志田愛佳は被害を訴えていた
この時期から志田は握手でのファン対応が上手くできなくなり、襲撃事件後、握手には立っていなかった平手もファンに向けたブログの更新が激減した。あまりに執拗で平手、志田らは寮を引っ越しせざるを得なくなったという。
同年5月頃からこのつきまといに苦しみ続けてきた平手、志田だったが、平手が“闇落ち”といわれるまでになった11月に、志田はファンの有料会員向けメッセージにて、つきまとい被害についてを長文で訴えていた。
おそらくこの時期、その被害が悪化したか精神的に追い詰められ限界に達したものと思われる(志田はその2カ月後の17年NHK紅白を最後に休業に入り、そのまま翌年11月に卒業)。
しかし平手自身からは何も発されなかった。デビュー以来の壮絶なネット叩きと握手会での説教、襲撃事件と合わせ平手がいよいよ心の限界に達し、ファン、男性に恐怖を抱き、前髪で顔を隠しカメラ(の向こう側のファンやアンチ)から顔を背けてしまうのも仕方のないことである。
平手を支え続ける長濱
長濱はそんな平手を支え続けた。同年の10月に欅坂46FC会員へマネジャーが、「風に吹かれても」の衣装であるスーツを着た2人の姿をとらえた画像を投稿。その画像ではジャケットを脱いだ平手が心地良さそうに目を閉じ、長濱におんぶされていた(身長は平手の方が約4cm高いのだが)。
スーツ姿でバッサリショートにしたボーイッシュな平手について、自身のブログで〈てっちゃん!(平手の愛称)可愛いのにイケメン。イケメンや~と思って近づくと可愛い。朝寝癖つけながら歯磨きする夫を急かす妻目線」(17年10月28付)と、イケメン平手の歯磨きしながら笑う姿を激写していた。
そして長濱は「風に吹かれても」ではセンター平手の真後ろの“裏センター”ポジションに入っていたが、サビで平手とハイタッチし見つめ合う振り付けがあり、その瞬間が嬉しいと言っていた。平手がどんな“闇落ちモード”に入っていようとも、毎回笑顔で平手を迎え励ますように両手を重ねていたのだ。
「ノンフィクション」で新規のファン続々
また前述のFNS歌謡祭2017第2夜の一週前、12月6日に放送された第1夜に、平手は1人で平井堅の「ノンフィクション」に平井本人とコラボ出演していた。
非業の死を遂げた親友に対しての悲しみを歌ったこの曲に合わせ平手は、無理に笑顔を作らなければならない「風に吹かれても」とは全く別人のように、その世界に入り込み鬼気迫るパフォーマンスを見せた。
学校の机の上で紙を破り鞄に入れるシーンから最後はその紙を上空に巻き上げ鞄に顔を突っ込む。この衝撃のパフォーマンスは大反響を呼び、ここから彼女のファンになった「ノンフィクション新規」も続出した。
長濱は、会員向けメッセージで、そのパフォーマンスをテレビで見て体に電流が走ったとし、平手は別の次元の世界で生きていると感じながらも、そんな平手の近くで過ごせることは自分の人生にとって大きな意味があり、幸せなことだと語っていた。
ただ、FNS歌謡祭2017第2夜以降も年末音楽特番ラッシュで、笑わなければいけない「風に吹かれても」で笑うことができない平手の様子に、ファンからは「紅白は大丈夫なのか」といった心配の声が上がっていた。同年末の第68回NHK紅白歌合戦で欅坂46は4月発売の4thシングル「不協和音」を披露することが決まっていた。
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