腫れ物扱いはイヤ! 離婚の話題に触れてこない人たちの心理

七味さや 漫画家・イラストレーター
更新日:2020-08-21 06:00
投稿日:2020-08-21 06:00
 離婚をしたことに、周りの人たちがあえて触れてこない。もしくは過剰に気を遣ってくる。そんな状況を経験したことのある人もいるのではないでしょうか。もちろん気遣いは嬉しいのですが、不自然すぎるほどにその話題を避けられると、腫れもの扱いをされたようで悲しくなることも……。

「部屋の中のゾウ」を怖がらないで

 筆者が離婚して地元に帰ったころ、実家の母親に「(筆者の)同級生の親御さんに会ったけど、離婚したことは言わないでおいたからね!」と言われたことがあります。母親としては私が落ち込まないよう配慮したつもりだったのだと思います。しかし、隠すつもりのなかった私としては、なぜ腫れ物のように扱われなければいけないのだろう……とモヤモヤした感情を覚えました。

 喪失から立ち直るためのバイブルにしていた「OPTION B(オプションB)」という本があります。これはFacebookの最高執行責任者・シェリルサンドバーグ氏が夫の急死から立ち直る過程を書き、喪失からの乗り越え方を心理学的知見から記した本です。

 この中に「部屋の中のゾウ」という概念が出てきます。部屋に大きなゾウがいたら誰でも気づくはずですが、誰もが見て見ぬふりをする状態のことを言うのだそう。不幸な話題に触れないことが、当事者を余計に傷つける場合もあるのです。

 とはいえ、部屋の中のゾウに触れない人たちに悪気はありません。過剰な配慮になってしまったか、防衛反応のどちらかでしょう。なので離婚当事者の私たちは、そのような対応をされても無意味に傷つく必要はないのです。そして、身近に不幸に遭った友人がいる皆さんには、部屋の中のゾウを恐れないでほしいのです。

 逆境にいる当事者は自分の体験を親しい人に語ることで、抱えている荷物を少しでも下ろしたいのかもしれませんよ。

登場人物紹介

リコ
離婚から立ち直りたいアラサー。最近新しく事務職のアルバイトを始めたら、なんだか楽しくなってきた。同僚たちとの距離感を模索中。

リコの同僚たち
リコのバイト先の同僚。新しく入ってきたリコに興味津々。上司がおしゃべりなため、リコが面接で話したことは大体筒抜け。

七味さや
記事一覧
漫画家・イラストレーター
離婚済アラサー漫画家。不注意型ADHD傾向ありの綱渡り人生。世界中からゆるされたくて、「ゆるし系」漫画やキャラクターを描いています。やさしい世界をつくりたい。Xでも随時漫画更新中。お仕事実績はこちら:https://shichimin.com/

関連キーワード

ラブ 新着一覧


LINEに隠された彼の本心は? 文章から分かる男性心理5つ
 男性の知り合いや友達とLINEのやりとりをしていると、「ん? これってどういう意味だろう?」と、相手の本心が気になるこ...
恋バナ調査隊 2021-10-10 06:00 ラブ
一緒に暮らしているのに“ホウレンソウ”を怠る彼に募る苛立ち
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2021-10-09 06:00 ラブ
最低限のマナーなのに…謝罪も感謝も言えない恋人に呆れる彼
「冷酷と激情のあいだvol.59〜女性編〜」では、恋人からの“ホウレンソウ”が不十分であることに、怒りを抱き続ける女性・...
並木まき 2021-10-10 05:34 ラブ
「もう、うんざりだ」夫から離婚を告げられる妻の6つの行動
 男女問題研究家の山崎世美子(せみこ)です。離婚を切り出すのは女性からというイメージはもはやありません。ここ最近目立つの...
山崎世美子 2021-10-09 06:00 ラブ
シンデレラに学ぶ恋愛に効果的な心理学♡ 終電で帰るべき理由
 誰もが知っている「シンデレラ」の話。ガラスの靴を持って探しに来た王子様と結ばれるというファンタジーに、ときめいた女性も...
恋バナ調査隊 2021-10-08 06:00 ラブ
カップルの同棲はデメリットが多い?幸せに暮らすためのコツ
 カップルの同棲は、「家賃の負担が減る」「結婚前のシミュレーションができる」などのメリットがある一方、きちんとルールを決...
恋バナ調査隊 2021-10-08 06:00 ラブ
口下手彼氏の気持ちを探るポイント5つ&上手な付き合い方
 好きな男性から、言葉で愛情を表現されると安心する女性は多いでしょう。でも、男性の中には、言葉にしなくてもちゃんと愛情を...
恋バナ調査隊 2021-10-07 06:00 ラブ
浮気された過去から彼を疑ってしまう…不安を消す3つの方法
 過去に浮気されたことのある女性は、「信じていたのに裏切られた」というトラウマから、恋人をどうしても疑ってしまうと苦しん...
恋バナ調査隊 2021-10-07 06:13 ラブ
おひとり様の期間が長すぎて…どんな人を恋人にすればいい?
 一人でいる時間が長くなれば長くなるほど、次の恋愛へのフットワークが重くなりがちですよね。最近はアプリなどで異性に出会え...
若林杏樹 2021-10-06 06:00 ラブ
“恋愛したい”と言う男性の心理って? 本音を見極めるポイント
 男友達から「恋愛したい」と言われると、ドキッとしてしまいますよね。「もしかして、これって告白?」なんて、舞い上がってし...
恋バナ調査隊 2021-10-06 06:00 ラブ
倦怠期かもしれない…5つのチェックポイント&乗り越え方
 交際期間が長くなると、どんなカップルにも訪れるのが「倦怠期」。もちろん、倦怠期知らずのカップルもいますが、ごく稀しょう...
恋バナ調査隊 2021-10-05 06:00 ラブ
“リアル離婚弁護士”が説く「結婚したら地獄な男性」特徴8つ
「何歳からでも夫婦になるのは遅くない」とお伝えする本連載。今回は番外編です。のべ3000人以上の離婚案件の相談に乗ってい...
内埜さくら 2021-10-05 13:29 ラブ
彼氏の浮気を許すor許さない? 判断ポイント&許す時の心構え
 彼氏に浮気されたら誰だって悲しいものですが、その後の対応は人によって異なります。あっさりと別れを選ぶ人もいますが、愛情...
恋バナ調査隊 2021-10-04 06:00 ラブ
元彼がしつこい…秘められた4つの男性心理&上手な対処方法
 どんなにラブラブだったカップルも、思いがけないことが原因で別れてしまうことがあります。お互いに納得して別れていれば良い...
恋バナ調査隊 2021-10-03 06:00 ラブ
いくつ当てはまる? 外見&性格でわかる魔性の女度診断8選♡
「魔性の女」とは、独自の魅力で男性を翻弄する女性のこと。男性からモテる性質を持つ魔性の女に、憧れたことがある女性も多いで...
恋バナ調査隊 2021-10-03 06:00 ラブ
彼氏の二股が発覚…“最後の火遊び”と許そうとする女性の本心
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2021-10-02 06:00 ラブ