マタニティマークを付ける時の“3つの心得” 本当の役割とは?

孔井嘉乃 作詞作曲家・ライター
更新日:2019-04-06 06:00
投稿日:2019-04-06 06:00
「おなかに赤ちゃんがいます」の文字と、母子のイラストがあしらわれたマタニティマーク。手にした瞬間、「ママになったんだ!」と、じーんと感じる方も多いでしょう。そんなマタニティマークを利用する時に知っておきたい心得を、今回はお伝えします。

マタニティマークの本当の役割を知っていますか?

 そもそも、マタニティマークがどんな目的で作られたのかをチェックしてみましょう。

マタニティマークとは

 マタニティマークは妊婦さんが公共交通機関などを安全に使用できるよう、周囲に「妊娠している」と、知らせるためのもの。万が一、意識を失うようなことがあっても、速やかに妊娠していると伝えられるため、適切な処置を行いやすくなるというメリットもあります。

マタニティマークは妊娠初期にこそ必要

「妊婦さん」というと、お腹が大きく膨らんでいる姿を想像しませんか?でも、実際にお腹が目立つようになるのは、妊娠6〜7ヶ月からが一般的。

 実は、マタニティマークは、一見妊娠が分かりづらい妊娠初期の妊婦さんを対象として作られています。つわりや流産などのトラブルが起こりやすいこの時期こそ、マタニティマークは必要なものなのです。

マタニティマークを付ける時の3つの心得

 マタニティマークの使用を検討しているのであれば、心得ておくべきことをお伝えします。

譲ってくれた方への感謝の気持ちは忘れずに

 妊娠中にはつわりをはじめとした体調不良も起こりやすいため、心身ともに余裕がないかもしれませんね。

 でも、マタニティマークを付けていることで席を譲ってもらったり、重いものを運んでもらったりした時には、最大限の感謝の気持ちを伝えることが大切。代わってもらった瞬間に携帯で話し始めたり、音漏れイヤフォンで音楽を聴くなどのルール違反は論外です。

 せめて譲ってもらった席を離れるまでは静かに過ごすことが、トラブルを避けるポイントにもなると思います。

嫌な気持ちになる方もいることを心に留めておく

「マタニティマークを見ると腹立たしく思う」と言う、知り合いの女性がいます。「後から来ても席を譲ってもらえると思ってるから、目を瞑ってやり過ごす」とも言っていました。理由は聞けませんでしたが、そこには何かしらのきっかけがあったのでしょう。

「妊娠=おめでたい」、それはもちろんなのですが、他人には関係がないこと。上記でお伝えした「正しい認識」の違いはあれども、嫌な気持ちになる方もいるということを、心に留めておきましょう。

使わなくても良い妊娠環境を整える

 マタニティマークを付けることは、もちろん悪いことではありません。ただ、付ける付けないで悩むくらいなら、使わなくても良い環境を整えてみてはいかがでしょうか。

 例えば、つわりがひどい場合には出勤時間をずらす、休暇を取る、混んでいる急行に乗らない、など、妊娠期間を上手に乗り切る工夫も大切です。お腹の中の赤ちゃんとママの心と体のためにもなるため、ぜひ検討してみましょう。

マタニティマークによるトラブルを減らすには?

 マタニティマークを見ると「席を譲らなければならない」と強要される感じが、なぜかありますよね。そう、「周囲に妊娠を知らせて、安全に公共交通機関を利用する」という、本来の役割とは違う趣旨で広まっている気がするのです。

 その認識の違いが、マタニティマークを付けていることで暴言を吐かれた、暴力を受けた、そんな悲しいトラブルへと発展した可能性もあるのではないでしょうか。

 でも、その反面、「譲ってあげたい」と、心から思ってくれる方もいます。

 その善意を受けたのであれば、妊婦さん側からはきちんとした「ありがとう」と、謙虚な姿勢をお返しする。このやり取りがうまくいけば、マタニティマークによるトラブルはもっと減るのではないかな?と思うのですが、いかがでしょうか。

孔井嘉乃
記事一覧
作詞作曲家・ライター
3歳からピアノを始め、現在は作詞作曲家&シンガーソングライターとして活動中。2014年からウェブライターとしての活動を開始。得意ジャンルは美容、恋愛、ライフスタイル。コスメコンシェルジュ、日本化粧品検定1級、ベビーマッサージ資格、乳児心理+児童心理資格取得。
2016年、ママユニット「mamakanon」を結成。活動5年目にして、YouTube再生回数1,200万回達成。2020年、フレンチシンガーバイオリニストソングライターとのDuo「ellipsis」を結成。両者の絶対音感を活かしてカバー演奏などを行う。
1児のママ。特技は早起き。ウィスキーが好き。

◇孔井嘉乃公式サイトmamakanon公式 YouTubeチャンネルellipsis公式 YouTubeチャンネル

ライフスタイル 新着一覧


夫がイクメン=家庭円満とは限らない。妻でも母でもない“私”を取り戻すのは悪いこと?
「おしゃれは自分のため」と言いつつも、パートナーから「きれいだね」なんて一言があれば、それだけで1日中気分がよくなるもの...
「大阪万博」開幕から2カ月、どうなった? 変化した5つの常識。インパク、わんぱく…ファン専門用語も解説
 4月13日に大阪・夢洲で開幕し、連日にぎわいを見せている大阪・関西万博。累計入場者数も900万人を突破し(6月23日現...
美猫が勢ぞろい! 天才モデルに令和の王者まで♡ 癒しの“にゃんたま”の9連発
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 2025年6月にご紹介したもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかし...
記憶から消えていく…加工アプリを使わずに撮った、本当の顔
 踊り子として全国各地の舞台に立つ新井見枝香さんの“こじらせ”エッセーです。いつでも、いついつまでも何かしら悩みは尽きな...
にゃんたま族はヒモが好き。誘惑に吸い寄せられて…この通り!
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
【動物&飼い主ほっこり漫画】第99回「気分転換も必要ニャン」
【連載第99回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
「スメハラ」ですよ! 香水に“マナー”があるの知ってる? ビジネス、プライベート別の付け方をおさらい
 上手く使えば人の心を鷲掴みにできるアイテム、香水。香りは人の記憶に強く残るので、相手に自分の印象を残したいときに役立ち...
イタタ…妻が困る「非常識」夫のトンデモLINE3選。「挨拶するわけないやろw」ってどの口が?
 恋は盲目。“彼氏”のときは見えなかったけど、“夫”になったら気になりまくる非常識なパートナーに頭を抱えている女性もいる...
【女偏の漢字クイズ】「妻、委、要、妾、姿」の中の仲間外れはどれだ?(難易度★★★☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
ドラマ『ひとりでしにたい』未婚・子なしは悪なのか? 独女が“人生の選択肢”を考えた結果、決めたこと
 アラフィフ独女ライターのmirae.です。50代になり、「老後」や「終活」といった言葉が、少しずつ現実味を帯びてきまし...
そこまでやる!? 節約ガチ勢の爆笑テクニック「焼肉の匂いはご馳走です」夫の節約はどう操縦する?
 少しでも生活を楽にしようと節約に挑戦している人はたくさんいるはず。独特な節約方法を編み出した強者もいるようです。 ...
夜職の沼…ホステスが“出戻る”ふたつの理由。まずはお金、もうひとつは?
 スナックというものに関わりはじめて十数年。働く側としてもお客さん側としても、いろんなことを知り、経験してきて、やっぱり...
も~鬱陶しいなあ! なぜか“鼻につく”人の8つの特徴。否定から入られると不快なんです
 あなたが「鬱陶しいわ」「なんかイライラする」と鼻につくのはどんな人ですか? きっとさまざまな意見が飛び交うでしょう。 ...
優しさのつもりが…「ホワイトハラスメント」に要注意! 部下のやる気と成長機会を奪っているかも
 セクハラ、モラハラ、カスハラ、マタハラ…。ハラスメントに厳しい昨今、次々と「これはハラスメントだ」といわれることが増え...
令和の王者・にゃん太郎の“たまたま”、この雄姿を見れるのは今だけ! 去勢避妊手術が始まる
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
本当のルッキズムってなんだ? Z世代が支持するグループ「HANA」が社会に“No”を突き付けた影響
 社会に深く根付き、日々私たちを苦しめる「ルッキズム」。そんなルッキズムが支配する社会に対し、Noを突きつけるアイコニッ...