別れ話を何度しても…結婚に前のめりな彼女に悩む男性の本音

並木まき ライター・エディター
更新日:2020-10-17 06:16
投稿日:2020-10-17 06:00
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人差があります。ひとつの出来事への解釈や目的が、男性と女性では異なる場合もしばしば。男性と女性では、夫婦のあり方への認識が大きく異なる場合も少なくありません。
 魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、彼女と別れたいと思っているのに、1年以上も別れられずにいる男の心情をお届けします。

別れ話が通じない

 Yさんは40歳独身。いわゆるハイスペックな仕事をしていて、自分の事務所を構えているイケメン男子です。交際中の彼女は35歳。すでに交際3年目ですが、実は「これまでに彼女に何度も別れたいと言っているが、別れられずに困っている」のだそう。いったいどういうことなのでしょうか。

「交際中の彼女Uとは、飲み会で知り合い、そのまま付き合うことになりました。でも、付き合って1年過ぎた頃に、Uとは価値観も生活スタイルも合わないなって思ったので、僕から最初の別れ話を切り出しました。ところが、Uはその場では別れ話を了承したものの、その翌日から何度も連絡をしてくるだけでなく、家や職場にも押しかけてきて、『私たちは、別れていない。あれはただの喧嘩でしょ』と言って、僕と接触を持ちたがるんです。

 最初の別れ話のときには、まだ今ほど愛情が冷めていなかったこともあって、もう一度やり直すことにしましたが、付き合っていると、やっぱり彼女との“違い”ばかりが際立って……。僕の中では、一緒にいればいるほどUへの愛情が冷めていくのがわかりました」

実体のない交際なのに結婚への意欲を

 相性の悪さを痛感したというYさん。その後も、何度もUさんに別れ話をするも、初回の別れ話のときのような展開が続き、そのうちに“別れたくても、別れてくれない”という稀有な状況に陥っていたのだそうです。

「そんな状況なんで、もちろんUとは1年以上も肉体関係をもっていませんし、今では、デートも月に1回あればいいほうです。そのデートも、ただ食事に一緒に行くだけにしています。そういうふうに、“付き合っている”とは言っても実態のない交際にすれば、さすがのUも諦めてくれるかなって思ったんです」

 ところが−−。彼女であるUさんは、交際を諦めるばかりか、結婚へ意欲的な発言を繰り返すようになり、Yさんは頭を抱えます。

「よりを戻してからも何度も別れ話をしている僕に対し、Uは『もう交際3年目だし、そろそろ結婚して責任をとってほしい。私の貴重な結婚適齢期をすべてあなたに捧げたんだから』と言い出したんです……」

 これにはYさんもびっくり。お世辞にも「順調」とはいえない交際なのに、まさか彼女から結婚の話が出るとは思っていなかったそうです。もともと生真面目な性格のYさんは、彼女からこう主張されたことにより「確かに、ビシッと別れられなかった自分にも責任があるかもしれない」と考えるようになったと言います。

「だけど、結婚って責任感だけでするものでもないよなぁって思うし、Uとは何もかもが合わない上に、正直、僕はUに対して、今では愛情のかけらすらありません。だけど、本心を伝えても、別れ話をしても、いつものパターンで。何事もなかったように接触してくるので、どうしたらいいのかわからなくなってしまいました」

無視をしても効果なし

「Uさんに別の好きな人ができてくれればいいのに」と、ため息まじりに語るYさん。周りに相談すると、無視をするのが一番だとアドバイスをもらうものの、Uさんにはまったく効き目がないので、困り果てているのだとか。

「警察沙汰にするほどのことでもないし、かと言って、交際を続けるのも無理だし。話してもわかってくれないUに対し、最近では“ハメられた”とすら思っています」とYさん。

 しかし、交際相手であるUさんの認識は、少々異なるようです。次回は、彼女であるUさんの主張をご紹介します。

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

関連キーワード

ラブ 新着一覧


「もう離婚だ!」小さな不満が露わに――年代別に見る夫婦の危機の注意ポイント。どうすればうまく乗り越えられる?
 長い結婚生活を送っていると、いろいろな課題や困難に心が折れそうになることがありますよね。実は「夫婦の危機」は、年代別に...
恋バナ調査隊 2025-11-12 09:50 ラブ
若者世代で「キスはOK、その先はNG」が増えている? 性欲を“汚いもの”と決めつけるのは酷じゃないか
 先日Xで「キスやハグはいいけど、行為だけは無理」という投稿を見かけました。  そのコメント欄やリポストを眺めてい...
豆木メイ 2025-11-11 11:45 ラブ
40代でこう変わった! 私達の“理想の恋愛”5つのカタチ。「離婚後は初恋のようなトキメキを…」
 皆さん、40代になってからの恋愛観は、若いころと変わりましたか? それもと同じ? 酸いも甘いも経験したからこそ、「こう...
恋バナ調査隊 2025-11-11 08:00 ラブ
「推しは浮気」で破局!恋と推し活の両立うまくいく? 成功と失敗、6つの体験談。デート代<遠征代は当然♡
「推し」がいるあなたは、推し活にかける時間と恋愛にかける時間、どちらの方が長いでしょうか?   今回は恋愛と推し活...
恋バナ調査隊 2025-11-10 08:00 ラブ
また愚痴かよ…と思わないで~! 恋人の“仕事の文句”を受け止める5つの方法。愛を試されてるのかも?
 もし彼氏に、仕事の愚痴を言われたらあなたはなんと答えますか? 答え方を間違えると、二人の関係を悪くしてしまう可能性も…...
恋バナ調査隊 2025-11-10 08:00 ラブ
「絶好のネタじゃないですか」“アプリ婚”を必死に隠し通したい45歳男、婚約破棄も辞さない切実な理由
「冷酷と激情のあいだvol.271〜女性編〜」では、世間ではアプリ婚が一般的になっているにもかかわらず、結婚目前の恋人・...
並木まき 2025-11-08 11:45 ラブ
「絶対内緒にして」結婚目前、彼への信頼がたった一言で崩壊…。私たちの“出会い”はそんなに恥ずかしい?
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2025-11-10 20:25 ラブ
覚悟を決めた! 彼に“告白”を決意させた3つのLINE。「不安になって…」で好意を確信、男性も勇気が欲しいのね
 意中の彼といい雰囲気の中、なかなか告白されず悩んでいる女性もいるでしょう。それなら、彼に“きっかけ”を作ってあげるとよ...
恋バナ調査隊 2025-11-08 08:00 ラブ
キス寸前で「30万かかる」50代女性が25歳イケメンに母性を刺激され…年下沼にハマった代償
 アプリやオンラインゲームのチャットを通じて年下の男の子と仲良くなったという既婚女性は少なくないのでは。  けれど...
内藤みか 2025-11-07 11:45 ラブ
「裏切者!」妻のネイルが頬を裂いて…男が直面した超修羅場。離婚の先にあった予想を裏切る結末
 世の中、不倫の話題で持ちきりだ。2024年に実施された調査によると、既婚男性の約2人に1人、既婚女性の約3人に1人が婚...
蒼井凜花 2025-11-07 11:45 ラブ
「ホテル行ったって!」グループLINEで誤爆…ムムッ、さては付き合ってるな? 怪しい二人に気付いた瞬間
 社内にどう見ても怪しい二人がいると、「さては付き合ってるな」とピンときますよね。もちろん、恋愛は二人の問題。で、周囲が...
恋バナ調査隊 2025-11-07 08:00 ラブ
「なんでいつもフラれるの…?」男が“逃げたくなる女”の言動6つ。知らずにやってたら危険!
「いつも付き合う前にフラれる」「付き合っても必ずフラれる」なんて女性は、もしかしたら男性が逃げたくなる言動をしているかも...
恋バナ調査隊 2025-11-06 08:00 ラブ
2文字だけかーい!“会話レス夫婦”の困った生活。「雑談が苦手」でもやりすごせる3つのコツ
 夫婦に関する悩みの中でも、特に最近増えているのが、夫婦の会話がないというお悩み。離婚原因にもつながりかねないので、なん...
2025-11-05 08:00 ラブ
脈ありじゃないの!? 絶対イケると思ったのに撃沈…裏切られた“男のセリフ”6つ
 今回は「脈ありだと思ってたけど結局違った」というガッカリエピソードをご紹介します。男性が言うこれらのセリフには、深い意...
恋バナ調査隊 2025-11-04 08:00 ラブ
ホストで借金1千万! 恋の「黒歴史」エピソード5選。付き合ってるつもりがストーカーでした
 好きな人に夢中になるあまり、自分を見失ったり理性が働かなかったりした経験はありますか? 今回はそんな黒歴史エピをご紹介...
恋バナ調査隊 2025-11-03 08:00 ラブ
ゴミの出しルール知らんの!? 彼氏の非常識さに“ドン引き”したLINE3選。イケメンでも大嫌いになりました…
 常識がない彼氏にドン引きし、気持ちが冷めるケースもあるでしょう。今回はそんなエピソードをLINEのやりとりとともにご紹...
恋バナ調査隊 2025-11-02 08:00 ラブ