「毒親育ちの会」の彼、ほろ酔いの抱擁から全てが始まった#1

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2022-03-03 22:37
投稿日:2022-01-21 06:00
「毒親」「親ガチャ」という言葉が使われるようになって久しい。そんな中、「毒親育ち」の男女が集う会で、運命的な出会いを果たした女性がいる。C子さん(28歳・公務員・独身)は、ショートボブに整った和風の顔立ち、白いブラウスが似合う清楚系の女性だ。「毒親育ち」というつらい体験をしたからこそ生まれた恋――。その真相に筆者が迫ってみました。

「毒親育ちの会」とは?

恋愛がうまくいかないのは毒親のせい?(写真:iStock)
恋愛がうまくいかないのは毒親のせい? (写真:iStock)

――そもそも「毒親育ちの会」というのは、どのような会ですか?

「毒親育ちで苦しむ人たちが体験談を語ったり、励まし合ったり……自身の経験を話すことで癒しを得て、前向きに生きようという集まりです。

 私が参加した会は月イチで開催されていて、人数は20名くらいだったでしょうか。男性3割、女性7割ほど。

 独身の人もいれば、既婚者、子供を持つ方など様々でした。

 子供を持つ方は『自分も毒親になっていないか』などと、とても悩んでいましたね。私は独身ですが、これまで付き合った男性にDVを受けたり、理由も告げられずに別れさせられたりすることがあり、これも毒親育ちのせいかも……と悩むことが多く、思い切って参加しました」

教員の両親に支配的に育てられたC子さんの悩み

成績が悪いと殴られた子ども時代(写真:iStock)
成績が悪いと殴られた子ども時代 (写真:iStock)

――具体的に、どのように進行されるのですか?

「参加者にはネームプレートが渡されます。本名を明かしたくない方が多いため、プレートにはニックネームやイニシアル、下の名前だけ書く方が多かったですね。私も『C子』と下の名前だけ書きました。

 最初に、主催者の女性(50代)が『自分も毒親育ちです。同じ悩みで苦しんでいる仲間同士、打ち解け合い、助け合い、前向きな人生になれば幸いです』などとの理念を話し、参加者はどのような毒親体験をしたかを2分程度で話します。

 私は一人っ子で、両親とも中学校の教員という家庭で……支配的に育てられました。

 勉強はトップ10に入らなければ父に殴られましたし、付き合う友達も親が決めるんです。『あの子の家は、片親だからダメ』とか……。

 その他、『TVは教育番組しか見るな』『ミニスカートはダメ』『添加物たっぷりのコンビニ食はダメ』『将来は安定した職につけ』――もう、毎日がピリピリしていました。

 両親は私の成績が下がると、いつも激しいケンカをして、父が母を殴ることもしょっちゅうでした。小さい頃から、『お前は出来が悪い』『こんなこともできないのか』と減点法で育てられ、自己肯定感が全くなくなりましたね……」

蒼井凜花
記事一覧
官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
オフィシャルサイトYouTube

関連キーワード

ラブ 新着一覧


アラサーアラフォー女が年下彼氏に冷めた瞬間 可愛いと思ったけど無理!
 恋愛に年齢は関係ないといわれますが、あなたが男性に自分以上の経験値や頼りがいを求めるのであれば、年下だと物足りなく感じ...
恋バナ調査隊 2024-03-29 06:00 ラブ
子供の前で夫婦喧嘩を始めてしまった…どんな悪影響がある?
 愛し合って結婚しても、違う環境で育った二人です。時には、価値観の相違から夫婦喧嘩をする日もありますよね。でも子供の前で...
転職したいママ必見! 面倒くさい夫の理解を得る方法とベストタイミング
 共働き夫婦が多い現代、生活スタイルの変化に対応するためや、スキルアップを目指して女性が転職を考えることも少なくありませ...
恋バナ調査隊 2024-03-28 06:00 ラブ
超絶依存の恋愛モンスターが離婚せず、結婚15年を迎えた自己分析は…
 私事で恐縮ですが、先日結婚記念日を迎えました。早いもので、結婚生活も15年目に突入です。  結婚が決まった時、様々な...
40代彼女の「ここが嫌」を大告白! 僕たちが冷めた6つの瞬間
 今回は、40代の彼女がいた男性から“冷めた瞬間”について話してもらいました。  40代といえば包容力あふれる大人のオ...
恋バナ調査隊 2024-03-27 06:00 ラブ
車大好き男のうざいエピソード集 万年金欠、助手席で口まで出してくる!
 車好きの男性は多いですが、そんな男性を彼氏にすると厄介な出来事が起こることも…。「マジでうざい!」と幻滅する女性も少な...
恋バナ調査隊 2024-03-27 06:00 ラブ
彼女とセックスレスなんだ…ワンチャン狙い?男友達の床事情に隠れた本音
 男友達から「彼女とセックスレスなんだ」と相談されたら、あなたはどんな反応をするでしょうか?  信頼している男友達だと...
恋バナ調査隊 2024-03-26 06:00 ラブ
「星の瞳のシルエット」に恋した中学生…48歳で男を知るこじらせの根源
 パートナーなしの50歳独女ライター、mirae.(みれ)です。2年前の48歳まで性体験がなかったよもやま話を綴っていま...
mirae.(みれ) 2024-03-25 06:00 ラブ
「女が追う恋愛」ってどう思う?男性が意外な本音をコクハク
 よく「女が追う恋愛はうまくいかない」とか「男には追わせるべき」なんて恋愛テクを耳にしますが、いったいなぜなのか理由まで...
恋バナ調査隊 2024-03-24 06:00 ラブ
大谷翔平が母親似の真美子さんを妻に選んだ必然…夫婦仲も長続きする説
 思いがけない“一平ちゃんショック”でドジャース大谷翔平(29)の身辺がめちゃくちゃ騒がしいが、妻・真美子さん(27)の...
「俺不幸っス」と嘆きヒモ生活 勤労意欲ゼロ男が妻に内緒で企むUターン
「冷酷と激情のあいだvol.187〜女性編〜」では、事実婚7年目になった夫・ユウタさん(46歳・仮名)が、不整脈の診断を...
並木まき 2024-03-23 06:00 ラブ
不整脈診断で働かないのに夜はお盛ん…グータラ事実婚夫に怒る38歳女
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2024-03-23 06:00 ラブ
陰キャ女性の恋愛あるある5つ「全部当てはまるじゃん!」なら要注意確定
 今回は陰キャ女性の恋愛あるあるを5つ、紹介します。どれか当てはまったら、あなたも陰キャ女性の気質があるかも? いくつ当...
恋バナ調査隊 2024-03-23 06:00 ラブ
「恋人が精神安定剤」は高リスク! 孤立をかえって深める可能性が…
 恋愛依存体質の女性の中には、「恋人が精神安定剤」と思っている人が多いですよね。でも、恋人がいないと安定しない様子は、周...
恋バナ調査隊 2024-03-23 06:00 ラブ
蠍座の男に恋したら♡ 恋愛傾向を把握→「喜ぶキス」で落としちゃお
 あなたは好きな男性の星座を知っていますか? 実は、彼の星座の特徴から、恋愛傾向や基本的な性格がわかるのです。  今回...
恋バナ調査隊 2024-03-22 06:00 ラブ
3月で異動や退職する同僚男性にアプローチしなきゃ…上手な方法はある?
 春は別れの季節。密かにいいなと想っていた同僚男性が異動や退職などで離れることになった人も少なくないと思います。  去...
内藤みか 2024-03-21 06:00 ラブ