧山珠美 2025-09-13 11:30 エンタメ
『有吉の壁』ブーム期待も…人気キャラの“展開”に冷めた視線。番組の過剰な介入で萎えるファンの複雑心理
 日本テレビ・水曜7時からの人気番組『有吉の壁』(日本テレビ系)。なんとこの10月でレギュラー放送開始から5年半を越える...
『あんぱん』お色気や国民的アニメの時代、のぶの行為に子供は喜べるのだろうか
 のぶ(今田美桜)は八木(妻夫木聡)の会社で子どもたちに『あんぱんまん』の読み聞かせをすることに。だが、子どもたちは興味...
桧山珠美 2025-09-13 11:30 エンタメ
『あんぱん』あれっ、今“あんぱんまん”って言った? 開始2分で誕生。嵩の創作の苦悩が見たい
 嵩(北村匠海)は再び“おじさんあんぱんまん”の絵を描き始め、物語はほぼ完成する。原画を見つめながら、嵩の話に耳を傾ける...
桧山珠美 2025-09-13 11:35 エンタメ
【芸能クイズ】伊東市長で話題の東洋大学、フワちゃんは卒業済み。では同大学出身“ではない”有名人は?
 テレビやネットでふと耳にした、あのひとこと。記憶の片隅に残る発言の背景には、ちょっとした物語があるのかも?  ネ...
中島裕翔がJUMP電撃卒業。退社か残留か…山下智久、赤西仁、中島健人らの活動から“今後”を考察する
 8月28日、STARTO ENTERTAINMENT(旧ジャニーズ事務所/以下、SE社)は、Hey! Say! JUM...
こじらぶ 2025-09-07 11:45 エンタメ
『あんぱん』手嶋治虫をも魅了するのぶ、魔性の女では? ヤムおんちゃん「老けたな」が届かない若々しい美貌
 蘭子(河合優実)が柳井家に草吉(阿部サダヲ)を連れてくる。久々の再会に大喜びののぶ(今田美桜)たち。そのころ、手嶌(眞...
桧山珠美 2025-09-06 12:30 エンタメ
これぞロック! YOSHIKIのパクリ騒動、文句を言って何が悪い? “寛容”を強制する世間への反撃
 人気アニメ『ダンダダン』の劇中歌に対して、《何これ、XJAPANに聞こえない?》と自身のX(旧Twitter)に投稿し...
堺屋大地 2025-09-06 11:45 エンタメ
芸人の結婚で“ガチ恋”離れが加速中。非モテ「マユリカ」中谷は救世主となるか
 芸人の結婚ラッシュがやってきている。メイプル超合金・カズレーザーと二階堂ふみの結婚をはじめ、令和ロマン・松井ケムリやは...
帽子田 2025-09-04 11:45 エンタメ