遠野なぎこさんを追い詰めたSNSと芸能界、そして社会の冷酷無比な仕打ち…悲惨な“窮状証言”が続々
女優の遠野なぎこさん(45)と見られる女性の遺体が東京都豊島区の自宅マンションで3日見つかり、警視庁による身元確認が続く中、遠野さんの置かれていた窮状も明らかになってきた。
NHK朝ドラ「すずらん」(1999年)のヒロインや、バラエティー番組での歯に衣着せぬトークで知られた遠野さんは昨年9月からレギュラー番組がゼロになっていた。収入は自らのSNSによるものしかなく、1カ月に100回を超える投稿をしていたが、それでも生活費にも事欠いていたという。
「大手事務所から退社後、業務提携を結んでいた会社との関係も1月に解消していた。もともとバラエティーは大手芸能プロ系の制作会社が制作を請け負うので、完全フリーランスはお呼びがかかりにくいのですが、彼女の場合、『訳あり』の『病み系』として、さらに遠ざけられていったのだと思います」(芸能関係者)
唯一の頼みの綱となったSNSに連絡先やメアドを公開し、仕事を求めていたが、2月にはこう訴えた。
《皆さんへ、お願いがあります。昼夜問わず、お仕事関係者以外の方々からお電話やメールが届く日々に正直かなり困惑しております。かかってきたお電話、留守番電話、メール内容、全て私が聞く事も読ませて頂く事もないのです。どうか、ご理解下さい》
10代から苦しんでいた摂食障害により、自らの胃酸で歯が何本も溶けて高額の治療費がかかったことなどを著書に書いていたが、さらに睡眠障害などにも苦しみ、6月にはうつ病と診断されたことをSNSで明かしていた。
「6月27日が最後となっているブログは『訪問看護の契約の日でした』とのタイトルで、誰かに頼ることが苦手だけれども、愛猫『愁くん』を守るためにも『あたしゃ、まだまだ生きるぞ』と決意を見せていました。とはいえ、最近はさらにやせ細り、ろれつも回らず、ファンからも心配するコメントが多数あがっていました」(スポーツ紙記者)
■親交のある作家に自らの危うさを打ち明けていた
本人も危うさを感じていたのだろう。親交のある作家の吉川ばんび氏に「もし私の身に何かあれば愁くんを引き取って欲しい」と頼んでいたそうだ。吉川氏は約束を果たすため、遠野さんの愛猫を保護しようと池袋警察署に問い合わせたものの「個人情報なので何も話せません」の一点張りで、取り付く島もなかったという状況をXでアップしている。
「遠野さんは自著で、社会の寄る辺のなさも訴えています。『過食症状がなければ、都心の一等地に家が建ったかも…』とつましい生活をつづっていました。それが10年以上前のことですから、今は症状がさらに悪化していた恐れもあります。詳しい事情を知る機会のあった芸能関係者や出版関係者が手を差し伸べ、遠野さんが適切な治療を受けていれば、事態はもう少し違っていたかもしれません」(前出の関係者)
まだ遺体が遠野さん本人と特定されたわけではないが、冷酷無比な社会、業界、関係者の仕打ちと今回の悲劇は無関係ではないだろう。
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