心の中で罵倒しながらアドバイスを
――涼介さんは妊娠のこと知ってるの?
私は声を潜めて聞きました。
――まだ伝えてない。妊娠には気をつけていたんだけど……病院に行ったら、3カ月だった……。
――まずは涼介さんに相談したら?
私は困惑顔を見せながらも、心の中では『バチが当たったのよ』と罵倒しながら、アドバイスをしたんです。
――でも、彼に嫌われないかが心配で……彼モテるから……。
――確かに、あのイケメンならモテるでしょうね。そして、そんな男に限って、面倒なことが起きたらさっさと逃げるタイプよ。
腹の底で笑いながら、ユリさんにショックを与えたんです。案の定、
――そんなひどいこと……よく言えるわね。
彼女は私をにらんできたんです。
――あら、初めての既婚者合コンで涼介さんとキスしてた時、私を小バカにした発言をしていたのは、ユリさんのほうでしょう?
その言葉にユリさんは頬を引きつらせて、黙り込んだんです。いい気味でした。同時に、彼女の夫を寝取っているという優越感にも浸りました」
友人の夫の意外な性癖
――続けてください。
「ユリさんとの件は素知らぬふりで、夫の和也さんとの関係も続けました。彼、ユリさんが言った通り真面目で、私に対しては誠実です……。あ、既婚者合コンで不倫しているのに『誠実』だなんて、笑っちゃいますよね。
ただ、日ごとにセックスの相性も良くなっていくし、徐々に彼の性癖も知ることとなったんです。
彼、極薄の黒ストッキングが好きだそうで、私にプレゼントしてくれたんです。
――今日はこれを身に着けてくれないか?
ラブホテルの一室で、私はイタリア製の高級ストッキングを渡されました。20デニールのそれは、後ろ側にシームが入ったセクシーなもの。
――ありがとう。セクシーでステキね。
受け取った私が笑みを向けると、
――今日はこれを直ばきして欲しいんだ。
ちょっと照れたようにリクエストしてきたんです。彼にそんな性癖があったとはちょっとびっくりですが、私はもちろん応じました。
シャワーを浴びる時も、いつもとは違った意味でセクシーな気分になりますね。
バスローブを羽織り、直接ストッキングをはいて、彼の前に現れたんです。ひざ丈のバスローブから伸びた黒ストッキングの脚を見るなり、彼は目をぎらつかせました。
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