アイドルには「同窓会ライブ」という財宝がある 2002年フォーリーブス再結成時の熱狂が好例だ

更新日:2025-12-20 17:03
投稿日:2025-12-20 17:00

【城下尊之 芸能界ぶっちゃけトーク】

 前回のコラムで元TOKIOの国分太一(51)の無期限活動休止の問題を取り上げ、しばらく間をおいてからファン主催の格好で「同窓会ライブ」をやれば、大きな反響があるし、その後の活動も見えてくるのではないかと書いた。脱退した山口達也(53)や長瀬智也(47)も呼べば話題性も強まる。

 同窓会ライブという言い方は、引退してしまったアーティストが、ファンの集いみたいな格好で昔のコアなファンを呼んで交流するということで、何でも可能なイベント方式だと思っている。

 実は、芸能界を引退して裏方に徹しているタッキーこと滝沢秀明さんもまんざらではない様子だった。現在は芸能プロダクション「TOBE」代表として音楽プロデュースや演出家として活躍しているが、「もう表舞台に立つことはない」と言い切った最後の取材時に、僕が「10年くらい経ってから往年のファンと同窓会的なライブなんかやったらどうですか?」と尋ねたところ、満面の笑みを浮かべて「同窓会、いいですね。それは考えようかな」と話していたのだ。

 同窓会というのは、あるグループのファンから聞いた言葉だった。それは同門の先輩であるフォーリーブスのファンだ。彼らは1967年から活動して大人気となり、11年後の78年に解散した。しかし、24年の時を経て2002年に再結成。当初は1年限定で始めたコンサート活動だったが、全国各地が満員の大盛況で、1年が2年、2年が3年と延び、結局、メンバーの青山孝史さんが09年に死去、続いて北公次さんも12年に亡くなるまで続いた。

 そんな彼らの復活コンサートに行ってみると、昔のヒット曲を次々歌っては踊る。北公次は河原の土手で練習をしたというバック転を見事にやってのけるほど。さすがに江木俊夫は薄い頭で、ゼイゼイハァハァだったが、これもご愛敬。詰めかけたファンも息を切らせていたからだ。

 そのファン層は50代を中心にした中年女性。全員が着飾って香水たっぷりでジャンプしまくっていたので、フロアは凄い匂いにあふれていた。

 2年ほど経って、新幹線で江木に会うと、シャキッと細身になり、なぜか髪も増えていた。本人いわく、「コンサートを続けると体が動くようになるし、植毛もしたから……」と。僕は「詐欺ですね」と笑ったが、ふと見ると複数の“追っかけオバチャン”がついてきていた。そんな女性ファンに聞いてみたら、「同窓会なのよ。あの時代に戻れるのよ」と、とてもうれしそうだった。国分太一にもそんな時がきっとくるはずだ。

(城下尊之/芸能ジャーナリスト)

エンタメ 新着一覧


芦田愛菜"好感度トップレベル”でも女優で空振り続きのナゾ…映画「果てしなきスカーレット」が危険水域
 芦田愛菜(21)が主人公・スカーレットの声を務めた11月21日公開の映画「果てしなきスカーレット」が、事前予想を大きく...
2025-12-14 17:03 エンタメ
草彅剛がもったいない!「終幕のロンド」鬱展開に感動の押し売り…それでも1つだけ“再確認できた”こと
 多くの作品が最終回に向けクライマックスを迎える2025年の秋ドラマ。その中でも、屈指の演技派・草彅剛さん(51)主演作...
こじらぶ 2025-12-14 11:45 エンタメ
【芸能クイズ】2025年「今年の漢字」は熊! クマは訓読み、では“音読み”では何と読む?
 テレビやネットでふと耳にした、あのひとこと。記憶の片隅に残る発言の背景には、ちょっとした物語があるのかも?  ネ...
手越祐也は小6で12時間の猛勉強の末に明大中野中学に合格 =大学は早大人間科学部eスクール
【続続・あの有名人の意外な学歴】#3  手越祐也   ◇  ◇  ◇ 「ヤンチャなイメージが先行している手越祐也(...
2025-12-13 17:03 エンタメ
国分太一の活動再開とTOKIO復活のための起死回生の一発
【城下尊之 芸能界ぶっちゃけトーク】  元TOKIOの国分太一(51)のコンプライアンス違反による日本テレビの番組降板...
2025-12-13 17:03 エンタメ
羽鳥慎一アナが「好きな男性アナランキング2025」首位陥落で3位に…1強時代からピークアウトの業界評
 オリコンニュースによる「好きな男性アナウンサーランキング2025」が12月12日発表され、1位になったTBSの南波雅俊...
2025-12-13 17:03 エンタメ
横浜流星は自作の小説でプロデューサー業を宣言…佐藤健や岡田准一は? 俳優が続々と進出する“裏方業”の成否
 俳優の横浜流星(29)が12月11日に都内で行われた「2025 小学館DIMEトレンド大賞」に出席し、「20代も今年最...
2025-12-13 17:03 エンタメ
渡部建「多目的トイレ不倫」謝罪会見から5年でも続く「許してもらえないキャラ」…脱皮のタイミングは佐々木希が握る
 2025年も残すところあとわずか。そんな中、騒動から5年以上たっても“許してもらえない芸人”がいる。アンジャッシュの渡...
2025-12-13 17:03 エンタメ
「ばけばけ」吉沢亮、“国宝”俳優の本領発揮。錦織の“一瞬で見せる表情”が素晴らしかった
 リヨ(北香那)の恋が終わった。翌朝、出勤するトキ(髙石あかり)の前にリヨが今までの応援のお礼に現れる。お礼のついでに発...
桧山珠美 2025-12-13 11:09 エンタメ
永野芽郁と広瀬すずが広域通信制の知名度を押し上げた
【続続・あの有名人の意外な学歴】#2  永野芽郁&広瀬すず   ◇  ◇  ◇  文部科学省の調査によると現在、通...
2025-12-12 17:03 エンタメ
趣里の好感度にもいよいよ影響が…パスタ店開業の三山凌輝は「物言えば唇寒し」の悪循環
 その言動を《大丈夫かな?》と不安視する人が多いようだ。元BE:FIRSTの三山凌輝(26)の話。妻は女優の趣里(35=...
2025-12-12 17:03 エンタメ
2025年のヒロイン今田美桜&河合優実の「あんぱん」人気コンビに暗雲…来年の活躍危惧の見通しも
 2025年、日本中を沸かせたNHK朝ドラ「あんぱん」。ドラマを牽引した2人の若き女優に、相次いで暗雲が立ち込めている。...
2025-12-12 17:03 エンタメ
「ばけばけ」“ただの通りすがり”に落胆したのは錦織(吉沢亮)の方? 複雑な胸の内は
 ヘブン(トミー・バストウ)が自分の過去をリヨ(北香那)や錦織(吉沢亮)に語っていた頃、トキ(髙石あかり)は胸のモヤモヤ...
桧山珠美 2025-12-11 17:12 エンタメ
国分太一“コンプライアンス違反疑惑”で日テレが情報開示を拒むワケ…背景にある「ジャニオタ暴走」の恐怖
 日本テレビの対応に疑問を持つ人は、“ジャニオタの暴走”を忘れているのではないか。11月26日の記者会見で、元TOKIO...
2025-12-11 17:03 エンタメ
女優業邁進の田中みな実がバラエティー全降板のワケ…今も独身の理由とウワサの亀梨和也との関連
 元TBSアナウンサーのタレント田中みな実(39)が自らのキャリアについて語り、耳目を集めている。  田中は2014年...
2025-12-11 17:03 エンタメ
波瑠「フェイクマミー」で33歳俳優が魅せた“怪演” 評価爆上がりで《ジェネリック綾野剛》も返上
 12月12日に最終回を迎える、波瑠(34=写真)と川栄李奈(30)がダブル主演の連ドラ「フェイクマミー」(TBS系)。...
2025-12-11 17:03 エンタメ