彼にとって私は何?反応のない男性の態度に深まる悩み
結婚する前にレスになるのは避けたい、彼と話し合って解決しようとモヨ子さんは決心します。家でお酒を飲みながら、楽しい雰囲気の夜に切り出しました。
「私たち、最近エッチしなくなっちゃったね~。なんでなんだろうね?」
と、気軽な口調で言ってみたのですが…。
「う~ん、なんかさ~、妹っていうか親友っていうか、そういう存在感だよね?」
「えっ、じゃあ…嫌いになったわけじゃないんだ?」
「当たり前じゃん、モヨのこと大好きだよ?」
よかった~、と彼の背中に抱きついてみました。このままエッチに突入してもいい、ぜひそうなってほしい、と願いながら。でも、彼からの反応はゼロ。
「私、妹や親友になりたくていっしょに暮らしてるわけじゃないし。いったい、私はあなたの何なのよ!とショックでした」
モヨ子さんの悩みはかえって深くなってしまったのです。
どちらが悪いわけでもない原因不明のセックスレスは致命的
モヨ子さんカップルのような「仲良しレス」が増えています。原因のハッキリしたセックスレスとはまったく別物です。
日本でセックスレスという言葉が定着した1980年代に問題になったのは、
〇どちらかが浮気をしている
〇性交痛などで女性がセックスを拒否している
〇男性が性病にかかり、女性が嫌悪している
〇出産や育児で疲れている、時間がない
などによってエッチをしなくなることでした。これらのレスは深刻ですが、原因が解決すれば元に戻る可能性もあるのです。
一方、「なんとなく、なぜかセクシーな気分に切り替わるスイッチが見つからなくなった」というレスはなかなか改善されず、そのまま男性がED(勃起不全)になってしまったり、妻にだけ勃起できず外で性欲を発散する「妻だけED」と呼ばれる状態に陥ってしまったり。
こうなるともう「恋のはじめの離れがたい気分が思い出せない」という膠着(こうちゃく)状態に陥ります。
恋人を抱かずにAVを見ていた彼
その後、モヨ子さんは彼がクローゼットに隠し持っていたAVを見つけてしまいました。「私には手も触れないくせに、こんなもので自分でしていたなんて……」と、傷ついたモヨ子さんはとうとう彼氏を問い詰めてしまいます。
「ねえ……どうして私としないで、こんなものを見てるわけ?」
モヨ子さんにAVを突きつけられた彼氏は一瞬言葉に詰まり、それから開き直ったように言い返しました。
「はあ? なんで人の荷物とか探るわけ? 気持ち悪いことするなよ!」
「気持ち悪いって……ひどい! 私のこと気持ち悪いって思ってるんだね! だから私に触れたくないんだね、よくわかったよ!」
「何言ってんの? いい加減にしてくれよ!」
女性として無視されたことにブチ切れ!!
仲良しレスは男性も何が原因だかわかっていないので、女性から指摘されると必ず逆ギレします。女性は女性で、さんざん彼に気を遣ってきて我慢してきたのに、指摘した途端に怒るなんて!と傷つきます。
その瞬間にモヨ子さんが取った行動は……
「この人は私を女性として見てくれていないんだ、無視しているんだ、という気持ちが突然わき上がってきました。気がつくと、彼に突きつけたAVをバッキバキに割っていたんです。彼が驚きと嫌悪の目で見ているのに気づきましたが、どうしてもやめられませんでした」
エッチはなくても楽しかった2人の暮らしは、この日を境に疑いと気まずさに満ちたものになってしまいました。
(次回に続きます)
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