「ザ・タイガース」のボーカルとして君臨
そして、改めて、ジュリーについて考えてみました。グループサウンズ全盛期のジュリーはものすごい人気だったとか。リアルタイムでその時代を知らないのが残念ですが、後年、さまざまな映像を見るにその熱狂ぶりは今のジャニーズの比ではないほど。
なんといってもグループサウンズのなかでも特に人気のあった「ザ・タイガース」のボーカルですから。まさにトップオブトップです。
ちなみに同じグループに所属していたのが、サリーこと岸部一徳(76)。あの「ドクターX~外科医・大門未知子~」のマネージャー(神原晶)でおなじみの俳優さんです。ところで、ジュリーの愛称ですが、デビュー前になにかニックネームをつけようとなった時に、「サウンド・オブ・ミュージック」の女優、ジュリー・アンドリュースのファンだったことから、ジュリーにしたそうです。
「ザ・タイガース」解散後は沢田研二としてソロデビュー。「君をのせて」「許されない愛」「危険なふたり」「追憶」と次々とヒット曲を出し、1975年TBSドラマ「悪魔のようなあいつ」に主演、その挿入歌「時の過ぎゆくままに」が大ヒットします。
元祖ビジュアル系のジュリー
「勝手にしやがれ」「サムライ」「ダーリング」「カサブランカ・ダンディ」「TOKIO」「恋のバッド・チューニング」「ス・ト・リ・ッ・パー」「6番目のユ・ウ・ツ・ウ」……。新曲が出るたびに、その個性的なファッションや振り付けも話題になりました。パラシュートを背負って歌う「TOKIO」など、ぶっ飛んでいるとしかいいようがありません。ちょうど、「ザ・ベストテン」(TBS系)などの歌番組全盛期で、毎週、ジュリーがどんな格好で歌うのか楽しみでなりませんでした。
男性がメイクするなど考えられない時代に、メイクやマニュキュアをいち早く取り入れ、しかも、それがとても似合っていたのです。そうです。ジュリーは間違いなく、元祖ビジュアル系でした。
その昔、新幹線かどこかで、「いもジュリー」と言われて、一般人を殴った騒動もありました。いも呼ばわりにカチンとスイッチが入ったのでしょうか。そういう人間臭いところがあったんだと驚いたものです。
現妻・田中裕子とは略奪愛の末に…
双子の歌手ザ・ピーナッツのどちらかと結婚し、一男をもうけましたが、のちに、女優・田中裕子と熱愛。これは芸能史に残る不倫ベスト5に残る騒動でした。不倫といいますか、略奪愛ですね。ちなみに、あとの4つは、愛川欣也・うつみ宮土理、糸井重里・樋口可南子、布袋寅泰・今井美樹、小泉今日子・豊原功輔(ボルドー太田調べ)。
もっとも、田中裕子もいまではおばあちゃん役が板について、ジュリーもすっかりふくよかになり、略奪愛などとはほど遠い感じですが、昔は情熱的だったのですね。ワイドショーに連日追いかけられていたように記憶します。あれから月日が経ち、映画のツトムのように穏やかに暮らしてきたのでしょう。素敵に年を取っているなあと思います。
年を取ってもジュリーはジュリー。昨年からは「まだまだ一生懸命」と題したライブで全国ツアー中。生ジュリーに会いに行こうかと思案しているところです。
【沢田研二(さわだ・けんじ)】
☆1948年6月25日、鳥取県生まれ。A型・蟹座。本名は澤田研二。誕生花・ヒルガオの花言葉は「絆」、「友だちのよしみ」。
☆ザ・ピーナッツの伊藤エミと7年の交際を経て、27歳の時に結婚。12年後の1987年に18億円超の慰謝料を払い、離婚し、2年後の1989年に田中裕子と再婚。
☆「沢田研二 LIVE 2022-2023『まだまだ一生懸命』」ツアーファイナルの開催地・さいたまスーパーアリーナでは生誕祭開催予定。
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