ジャニーズ勢5組が出演したNHK紅白
昨年大みそかの「第72回NHK紅白歌合戦」は、第2部の世帯平均視聴率が過去最低の34.3%を記録し大惨敗となった(関東地区、ビデオリサーチ調べ。以下同)。音楽業界全体として大ヒットが無く目玉を用意できなかったこと、YouTubeやNetflixなどネット配信に視聴者が流れ、テレビそのものが見られなくなったことなど要因はいくつかあるだろう。
また放送以前から「ジャニーズが多すぎてつまらない」「本物の歌手の歌をちゃんと聞きたい」などと指摘もされていた。今年は5組出場したが、本当に紅白にとって足かせとなる存在だったのだろうか。
歌手別視聴率では1位のMISIA(39.2%)から、9位の高橋洋子(35.5%)まで男女それぞれソロ歌手が名を連ねた。10位のYOASOBI(35.4%)も2人組ユニットだが純然たるアーティストで、ベスト10はいずれもしっかりと歌を聞かせ、音楽を届けたメンツがランクインした。
ではジャニーズはどうだったのか。執筆時点(1月7日)ではベスト10以下の詳細な歌手別視聴率は発表されていないが、「スポニチ集計『紅白』視聴率」(2022年1月5日配信)では、時間帯ごとの視聴率グラフが明かされている。それをもとに出演した時間によって全ての歌手別のおおよその視聴率算出が可能となっている。
スノスト↓、KAT-TUN↑、キンプリ↑、関ジャニ∞↓
たとえばジャニーズから最初に登場したSixTONESは、一つ前の純烈からわずかではあるが数字を落とした。彼らの後の天童よしみ(67)で明らかに数字が上昇すると、ジャニーズ2番手に15周年で初出場のKAT-TUNが出演。ゆるやかに数字を上げ31.9%を記録した。同じように3番手のKing & Princeも出演時間中に数字を伸ばした。
ただ、4番手のSnow Manは、清水寺から生歌唱した水森かおり(48)が33.3%まで上げた数字を如実に落としてしまった。ここまでの4組は平均視聴率31.5%の第1部の出演だったが、ジャニーズから今年唯一、第2部に出演した関ジャニ∞も一つ前のAIからはっきりと数字を落とした。
それぞれ要因を分析してみると…
KAT-TUNは、個人では抜群の知名度を誇る亀梨和也(35)が、不祥事などもあり退所した元メンバー3人に言及する異例のMCも含め、視聴者には新鮮に映ったのだろう。King & Princeは個々のメンバーの活躍が昨年どのグループと比べても活発で、ポスト嵐に一番近い存在だ。
SixTONES、Snow Manは若い女性に熱狂的ファンを有し、CDセールスでは前述の2組を上回るが、個々人の知名度やグループの浸透度がまだ足りなかったのかもしれない。
嵐が活動休止中で今年出場したジャニーズ勢では最もベテランの立ち位置となった関ジャニ∞は、ボーカル面でも人気面でも支柱であった退所組の渋谷すばる(40)、錦戸亮(37)の穴を埋め切れていないようだ。
エンタメ 新着一覧