芦田愛菜"好感度トップレベル”でも女優で空振り続きのナゾ…映画「果てしなきスカーレット」が危険水域

更新日:2025-12-14 17:03
投稿日:2025-12-14 17:00

 芦田愛菜(21)が主人公・スカーレットの声を務めた11月21日公開の映画「果てしなきスカーレット」が、事前予想を大きく下回る興行成績に終わる見通しが広がっている。同映画は興行収入約58億5000万円を記録した「バケモノの子」(2015年7月公開)、約66億円を稼ぎ出した「竜とそばかすの姫」(21年7月公開)を手掛けた細田守監督(58)が演出と脚本を担当。声優も芦田のほかに、岡田将生(36)、役所広司(69)、市村正親(76)らそうそうたる顔ぶれが揃い、9月には第82回ベネチア国際映画祭のアウト・オブ・コンペティション部門でワールドプレミア上映され、世界の映画関係者からは“今年のアニメの最高傑作”ともいわれていた。

 ところが、公開から3日間の興収は約2億1000万円で、その後の苦戦を聞きつけ、筆者も上映館に足を運んだが、やはりウワサ通り、広い館内には観客がパラパラ程度。最終興収は8億円前後になりそうだというのが筆者の見解だ。

「この映画は大ヒットを前提に、CGスタッフだけで約300人を費やし、時間もかけたことから製作費は約20億円といわれています。最低でも50億円の興収を見込んでいたようなことを聞いていたので、興収10億円を切ると厳しい赤字となるでしょう」(映画関係者)

 映画製作には、日本テレビが“局のプライドを懸けたプロジェクト”として参入。同社の福田博之社長らも今月1日の定例記者会見で「残念ながら思いのほか苦戦。我々が想定した興収からはかけ離れた数字のスタート」「これを見ていただかないのは残念」と表情を曇らせていた。

 この想定外の苦戦に芸能記者たちから上がっているのが、「好感度が抜群に高い芦田の出演作なのにナゼ?」という素朴な疑問の声だ。芦田は毎年12月初めに発表される「タレントCM起用社数ランキング」(ニホンモニター社)で22年の“女王”に輝き、それ以降も川口春奈(30)と激しい女王争いを繰り広げている。好感度の高い芦田が老若男女に支持されているのは明らかなのだが、これが「女優人気」と結びついているかは実は問題なのだ。

 例えば芦田が主演した22年6月公開の映画「メタモルフォーゼの縁側」は、脚本を「いま、会いにゆきます」(04年10月公開/東宝)で興収約48億円を記録した岡田恵和(66)が手掛け、共演者になにわ男子の高橋恭平(25)、宮本信子(80)を揃えたが、最終興収は約1億8500万円で終わっている。これは製作費を回収できたかどうかさえも疑わしいレベルの数字。つまり、好感度や訴求効果と、出演作品の客入りや視聴率が常に正比例するとは限らないということだろう。

「女優としてのキャリアが21歳にして18年を超える芦田の、演技力うんぬんを今更語るのは適切ではないでしょう。気になるのはCMの露出過多で、一般視聴者が“お腹いっぱい”になっているという逆効果の懸念です。幼い頃からの、テレビなどで毎日目にする芦田のイメージが頭の中で錯綜し、“今更お金を払って、わざわざ芦田を見に行かなくても……”という満腹感とでもいいましょうか」(ベテラン芸能マネジャー)

 芦田は、来年も累計発行部数4500万部を超え、アニメも大ヒットした映画「薬屋のひとりごと」、地上波10月期には韓国で大ヒットした法律系ドラマのリメークと話題作出演が続く。女優としての真価が問われる一年になりそうだ。

(芋澤貞雄/芸能ジャーナリスト)

エンタメ 新着一覧


岩ちゃんか仲野太賀か…優三株の上昇、高等試験に落ち続ける原因判明!?
 突然、猪爪家に検察が押しかけ、はる(石田ゆり子)は直言(岡部たかし)が贈賄で逮捕されたと告げられる。  証拠品と...
桧山珠美 2024-04-26 16:45 エンタメ
まるでコント!寅子との恋フラグは立たず、崖から落ちる花岡(岩ちゃん)
 親睦を深めるためハイキングに行くことになったが、花岡(岩田剛典)たちの態度に溝を感じ、浮かない気持ちの寅子(伊藤沙莉)...
桧山珠美 2024-04-24 14:35 エンタメ
ガンちゃん登場! 目の前にビール瓶2本…寅子の酒豪ぶりは母のはる譲り説
 本科と呼ばれる明律大学法学部に進学した寅子(伊藤沙莉)たち。法改正が行われ、女子も正式に弁護士になるための試験を受けら...
桧山珠美 2024-04-22 15:40 エンタメ
「366日」、髙橋海人「95」学生服コスプレ繚乱!関口メンディー何留?
 新ドラマを見ていて気づいたことがあります。それは過去と現在を行き来するドラマで、俳優さんたちがそのまま高校時代や大学時...
すわ、嫁姑戦争勃発か!? 月のもので結束力まで描く脚本の妙
 実際の事件を調べるため、まんじゅうを作ってみることにした寅子(伊藤沙莉)たち。すると涼子(桜井ユキ)が急に謝罪したいと...
桧山珠美 2024-04-19 15:50 エンタメ
「お月のもの」ネタ再び、寅子らの生理談議にマスターのヘンな気遣い
 よね(土居志央梨)は貧しい生い立ちを明かし、涼子(桜井ユキ)や寅子(伊藤沙莉)など、同級生らが恵まれていることに憤りを...
桧山珠美 2024-04-18 16:50 エンタメ
森香澄は“嫌われる女”を演じてる説 「女子アナ」抹消計画を進行中!?
 元・テレビ東京の「女子アナ」で、昨年3月に退社してフリーに転身後、バラエティ番組を中心に引っ張りだことなっている森香澄...
堺屋大地 2024-04-17 06:00 エンタメ
朝ドラ史上初の快挙!ヒロインの月のもの(生理)事情が描かれた
 生徒数が減り、存続の危機に陥る明律大学女子部。宣伝のため2年生の寅子(伊藤沙莉)たちは先輩の久保田(小林涼子)・中山(...
桧山珠美 2024-04-15 15:48 エンタメ
平野、神宮寺、岸のNumber_i返り咲きの春! 欲いえばもっともっと…
 さくら満開の春、Number_iがテレビに帰ってきました平野紫耀(27)、神宮寺勇太(26)、岸優太(28)、お久しぶ...
「ニャニャニャニャニャ」寅子の必殺技!いずれ強い虎になる“伏線”か?
 判決の日。寅子(伊藤沙莉)たちの予想は外れ、妻が着物を取り戻すことが認められる。大喜びする女子部の面々だったが、よね(...
桧山珠美 2024-04-12 18:20 エンタメ
不祥事芸人・フジモンの賛否両論の復帰劇!実は吉本への貢献度が抜群?
 昨年10月に当て逃げ事故を起こして活動自粛していたフジモンことFUJIWARA・藤本敏史が、3月23日放送の『さんまの...
堺屋大地 2024-04-12 06:00 エンタメ
寅子「あきらめたらそこで終わり」はもしや…名作漫画のイズムにニヤリ
 傍聴した裁判について尋ねた寅子(伊藤沙莉)に対し、穂高(小林薫)は皆で議論してみるよう促す。  暴力を振るう夫か...
桧山珠美 2024-04-11 15:25 エンタメ
トラコ入学、伊藤沙莉は表情筋を自由に操る女優…男装の山田よねにも注目
 昭和7年。晴れて「明律大学女子部法科」に入学した寅子(伊藤沙莉)のクラスには女子の憧れの的の華族令嬢・桜川涼子(桜井ユ...
桧山珠美 2024-04-08 18:38 エンタメ
“お騒がせ”青井実アナが心機一転、なにわ男子の道枝駿佑と似てるって⁉
 世の中の人がNHKに持つイメージといいますと、「真面目」「お堅い」「地味」といったところでしょうか。  そんな中...
逃げ恥の百合ちゃん役が“頭のいい女は頭の悪いふりをするしかない”発言
 穂高(小林薫)に出くわしたことで女子部への出願が母・はる(石田ゆり子)にばれてしまった寅子(伊藤沙莉)。  娘に...
桧山珠美 2024-04-05 15:30 エンタメ
「虎に翼」語りは尾野真千子 NHKアナと俳優のナレーションの違いは?
 寅子(伊藤沙莉)がお見合いに苦戦する中、親友の花江(森田望智)は寅子の兄・直道(上川周作)との結婚準備を順調に進めてい...
桧山珠美 2024-04-05 15:14 エンタメ