ババア(婆)と言われ、架空の48歳妹になりすました73歳女に思うこと

コクハク編集部
更新日:2024-02-10 06:00
投稿日:2024-02-10 06:00
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地名などをピックアップ。
 毎日頑張るあなたがちょっぴり得した気分になれますように…。

【今回の女ことば】婆(バ、ばば)

(C)コクハク
(C)コクハク

 実在しない48歳の妹になりすまし、戸籍や保険証を不正に取得した罪に問われている73歳女性の初公判がありました。そこで明らかになった犯行理由は「職場でババアと言われた。若くなりたいから」。

 ババアとは何歳からなのでしょうか?

 2021年にサントリーウエルネスが、全国の20~79歳の男女を対象に「年齢意識に関する調査」をしたところ、「おじいさん・おばあさん」という言葉からイメージする年齢は、69.0歳。

「婆」の文字から見てみると、以前、この欄の「中年のババア、もとい『中年女性』になった私たちへ」で、ばばあ(婆)は《老女(年をとった女性)をののしっていう語》と紹介しました。

 また、三省堂国語辞典(第8版)によると「婆」は<自分を卑下して使うこともある>とあります。

 確かに自分のことを「ワタシ、もうババアだから」と言って、下げるときがありますよね。とりあえず笑いに変えよう、としたり。でも、周りから「ババア」といわれるのはツライものが…。

白髪の老女の意も

 婆は、波(は=ぐるぐる回る意)が音を示し、それに女で、「女が回って舞う」の意。いまは、白髪の老女の意に用いる。(新修 漢和広辞典 初版)

「ババア」と言われ、悲しいとか怒るだけでなく、20歳以上も若い女性になろうと考えた冒頭の女性の罪は罪。ただ、犯行理由を知ると、いつかはワタシも言われるのかしら、その時どんな気持ちになるのかな、と考えてしまいました。

(日刊現代校閲/タダ美)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


階段道の“たまたま”君♡嬉しいスリスリ攻撃であわや転落危機
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
南アルプスのコントラスト【春】
 柔らかな陽の光、鮮やかな桃色、雪をかぶる南アルプス。  まだ少し冷たい空気と一緒に胸に入り込まれてしまう。
【難解女ことば】「湯湯婆」パソコンで変換できないかも…なんて読む?
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
ぐはっ!金欠で焼き肉のお誘い…ギクシャクも翌日リスケも回避する断り方
 金欠の時、友達から飲みや遊びの誘いが入ると、どうやって断るか悩んでしまう人は多いはず。  断り方によっては、人間...
資格勉強中の彼。ウザイも既読スルーも回避!気遣い上級国民のLINEテク
 せっかくLINEを送ったのに、相手から返信が来ないと不安になりますよね。特に、LINEに気づいているのに既読スルーだっ...
脱力と見せかけて宇宙と交信中?くねくねコロンな“たまたま”
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
義母と喧嘩したら仲直りは?顔見ずLINEで「韓ドラで仲良くなりたい」
 義母と喧嘩してしまうと、とても気まずいですよね。  特に子供がいる家庭では、祖母としてこれからも付き合いが続くで...
何じゃコレー!モクモクの正体は開運の木「スモークツリー」♂♀どっち?
 GWが過ぎた5月中旬あたりから毎日無言の“圧”をかけ、見つめております。我が家のほっぽらかし園芸に植えられたアノ樹木を...
嘘吐きピンクローター
「知ったかぶり」という言葉がある。実際は知らないのに、知っているようなフリをすることだ。  知らなかったことを恥ず...
LINEで退職届は“フツーにある”と聞いてたが…辞めるの簡単すぎじゃね?
「退職する場合は1カ月前までに申し出ること」などと、会社ごとにルールが設けられている場合が多いですよね。でも最近は「今日...
友達褒めるはずが「シェイシェイのワンピ可愛い」で自滅…知ったか、恥っ
 人間誰しも知ったかぶりをしてしまった経験があるはず。知ったかぶりでその場を乗り切れるならいいものの、中にはボロが出て顔...
控えめな家族葬が200万ってマジ? 祖母急死で痛感!葬儀業者の“こっそり上乗せ”テク
 幼い頃に両親が離婚し母方の実家で暮らすことになりました。そんな筆者を優しく迎えてくれた祖母が2023年の11月に他界。...
2024-05-27 06:00 ライフスタイル
「楽しく暮らしています」“たまたま”が遠く離れた母上に一筆啓上
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
幸せの価値、そして――。
 家族親子恋人たちお年寄りも若者も桜に埋もれて過ごす時、人は皆幸せそうだ。  季節はもうすぐ梅雨――。
ほっこり癒し漫画/第74回「ヘルプみーこ」(中編)
【連載第74回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
今さら聞きにくい? 英語の新敬称「Mx.」や「X」って何
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...