便利さを捨てれば人は幸せになれる
話が変わるけど、最近は家を新築する時に暖炉をつける人たちが結構いるらしい。薪ストーブとかも人気がある。暖房の手段という役割だけで考えたら、エアコンの方が便利なはず。なぜ手間のかかる暖炉や薪ストーブを選ぶと思う?
──掃除の手間も発生するし、薪を手に入れるのも大変そうですけど……。でもなんだか文化的な香りがして憧れますね。
そう、そこに価値を見出す人は、燃える火を眺めたり、薪の焼ける匂いに人生の豊かさを感じたりしているワケで。部屋を暖めるだけならエアコンも暖炉も同じだけど、エアコンを眺めていても、人生の豊かさや幸せは感じられないでしょう?
今の時代、人間が幸せを感じるには手持ちの便利さを捨てて、ある種の不便というか、不自由さの受諾が必要になってきているんだろうね。
世の中は「脱ネット」に向かっている!
ちょっと前の話になるけど、アメリカでフェイスブック(現メタ)の元社員が、「インスタグラムがユーザーに悪影響を及ぼすとわかっていながら、企業側は改善せず放置している」と告発して裁判沙汰になっていたよね。
それを受けて、イギリスの石鹸ブランドのLUSH(ラッシュ)はインスタグラムでの発信や宣伝を取りやめた。企業としてのひとつの意思表示だね。
これからは企業も個人も、ノーSNSがステータスになる時代が来るんじゃないのかな? ハリウッドとかのセレブも「デジタル・デトックス」とか言って、わざわざお金を出してまでスマホやネットからあえて離れる時間を作っているじゃない。
オレなんて、昔から現在まで常にデジタル・デトックス状態だけどね~。気がついたら一周遅れて時代の先頭にいた気分だよ(笑)。
──時代がひと回りしたんですね。
きっと、そうなんだろうね。ここで人々がスマホを手放せば、幸せを感じたり、人生が画期的に変わるんだろうけど、スマホやパソコンを持たないオレみたいな人間がいろいろと言ったところで、みんなスマホを捨てられないんだろうね。
そう、まさにオレが童貞を捨てられないように……。皆さん。DOなのYO!! 次回をお楽しみに。
(聞き手・箕浦恵理/コクハク編集部)
【プロ童貞のつぶやき】
ネットを使わない人間は今の時代、「情報弱者」と思われがちだけど、今って多数の人がネットから情報を得ているじゃない。だとしたら、例えばオレみたいにネット以外の場所で情報収集している人間の方が、よっぽどレアで独自な情報を持っているかもしれないよ?
無料で得られる大量のネットの情報って、どこまで価値があるのかなあ。一体どっちが情報弱者なんだろう。本日も童貞戦線異状なし!
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