次男の血液型で発覚した事実
カウンセリングシートに目をやると、Aさん(O型)/奥さん(O型)と書き込まれており(統計をとっているので血液型を書く欄があります)、筆者が何気なく「あっ、Aさんのご家族は全員O型ですね~」とそこに触れると、「いえ、次男はA型ですけど」と否定。
「あの……それって本当ですか?」
顔色が変わった私をみてキョトンとしたAさん。
「たしかA型ですよ。家族で食事している時も、僕だけA型っていつも言っていますし」
「Aさん、血液型のことは間違いがあってはいけないので、息子さん2人にLINEで確かめてみてください」
ただごとではない状況を察したAさんは、神妙な顔つきになり話し続けました。
「山崎さん、それはどうしてですか?」
「……非常に申し上げにくいですが、O型の両親からA型のお子さんは生まれません」
きっぱりと言い切り、空気が凍り付いた瞬間、Aさんは愕然としながら話し出しました。
顔の似ていない息子でも…
少し浅黒く彫りの深い顔立ちのAさんにそっくりな長男と違い、色白で細い眼ののっぺりした顔立ちの次男は、子供の頃から全く自分に似ていないと思っていたそうです。
その後、献血に連れて行き、きちんと血液型を確認するとやはりA型でした。
このようなケースはDNA鑑定など必要なく、両親の血液型検査結果のみで血のつながらない父子と判断され、過去の不貞事実が立証されて離婚が成立します。
印象に残ったのはAさんの言葉でした。
「長年育ててきたから血が繋がってなくても自分の息子です」
養育費は二十歳まで支払うと決めたそうです。
血液型の組み合わせ。えっ!そんなことも知らないの?と言ってはいられません。
学生のころに学んだはずでも、興味のあること以外は忘れていても不思議ではないのです。それよりも自分以外の男性の子供を産むなんて思いもよらなかったはずです。
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