劇薬・粗品を投入した「THE W」エルフ荒川、さらば森田…騒動で本当に“得”したのは誰か

帽子田 芸人、ライター
更新日:2025-12-24 11:45
投稿日:2025-12-24 11:45

粗品という劇薬を使ったTHE W

「女芸人No.1決定戦 THE W」(日本テレビ)が12月13日に開催。審査員を務める霜降り明星・粗品の審査コメントが賛否を呼んでいる。

 かつて年間100本以上のライブに出演し、自身もライブ主催者の経験もあるという現役の芸人・帽子田は「粗品という劇薬をTHE Wが使った」と語る。そこで今回は「粗品とTHE W」について考察する。

【関連記事】審査員・粗品とM-1審査員の決定的な違いは? 忖度しない芸人ゆえの「ブレない目線」と「ムカつかれる覚悟」

THE Wで一番「得をした」のは誰なのか?

 THE Wがいつになく賑わっている。「一番面白い女芸人を決める」というコンセプトでM-1やキングオブコントと差別化を図ってはいるが、両賞レースに比べると規模も小さいので盛り上がりに欠けることが多いのが「W」の印象だ。

 だが、今年に限ってはキングオブコントをしのぐほど話題になっている。皆様ご存じの通りだと思うが、今年から審査員として参加した粗品の辛口コメントのせいである。

 粗品はytvの審査員の際も辛口コメントが話題になったが、Wの方が言葉を選ばず辛辣だった。

 例えば芸歴1年目のパンツ万博に「1秒も面白くなかった」と言い放ったり、人気絶頂のエルフを「普段質の悪い客の前でしかネタを試せてない」「稚拙」とバッサリ切り捨て、さすがに会場内も微妙に気まずい雰囲気になっていた。

 粗品のコメントや言動はW終了後も大きな議論に。もちろん芸人界でもWの話題で持ちきりだった。

 振り返ってみるとどの出場者よりも大きな話題を獲得したようで、まるで「THE W」というより「粗品の大会」だった。「粗品ひとりが得した」ようにも見えてしまう。

 そこで今回はTHE Wで結局誰が一番得したのか、について考えていきたい。

賛否両論、粗品は得をしたのか。

 W放送後、SNS上では「粗品が言いたいことを全部言ってくれた」「粗品が面白くて初めてWを全て見た」と絶賛するコメントが多数。

 一方、「客ありきのお笑いなのに、客を下げる発言が多くて気分が悪い」「粗品のコメントがノイズになっていて集中できない」「何様なの?」と否定的なコメントも少なくない。

 芸人界でもトップレベルの信者数と発言力を持つ粗品にしては、かなりの批判コメントであふれかえっている。Xだけでいうと、Wに言及するコメントの半分程度は否定的なものだった。

 その原因は明らかに客批判のせいで、大爆笑が起こると「この程度で笑う日テレの客は質が悪い」と強く言っていたことが反感を買っているようだ。

帽子田
記事一覧
芸人、ライター
別名義では芸人として活動。一時期は年100本以上のライブに出演、ライブ主催の経験もアリ。一応現役の芸人ではあるが、ただのお笑い、バラエティ番組ファンでもあります。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


国分太一活動休止で消えた「TOKIO再集結」の光…木村拓哉に見せていた別の顔
 6月20日、複数のコンプライアンス違反があったとして、TOKIOの国分太一(50)が無期限の芸能活動休止を表明した。出...
こじらぶ 2025-06-25 07:50 エンタメ
大泉洋こそ“真のモテ男”じゃないか?「かくかくしかじか」の圧倒的な存在感に新たな一面を見た
  先日、いろんな意味で話題の映画「かくかくしかじか」を鑑賞してまいりました。「東京タラレバ娘」や「海月姫」などのヒット...
「あんぱん」のぶ、“落とし前”の付け方はそれでいいのか。次郎役の中島歩はあまりにも素晴らしかった
 終戦から5か月が経ち、国民学校ではGHQの指導のもと軍国主義教育からの転換が図られる。のぶ(今田美桜)は病気が一向に回...
桧山珠美 2025-07-01 17:39 エンタメ
『バチェラー6』第8話(最終話)を正直レビュー! ラスト予想、当たった人いるの? 制作サイドにまんまと騙されました
『バチェラー・ジャパン』シーズン6を、シリーズの大ファンである筆者が、正直にレビュー。今回は第8話。本編最終回です。小田...
中村未来 2025-07-25 15:23 エンタメ
曽田陵介、FANTASTICS佐藤大樹と“縁”に驚き「青春時代の人が隣にいた!」甘酸っぱい中学生の頃
 2019年に俳優デビューをきっかけにドラマ、映画、舞台とさまざまな作品に出演。そして先ごろ放送を終了した『いつか、ヒー...
望月ふみ 2025-06-23 07:00 エンタメ
【募集】2025春ドラマの感想は? 面白かった&ガッカリを教えて!『対岸の家事』『最後から二番目の恋』etc
 コクハクでは2025年春ドラマを対象としたアンケートを実施します。4月よりスタートした春ドラマ、「面白かった」作品や「...
72歳、ザ・ぼんち里見まさとに“若い女子”が熱狂。イケジジブームが来るか? 老害にならずモテる大人の魅力
 去る5月17日フジテレビ系で放送された結成16年以上の漫才師による大会『THE SECOND~漫才トーナメント~・グラ...
「あんぱん」ここがヘンだよ、戦争パート。のぶが夫に駆け寄らないのはなぜだ?
 次郎(中島歩)からの便りに顔を輝かせるのぶ(今田美桜)だったが、それは海軍病院からだった。のぶが不安な気持ちで病室に入...
桧山珠美 2025-06-21 12:55 エンタメ
『バチェラー6』第7話を正直レビュー!石森さんの“事実発覚”に全視聴者が驚いた…。辻󠄀本さんの高度な会話テクにも注目
『バチェラー・ジャパン』シーズン6を、シリーズの大ファンである筆者が、正直にレビュー。第7話は、クアラルンプールへ久次米...
中村未来 2025-06-21 06:00 エンタメ
『バチェラー6』第6話を正直レビュー!小田美夢の“あまりにあざとい”テクニック。キス連発は最初から決めてた?
『バチェラー・ジャパン』シーズン6を、シリーズの大ファンである筆者が、正直にレビュー。今回は第6話。前回のラストで、早朝...
中村未来 2025-06-20 06:00 エンタメ
「あんぱん」清(二宮和也)は出る出る詐欺じゃなくて一安心。岩男とリンはやっぱり“チリンの鈴”だった
 銃撃された岩男(濱尾ノリタカ)は、嵩(北村匠海)にリンはよくやったと言って息絶える。八木(妻夫木聡)は、リンは親のかた...
桧山珠美 2025-06-19 17:28 エンタメ
『バチェラー6』第5話を正直レビュー。自然体の笑顔をやっと見れた。で、なんで突然キスした?
『バチェラー・ジャパン』シーズン6を、シリーズの大ファンである筆者が、正直にレビュー。今回は第5話。もう折り返しなんて早...
中村未来 2025-06-19 06:00 エンタメ
令和ロマンくるま、吉本退所でも絶好調の今。もう一度「M-1」優勝を狙ってみてはどうか
 4月末で吉本興業との契約を終了した令和ロマン高比良くるま。一時期活動休止していたが、5月末には復帰。現在、精力的に活動...
帽子田 2025-06-19 06:00 エンタメ
『バチェラー6』第4話を正直レビュー。石森さんまさかの本命? みんな久次米さんの魅力をもっと伝えて~!
『バチェラー・ジャパン』シーズン6を、シリーズの大ファンである筆者が、正直にレビュー。今回は第4話。ホワイトローズを受け...
中村未来 2025-06-18 06:00 エンタメ
奥平大兼、世間とのギャップに戸惑い「僕のプライベートを見たら驚くと思う」悩んだときの考え方は?
 長澤まさみさんと共演した映画『MOTHER マザー』でのデビューに始まり、映画やドラマで常に心に残る芝居を見せている奥...
望月ふみ 2025-06-18 06:00 エンタメ
田中圭ショックか?木梨憲武、玉木宏ら「夫婦円満」をアピールするイケメンたち。向井理も丸くなった
 サントリー「角瓶」のCMが新しくなりましたね。「♪ウィスキーがお好きでしょ」の歌をバックに、バーテンダーの井川遥と客の...