彼の食事姿に幻滅…「育ちが違う」発言に込めた彼女の真意

並木まき ライター・エディター
更新日:2021-04-24 06:10
投稿日:2021-04-24 05:00

フレンチデートでの振る舞いに幻滅

「“育ちの悪さ”って言ったら、失礼なのかもしれないけれど……。

 私のリクエストでフレンチ料理を食べに行ったときに、ナイフやフォークの使い方だけでなく、テーブルにかじりつくようにして、コース料理のお皿が出てくるたびに料理を味わうこともなく、パクパクと数十秒で食べ終える姿を見て、本気で嫌になりました。

 ああいうお店って、お客さんの食べるスピードに合わせて、お料理を出してくれるじゃないですか? だから、彼のスピードに合わせて、お料理が次から次に出てきたので、フレンチのコース料理なのに、1時間ちょっとで食べ終えちゃったんですよ……。

 お店からの帰り際には、スタッフの人から『お急ぎのご様子ですから、お会計も先に済ませますか?』なんて声をかけられちゃうし、とっても恥ずかしかったんです。

 それで、こんな人が彼氏なのは恥ずかしいし、結婚なんて絶対にできない!って思いました」

 このフレンチデートが、別れを決意する決定打になったと口にするKさん。実は、この“フレンチ事件”のほかにも、外食をするたびに恥をかいてきたのだそうです。

苦肉の策だった別れの理由

「お寿司屋さんに行ってもマナーがなってないし、ちゃんとした和食屋さんに行っても食べ方がとにかく汚くて。

 Tと食事デートをするたびに幻滅しちゃって、フレンチに行ったときに『もう限界だ』って思っちゃったんですよね」

 Tさんに別れを告げたときに、別れる理由を尋ねられ、本当のことを伝えるべきか迷ったKさん。

 しかし「別れる相手に、わざわざ具体的なことは伝えなくていいかなって思って、やめました。だって、具体的な理由を告げたら『なら、そこを直すから、別れるのは考え直して!』って言われそうじゃないですか。

 もう私の気持ちは、完全に冷めてしまっていたので『直すから』って言われても、絶対に無理だと思ったんです。

 だから『育った環境が違いすぎる』とだけ伝えました。それなら、しつこく言われないで済むかなって思ってのことです。

 でも彼は、納得いっていない様子で、別れ話をしたあともかなりしつこくLINEをしてきていましたね。あまりにしつこいのと、もうヨリを戻すつもりは絶対にないので、ついこのあいだ彼のアカウントをブロックしました。

 40代半ばにもなって、あんなに食事のマナーが身に付いていない人、初めて見ました。これまで付き合った女性も、みんなアレには幻滅なんじゃないかな。バツイチって聞いているけれど、離婚の原因もそこにあるのかもですね」

 ◇  ◇  ◇

 恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

関連キーワード

ラブ 新着一覧


初めての“女風”。セラピスト100人を熟考、相手の決め手となった一文は…
 パートナーなしの50歳独女ライター、mirae.(みれ)です。48歳で男性経験がないながらも、性的関心だけは人並み以上...
mirae.(みれ) 2024-09-15 13:53 ラブ
彼氏宅“おうちデート”で見るべき場所5選。「トイレが汚いのはダメ男」と納得できるワケ
 今回は、イイ感じの関係になっている男性からおうちデートに誘われたときに見るべき場所・ポイントを紹介します。部屋を見れば...
恋バナ調査隊 2024-08-25 06:00 ラブ
「ウチのは、過剰なルッキズム信仰」美に固執する妻からの“加齢臭いじり”に疲れ果てる54歳男性
「冷酷と激情のあいだvol.210〜女性編〜」では、結婚11年目を迎え、年齢に伴って見た目がどんどん老いていく夫に切実な...
並木まき 2024-08-24 06:00 ラブ
加齢臭も漂う夫は「ザ・おじいさん予備軍」。生理的に厳しいと訴える46歳女性
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2024-08-24 06:00 ラブ
夫の疲れたアピールあるある4選「はあ~疲れた~」って喧嘩売ってるの?
 夫の「疲れた〜」という口癖、無性にイライラしますよね。仕事後や家事の後に「はあ〜、疲れた〜」と言われると、「いちいち疲...
恋バナ調査隊 2024-08-24 06:00 ラブ
昭和脳の恋愛観プレイバック6選。アップデートしてますか?
 時代とともに移り変わっていく、恋愛観。令和の今では「はあ?」と思うような恋愛観が、昭和の時代には「そうそう」だったケー...
恋バナ調査隊 2024-08-24 06:00 ラブ
女優の早見あかり《幸せ》《感謝》を並べた離婚報告に違和感。“言葉どおり”になぜ受け取れないのか
 元ももいろクローバーメンバーで女優の早見あかり(29)が20日、自身のインスタグラムを更新し、離婚を報告した。 ...
『虎に翼』に共感。40歳の私が“夫婦のようなもの”を選択した理由
 8月22日に放送されたNHK連続テレビ小説『虎に翼』は、寅子(伊藤沙莉)と航一(岡田将生)が結婚を止め、“夫婦のような...
アラフォー夫婦が抱える不満の種。旦那のイラッ、妻のイライラッ6選
 幸せそうに見えるアラフォー夫婦にも、少なからず互いに不満はあるもの。しかし、大人であるゆえ「喧嘩にならないように」と我...
恋バナ調査隊 2024-08-23 06:00 ラブ
女風の指名に異変? 20代イケメンより30代セラピスト推しの人妻が増えるワケ【経験者談】
 今や女風(女性用風俗)は都内だけで100以上のサイトがあり、需要も定着しつつあります。  最初のうちは20代のイ...
内藤みか 2024-08-22 06:00 ラブ
不倫疑惑の夫を揺さぶるカマかけフレーズ6選。キョドったらクロ確定!?
「もしかしてうちの夫、不倫してる?」と疑いを持っても、スマホをチェックしたり尾行したりするのはハードルが高いですよね。 ...
恋バナ調査隊 2024-08-22 06:00 ラブ
不倫やらかして幸せになれると思うなよっ! サレ妻たちによる決死の制裁LINE10選
 夫に不倫されてしまった「サレ妻」の女性は、毎日悲しくて涙に暮れる日々を送っているかもしれません…。でも、中には、男性た...
恋バナ調査隊 2024-08-21 06:00 ラブ
40代でもマッチングアプリでモテる方法。“テッパン4つ”を試してから止めても遅くはない!
 平成中盤までは、「若者が出会いを求めて使うもの」という印象だったマッチングアプリですが、令和の今では、大人の世代もマッ...
恋バナ調査隊 2024-08-21 06:00 ラブ
彼氏の恋愛温度が低いワケ&3つの改善点 好きな感情は私だけですか?
 彼の恋愛温度が低くて、「自分だけが好きなんじゃないか」と不満や不安を抱いていませんか? そんな場合でも彼が悪いのではな...
恋バナ調査隊 2024-08-20 06:00 ラブ
経験人数、手をにぎにぎ、下ネタ炸裂…タカが外れたのか? 勘違い男たちの“婚活セクハラ”5選
 婚活をしている女性なら、1度はセクハラのような言動を受けた経験があるのではないでしょうか? 結婚を視野に入れた出会いだ...
恋バナ調査隊 2024-08-18 06:00 ラブ
旦那が突然家出!不倫、たびたび追い込まれる、夜のアレ…非常事態下で繰り広げられた夫婦のLINE
 ある日突然、旦那が家出したらどうしますか? 大喧嘩をしたなど、家出したきっかけが明確であれば別ですが、それ以外であれば...
恋バナ調査隊 2024-08-17 06:00 ラブ