リスカ痕のある彼の手首にキスを
ーー続けてください。
「彼を見上げると、彫りの深い美しい顔立ちにオスの興奮がありありと浮かんでいて……もう、そのセクシーな表情を見ているだけで、イキそうになってしまって(笑)。
彼が熱い吐息をつくたび、私の体の深い場所からもじんわりと熱い蜜が噴きこぼれていく……そんな淫らな気持ちになりました。
彼の手が私のすぐそばにありました。私、思わず『Gさん、右手を出して』と、彼の手を求めたんです。
差し出された手を自分の唇に引き寄せると、彼の手首にキスをしました。
もちろん、手首から二の腕へと刻まれた無数のリストカットの傷跡を癒すように……。
『毒親育ち』というネガティブな部分でつながった私たちですが、肌を合わせてみて、『きっと私たちは互いを救い合える』と、希望にも似た気持ちになりました。
その後、彼は私に『ありがとう。C子ちゃんに出会えてよかった』と言いながら上体を立て、先ほどよりも強い抜き差しを浴びせてきました。
彼のペニスを受け入れるたび、膣肉がキュッとペニスを締めつけて、いっそう密着感が高まりました。半開きになった私の唇のあわいからは、否応なく淫らな喘ぎが漏れて、内臓が圧迫されて、呼吸が乱れて……セックスって苦しいけれど、こんなにも幸せなんだと感じましたね。
ベッドがギシギシと軋む音と重なる私たちの声が、ひどくエロティックでした」
同時に迎えた絶頂…幸福感もピークに
ーー続けてください。
彼の長めの髪が美しく揺れて、端正な顔に色香が増していくーーやがて、彼が『もう、イキそうだ』と告げてきました。
先ほど、私の口内で射精した時とは全く違う心持ちで、私は『今日は大丈夫な日だから、このまま中でイッて!』と、叫んで……。
ズブズブッと激しいストロークのあと、ひときわ激しい一撃がありました。
私の膣奥にペニスを叩きこんだ彼は、『出る、出るよ』と呻きながら、欲望のエキスを噴射したんです。
射精の瞬間、ドクン、ドクン、という水鉄砲のような強い衝撃が膣奥深くに浴びせられ、同時に私も絶頂に達したんです。
すごく幸せな瞬間でした。子宮口あたりに彼のエキスが注ぎこまれていると思うと、さらに愛おしさが募って……。セックス後はしばらく二人で抱きしめ合っていましたね。
その日はシャワーを浴びて、終電で帰りました。
互いに独り暮らしで独身ですから、泊ることも可能でしたが、最初のデートでお泊りする軽々しい女だと思われたくなかったので。
帰宅後、もう一度シャワーを浴びましたが、鏡に映る自分の裸をしみじみと見入ってしまいましたね。
『さっきまでGさんに抱かれた体なんだ』『やっと心も体も許し合える男性と巡り合えた』と心は昂る一方でした。
彼のためらいキズも、凶暴なフェラチオのこともすっかり頭から抜け落ちていましたね。今はただただ、素敵なセックスの余韻に浸っていたいと幸せな気分で眠りについたんです」
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