リュウジ氏と港区女子の相容れぬ価値観「男子全奢り論争」諸悪の根源は?

堺屋大地 コラムニスト・ライター・カウンセラー
更新日:2023-10-10 06:00
投稿日:2023-10-10 06:00

不満爆発させたリュウジさんのX投稿

 諸悪の根源はリュウジさんでも港区女子でもなく、ズバリ“あの人物”でしょう。

「バズレシピ」でお馴染みの人気料理研究家・リュウジさんのX(旧Twitter)に端を発した「男子全奢り論争」。リュウジさんが10月1日、Xにポストした内容が賛否両論を巻き起こしました。

<今からめちゃくちゃ好感度下がる話するけど友人と食事行こうとしたら「友達呼びますね!」って言われて知らん女子が何人も来た 普通にバーベキューしたんだけど何故か会計が全員男持ちで「…?」って思いつつ払ったんだけどどうしても納得いかなくて

 「なんで男ってだけで知らん女子の飯代払わなきゃいけないの?つかこいつら本当に友達か?」って言ったら「有名人なのにケチすぎ、今の会話録音したからな、拡散してやる」って女子に言われた 是非今からでも拡散してほしい、俺間違ってねえと思うから>

ネット上の論客たちが続々と参戦!

 実はこの事件、昨年9月の出来事らしいのですが、当事者の港区女子がリュウジさんに反論投稿する事態にも発展。いずれにしても、リュウジさんのポストは30万以上のいいねを獲得(10月6日時点)するなど、大きな注目を集めているのです。

 さらにGACKTさん、メンタリストDaiGoさん、青汁王子こと三崎優太さん、フィフィさんといったネット上の論客たちも参戦してきたことで騒動は拡大。

 GACKTさんは論点をずらしつつ独自の恋愛メソッドを展開し、DaiGoさんは両者を高次元から見下ろすような発言でさげすみ、三崎優太さんは名指ししないものの暗にリュウジさんを腐し、フィフィさんは港区女子を“たかり”だと痛烈批判していました。

 まさに四者四様。気になる方はぜひ、それぞれのネット上に発信しているコメントを見てきてください。

異なる価値観の正義と正義が正面衝突

 さて、いよいよ本題。ここからは恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラーを生業にしている筆者の見解をお伝えしていきます。

 まず前提として、ジェンダー的な視点で論ずるなら、リュウジさんの主張が圧倒的に正論だと思います。

 ただ、「ジェンダー視点ならリュウジさんが正しい」という結論で片づけてしまうと、この問題の本質が見えなくなってしまいますので、一旦ジェンダー論は置いておきましょう。

 となると、見えてくるのはリュウジさんと港区女子の「価値観の相違」です。

リュウジさんの正義と港区女子の正義

 価値観の多様性が認められる現代ですから、さまざまな価値観があっていいと思うのですが、ここで重要なのは価値観ごとに異なる“正義”や“正解”があるということ。ある事象に対して“正しいこと”は一つだけだとは限らず、価値観の数だけ「正しいこと」が存在するのです。

 リュウジさんにはリュウジさんの正義があり、港区女子には港区女子の正義がある。どちらか一方だけが正しくてもう片方は間違っているというわけではなく、どちらも正しい。リュウジさんと港区女子の争いは、価値観が違う者同士の正義と正義のぶつかり合いだったのです。

 繰り返しお伝えしておきますが、ジェンダー視点で言えばリュウジさんの主張の筋が通っています。ただし、そもそも港区女子は“女性であること”の価値を最大限享受する反ジェンダーレスな人種ですから、根底から価値観が異なっているのです。

堺屋大地
記事一覧
コラムニスト・ライター・カウンセラー
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。本連載意外に『日刊SPA!』(扶桑社)で恋愛コラム連載、『SmartFLASH』(光文社)でドラマコラム連載。そのほか『文春オンライン』(文藝春秋)、『現代ビジネス』(講談社)、『集英社オンライン』(集英社)、『週刊女性PRIME』(主婦と生活社)、『女子SPA!』(扶桑社)などにコラム寄稿。LINE公式のチャット相談サービスにて、計1万件以上の恋愛相談を受けている。
公式X

ライフスタイル 新着一覧


キラキラ輝く猫さまの曲線美…見よ、これが太陽系に輝く“にゃんたま”だ!
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
は? 遅刻するのは「待たされたくないから」!? 常習者の謎ムーブ5選。待たされる気持ちにもなって!
 人と待ち合わせをしたら時間を守るのがマナーです。でも、中には約束時間を守れず、毎回遅刻してくる人も…。今回は、毎回のよ...
あれ?誰とも喋ってない… 「コミュニケーションにはお金がかかる」という現実。孤独と戦うおばさんの生存術
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
「普通が得する時代に…」キラキラネーム世代が陥る“名付け疲れ”。唯一無二の名前=愛の証だった時代の功罪
 キラキラネーム、シワシワネームなど年代によって“名前”の傾向が異なります。名前が“社会的ラベル”になる現代では、名前を...
「あと10分」で4時間待ち!“遅刻”擁護派の私がキレた瞬間。やっと来た友達の信じられない一言
 みなさんは友人間での“遅刻”について、どう考えますか? 遅刻で友情に亀裂が入ったという衝撃エピソードを、みなさんにも共...
なんで“未読スルー”するの!? LINEの返信トラブルあるある。ガン無視される理由、あなたにあるかも…?
 LINEを送っても未読のまま返信がなかったり、それまで盛り上がっていたグループLINEの会話が止まったりすると、「嫌わ...
なんて見事な“にゃんたま”…!毛繕い中のねこ様がひょいっとポージング♡
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「渡鬼」のよう? 娘の子どもは特別扱い、息子の子どもは…母の“孫びいき”が生んだ深い分断
 娘の孫には深く関わり、息子の孫には一歩引く――。家庭に潜む「実家びいき」と「孫差別」の背景とは?
【動物&飼い主ほっこり漫画】第106回「コテツ妖精になる」
【連載第106回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽの...
【漢字探し】「秒(ビョウ)」の中に隠れた一文字は?(難易度★★★☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
「気づかなかった」って本当? ズルさを感じる“忙しい”アピLINE3選。それ、やりたくないだけでしょ!
「忙しい」とアピールされたら、相手に少なからず遠慮したり気を遣ったりしますよね。しかしその心理を利用して、あえて忙しいア...
断捨離、終活…「モノを持たない」って本当に幸せなのか? 65歳童貞が提唱する“ミニマリスト”と真逆の生き方
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(65)。多忙な現役時代を経て、56歳...
お前はアイドルグループか? 更年期の味方「HRT」との出会い。婚活ぐらいマッチングが難しいやつめ
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
“にゃんたま”族が大行進!「おいしいオヤツはどこにゃ?」思わずシッポがピン♪
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
ひとりって、寂しいですか? アラフィフ独女が思う“一人旅”の幸福論。「誰にも気を遣わない時間」はなんて楽しいんだ!
 20代からひとり旅を続けてきた私。気づけば、誰かと一緒よりも「ひとり」でいるほうが、ずっと自分らしくいられる気がしてい...