「黒い羊」の世界観を再現する数々の演出
平手友梨奈&長濱ねる 欅坂46最後“伝説のミニライブ”詳細レポ<前編>では、長濱ねる(21)卒業発表後で結果的に平手友梨奈(18)にとっても最後となった8thシングル全国握手会ミニライブの前半を詳述した。今回はそのライブのクライマックスである表題曲「黒い羊」がいかに神がかっていたかを前回同様、センター平手真正面の視点からお届けする。引き続き、フルサイズでの映像化を願って……!
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8thシングル「黒い羊」全国握手会3会場(幕張メッセ、ポートメッセ なごや、インテックス大阪)のミニライブは前編でお伝えした通り、まずはカップリング曲から披露された。長濱を含めた一期生全体曲「Nobody」、長濱の卒業へ向けたソロ曲、けやき坂46から日向坂46へ改名した直後の彼女達の全体曲2曲、欅坂46からの2つのユニット曲。
そして千葉会場最後のMCでは、緊急告知として欅坂46初の日本武道館公演の発表があったり、残り2会場でもキャプテン菅井のすっとぼけ発言で会場も沸き、平手が笑いを堪えられないシーンもあった。
そんなMC中でも平手が上を向いて首をぐるりと回す仕草は、どの会場でも「おおぉー!!!」と歓声が沸いた。次の、ラストの曲に向け集中し、気合いを入れ、肩慣らしをしているように見えたからだ。
そこから長濱抜きの欅坂46一期生での「黒い羊」が披露された。当時音楽番組でもまだ見られなかったフルバージョンでの「黒い羊」。それはそれは圧巻だった。
同曲のMVは3階建ての建物の屋外から屋上までを使い、その絶望の世界を最大限に表現していた。各音楽番組で披露の際はいずれも工夫を凝らし、その世界観を再現するための演出がなされていた。そのどれもが素晴らしかった。
だが、ミニライブが行われたのはライブやコンサートのために作られた専用の会場ではなく“握手会”をメインとする多目的スペースに、急ごしらえで設置された簡易なライブステージだった。
そんなシンプルな舞台でパフォーマンスだけで見る人々をその世界に引き込み、心を奮わせる。その力が、平手と、欅坂46と、この楽曲にはあった。いや、シンプルな舞台だからこそ、彼女たちだけの力でここまで観衆を飲み込むことが出来るのだと痛感させられることになった。
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