春と秋、年2回のバラのシーズンに合わせて開苑するこちらは、なんと入場料無料。こんな楽園がタダだなんて……!
市民の声で残ったばら苑
生田緑地ばら苑は1927年から2002年まで営業していた遊園地「向ケ丘遊園」内に整備されていたばら苑を、川崎市が引き継いだもの。「向ケ丘遊園」の閉園の際、ばら苑の存続を求める市民の声が多くあがったそうです。
確かにこんな美しい場所がなくなるなんてもったいない!
開苑自体は1958年にさかのぼり、当時は「東洋一のばら苑」と称されていたそうです。
現在はバラの育成管理の多くを市民ボランティアが支えているのだとか。
感染症対策もバッチリ
コロナ禍の影響で春は2年ぶりの開園とのことで、園内は多くの人でにぎわっていましたが、屋外施設とはいえ、油断は禁物。マスク着用の上、入苑時には検温と手指の消毒を行っていました。
個性豊かなバラの名前
バラの花の美しさに酔うのもいいのですが、名前に注目するとまた楽しいです。
このバラの名前は「聖火」。1964年の東京五輪にちなんで作られた日本産のバラ。国際コンクールで最高点を受賞した最初のバラでもあるそうです。
ていうかさ、2021年の東京五輪はどうなるのかな?やるの?やらないの? いつ決まるの? なんて人々の疑問や不安を知ってか知らずか、凛と咲いておりました。
「プリンセスミチコ」というバラもありました。
友好のしるしとして英国室から皇太子妃だった上皇后美智子さまに献呈されたバラなのだそう。朱色が鮮やか!
だれか私の名前を付けたバラを贈ってくれないもんだろうか……。
今日の本命!
そしてどうしても私が見たかったのはこのバラ!
この花を一目見るために、わざわざ足を運んだといっても過言ではありません。
淡い上品な紫色にゴージャスに重なり合った花びら。このバラの名前は……。
「フェルゼン伯爵」
そうです!言わずと知れた池田理代子先生の不朽の名作「ベルサイユのばら」の登場人物「ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン」、その人の名前なのです!
たまたまネットでこの花が生田緑地ばら苑にあると知って、今か今かと開苑を待ちわびていたのですよ。
名作「ベルサイユのばら」から生まれたバラ
この「フェルゼン伯爵」は2012年に、フランスの育種業者メイアン社が「ベルサイユのばら」に敬意を表し、開発した新種のバラ。
写真の「フェルゼン伯爵」以外にも「オスカル フランソワ」、「王妃アントワネット」、「アンドレ グランディエ」、「ロザリー ラ モリエール」、「ベルサイユのばら」の品種があるそうです。
残念ながら見つけられなかったけど。
おわりに
生田緑地ばら苑の今年の春の開苑は5月23日まで。
前述したとおり入場無料ですが、ばら苑募金箱にて「ばら苑募金」を受け付けています。
美しいバラの世界を楽しんでみてはいかがですか?
(編集K)
address:川崎市多摩区長尾2丁目8番1号ほか(旧 向ヶ丘遊園内)
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