広末涼子が危険運転致傷に問われなかったワケ「新東名185キロ」制御不能事故でも略式起訴に

更新日:2025-12-25 17:03
投稿日:2025-12-25 17:00

 俳優の広末涼子(45)が今年4月、静岡県の新東名高速道路上りトンネル内で乗用車を運転中、前を走る大型トレーラーに激突し、同乗者にケガを負わせた事故。静岡地検は22日、自動車運転処罰法違反(過失傷害)の罪で広末を略式起訴した。同地検の小長光健史次席検事は「付近の道路状況や過失の内容、被害者の意向、再犯防止に向けた対応などさまざまな事情を考慮した」と説明した。

 静岡県警の調べでは広末は追突直前、185キロの猛スピードで車線変更をしていたことが明らかになっている。

「車は左右の壁に衝突した後、トレーラーに追突し、再び左右の壁にぶつかり、ようやく停車したが、現場にはブレーキ痕も残っていなかった。185キロは極めて危険なスピードで明らかに制御不能です。事故後、双極性感情障害と診断されたことから、彼女が精神的にも不安定な状態だったのは間違いない」(捜査関係者)

 広末は事故直後、高速の路上で車外に出て座ったり、立ったりして車線に飛び出したため、県警の高速隊が危険だと判断し、応援を要請。広末は治療を受けるために向かった病院でも待合室を徘徊し、制止しようとした看護師を足蹴にして腕を引っかき、ケガを負わせた。現行犯逮捕され、事情聴取を受けた県警掛川署でも錯乱状態は収まらず、しばらく薬物検査もできなかった。

 広末は任意の調べに対し「一瞬、考え事をしたら、ぶつかってしまった」と話していた。

■新たな数値基準は60キロ超過

 県警は当初、より刑の重い危険運転致傷の適用を視野に捜査していたが、「高速道路上であれば制御困難な速度とは言えない」とし、適用は困難と判断したとみられる。広末は11月13日、自動車運転処罰法違反(過失運転致傷)容疑で書類送検された。

「危険運転致傷の基準はあいまいだったため、線引きは難しい。一番の問題は制御が可能か、不可能だったかです。仮に警察が危険運転致傷で立件したとしても、検察が量刑の軽い過失運転致傷に落とすケースは多い。今回はケガをしたのが助手席のマネジャーだけだったことから、そう判断しても被害者から文句は出ない。ただ一歩間違えば、死亡事故につながっていてもおかしくなかった。衝突したのがトレーラーで他に車がいなかったため、あの程度の被害で済んだ」(捜査関係者)

 法務省は今月9日、危険運転致死傷罪の見直しを議論する法制審議会の部会を開き、新たに導入する数値基準案を提示。最高速度が60キロを超える道路では、時速60キロ超過を「重大な交通の危険の回避が著しく困難な高速度」とした。

 広末が事故を起こした現場の制限速度は、時速120キロ。数値基準を5キロ上回る時速185キロは今後、「危険運転」となり得る。

  ◇  ◇  ◇

 今回の広末涼子の一件だが、どうにも「特別扱い」が続いている。関連記事【もっと読む】広末涼子「早朝釈放」のなぜ…若狭勝弁護士も「異例中の異例」と指摘し“特別扱い”を考察…では、その理由に迫っている。

エンタメ 新着一覧


ゆうちゃみの「オジサン転がし」を嫌悪するな。藤田ニコルも辿った一流ギャルタレントへの道
 今をときめくギャルタレントである古川優奈こと「ゆうちゃみ」。『Popteen』モデルを経て『egg』の専属モデルを長年...
堺屋大地 2024-08-19 06:00 エンタメ
セレブとはなんぞや? 日本版「スカイキャッスル」の楽しみ方と“伸びしろだらけ”俳優
 本家韓国版「SKYキャッスル」に比べてチープ過ぎる、と酷評されている「スカイキャッスル」(テレビ朝日系)ですが、私は毎...
【写真特集】♥田辺誠一と大塚寧々の結婚発表会見♥(2005年撮影)
  【この写真の本文に戻る⇒】セレブとはなんぞや? 日本版「スカイキャッスル」の楽しみ方と“伸びしろだらけ”俳優
蠢く2組の恋模様。“台所公開プロポーズ”で攻める航一、漢・轟太一は堂々のカミングアウト
 直明(三山凌輝)と花江(森田望智)はそれぞれの同居に対する思いを語る。猪爪家を離れるのが寂しいと言う直明に対し、花江は...
桧山珠美 2024-08-17 06:00 エンタメ
論破王ひろゆき氏ばりに反論!直明の婚約者、放送終了間際でも爪痕を残す
 結婚しても同居を続けたいと主張する直明(三山凌輝)と、同居に反対する花江(森田望智)の対立は続いていた。どちらの気持ち...
桧山珠美 2024-08-15 16:20 エンタメ
再び東京編で“嫁姑”。花江はサザエさん、寅子はこんもりマダムヘアーに
 寅子(伊藤沙莉)と航一(岡田将生)は、互いの思いを確かめ合う。  そして昭和30年、東京に戻ることになった寅子は...
桧山珠美 2024-08-12 17:00 エンタメ
中丸雄一はいつまで地下に潜む? “アパ丸君のざわめく時間”を描く日は来るのか
 いやあ、驚きました。人は見かけに寄らないというか。KUT-TUNの中丸雄一(40)のことです。  女子大生とのア...
【写真特集】ぎらついていた時代のKAT-TUNメンバーたち
  【この写真の本文に戻る⇒】中丸雄一はいつまで地下に潜む? “アパ丸君のざわめく時間”を描く日は来るのか
朝ドラ史上に残るラブシーン。インテリはこれだからー!視聴者をやきもきさせた深夜の本庁トーク
 優未(竹澤咲子)から、思わぬところに優三(仲野太賀)の手紙が入っていたことを教えられた寅子(伊藤沙莉)。寅子のことばか...
桧山珠美 2024-08-10 08:58 エンタメ
寅子と航一どうなる? 花江訪問、涼子忠告、優三ラブレターの“一押し”3連チャン
 予想していなかった人物の突然の訪問に、喜びを爆発させる寅子(伊藤沙莉)。優未(竹澤咲子)と稲(田中真弓)も加わり、4人...
桧山珠美 2024-08-08 17:00 エンタメ
フワちゃん炎上で再評価? 竹内涼真ら「誤爆」で好感度が上がった芸能人
 タレントのフワちゃん(30)がお笑い芸人のやす子(25)に向けて放った暴言が大きな騒動を巻き起こしている。8月4日、X...
「じゅん散歩」のロケに突然、朝ドラ女優が登場! しかも黒髪から“ファンキーヘア”になっていた
 リモートワークの日は、羽鳥さんのモーニングショーからそのまま「じゅん散歩」(月〜金曜9時55分、テレビ朝日系)を見るの...
【写真特集】懐かしい!16年前の渡辺梓さん
  【この写真の本文に戻る⇒】「じゅん散歩」のロケに突然、朝ドラ女優が登場! しかも黒髪から“ファンキーヘア”になって...
「クソばばあ」に「クソ小僧」、涼子のリアクションにも注目
 寅子(伊藤沙莉)は、戦争によって航一(岡田将生)が背負った苦しみに寄り添いたいと思う。  一方、寅子から「よりど...
桧山珠美 2024-08-08 16:37 エンタメ
早くも“NHK御用達俳優”の片鱗が?「虎に翼」出演の岡部ひろきはそんじょそこらの2世俳優とは違う
 1日放送「ダウンタウンDX」(日本テレビ系・読売テレビ制作)に故・西城秀樹さんの息子・木本慎之介(20)が出ていました...
なぜ令和ロマンは賞レースに出続ける?3冠制しヘイトも無視する戦闘力
 芸歴10年以下のお笑い賞レース「ABCお笑いグランプリ」(テレビ朝日系/以下ABC)が7月7日に開催。M-1に続き、令...
帽子田 2024-08-03 06:00 エンタメ