短い初夏のお楽しみ!モクモク「スモークツリー」の管理方法

斑目茂美 開運花師
更新日:2021-06-09 18:18
投稿日:2021-06-09 06:00

スモークツリーってなんですか?  

 スモークツリーとは南ヨーロッパや地中海沿岸、ヒマラヤ山脈やユーラシア大陸のほぼ全土に自生しているウルシ科の落葉樹でございます。

 スモーク(煙)の名前通り、花を咲かせたあとに煙(スモーク)のようなふわふわとした花穂をつけるのがスモークツリーの最大の特徴でございます。一定の背丈があり、遠くから見ると煙を上げているように見えることがこの名前の由来でございます。

 切り花として、お花屋さんでも大人気! どんなお花とも相性がよく、単体でもとてもオシャレ。同じ花期の紫陽花やシャクヤクと組み合わせ、無造作に大きな花瓶にバサッといけても絵になるのでございます。

 スモークツリーは暑さにも寒さにも強く、直射日光にも強いどころか日当たりを好み、丈夫で育てやすいため、日本国内でも沖縄から北海道まで広い範囲で育てられております。

 面倒なことが大嫌いなワタクシの家のお庭にも「丈夫で育てやすいシンボルツリー」として植えております。花穂を十分楽しんだ後、適当にバンバン切って来年までほっぽらかし。大した肥料をあげるわけでなく、とにかく剪定に気をつけさえすれば、勝手に咲いてくれるイメージでございます。

 その育て方の簡単さからシンボルツリーとしてお庭に植えられる方も多く、葉はグリーンや赤系など割とカラフル。秋に葉が落ちるまでは美しい葉も楽しめます。一年でも見ごろの5月から6月下旬には、白やピンク、グリーンなどのふわふわとした花穂が可愛らしく彩りながらも、しっかりお家の目隠しの役割を果たしてくれるのでございます。

大きく育つけど根は浅いの

  育ててみてわかったことでございますが、スモークツリーは成長がとても早い気がいたします。鉢植えで育てた場合、すぐに根が詰まってしまい「ややこしや~」な事態が起きてしまうため、地植えがオススメ。

 ほっぽらかしだと最大で5m近く、横幅は4mまで成長してしまうポテンシャルの持ち主。

 大きく成長するくせに根は驚くほど浅く、台風などの強風で倒れてしまう危険性がございます。

 ゆえに、剪定は思い切りバッサリ!してしまったほうがアナタのためでございますわよ。

お悩み相談でございます

「モクモクがいつまでたっても出てきません」

 お客様からのお問合せで一番多いのがこちら。

 実はスモークツリー最大の特徴であるモクモクは、花ではなくて花後の花柄の不稔花(ふねんか)が、綿菓子のような状態になったものなのでございます。

 一口に「スモークツリー」といってもたくさんの種類があって、このモクモクがあまりつかない品種や、まったく存在しないものまでございます。

 スモークツリーは実はオスとメスがあって、これは銀杏をつけるか否かのイチョウの木と同じ。花後に煙のようなモクモクがつくのは雌花のついているメス株だけで、雄株はいくら花が咲いてもモクモクは発生いたしません。

「ウチのスモークツリー、モクモクが全然つかないんだけど、まさかのオス?!」

 そう思ったアナタ。基本的にお花屋さんで売られているのは「メス株」でございますのでご安心を。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


見た目とキャラが合わないのは当然!悩んだときの考え方
「見た目の印象とキャラがだいぶ違うよね」と言われて、悩んだことはありませんか?  自分が周りに与える印象と実際の自分と...
夜明けとともに起きだしたコハクチョウの胸の内
「あ~! 眠いけど、きょうも1日がんばるかあ!」  なんて言ってたりして。今朝の自分のことだけど(笑)。  ...
SNSや現実でも…他人の容姿批判がやめられない人は2種類いる
 みなさんの周りに、他人の容姿(ビジュアル)についてうるさい人、いませんか?  私はそういう人を見るたびに「かわいそう...
バカにしてる、よね? 部下になめられる理由と上司が改めたい悪癖3つ
 キャリアアップはうれしいけれど、部下ができると「なんだかなめられている気がする…上司としての威厳がないのかな?」と新し...
いつだって癒しを提供…成長が楽しみな“たまたま”を愛でる
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
そのあえぎ声、どこまでが本当ですか?
 素朴な疑問、と頭に付ければ何を聞いても許されるとは思っていないのだが、失礼を承知で、どうしても聞きたいことがある。 ...
落ち込んだらシーラカンスのことを考えるといいかもしれない
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
お正月にしめ縄って必要かぃ?「しめ縄」と「しめ縄飾り」の違いも解説
 今年もあと2週間を切りました。年末だというのにあまりの暖冬、ここ数日は少しは寒くなったものの更年期のワタクシは、本職の...
「女は見た目がすべて」の思い出に悶々…容姿いじりのトラウマの克服法
「女は見た目がすべて」なんて言葉が昔からあるように、男性よりも女性の方が外見を厳しく見られる傾向です。そして残酷なことに...
人生初のぎっくり腰なぜ発症? 40女の激痛を救った意外なコスメは…
 齢46、人生初のぎっくり腰になりました。腰が砕け、身動きがまったく取れない状態に陥るって本当にあるんですね。  デス...
韓国は「ひとり飯」ほぼタブー! おひとり様=みじめな人認定で苦労した
 ちまたでは『孤独のグルメ』(テレビ東京系)や『ひねくれ女のボッチ飯』(テレビ東京系)、『めんつゆひとり飯』(BS松竹東...
2023-12-19 06:00 ライフスタイル
自然の石を積んだ石垣でできた江戸時代から続く「棚田の村」
 見知らぬ土地で、山道を越えて現れた見事な石垣に圧倒される。ここまで積み上げる労力を想像すると途方に暮れるし、これが自然...
“たまたま”とももうすぐお別れ…去勢前のおやつシーンを激写
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
#2 友達の結婚、喜べないのはなぜ? 勝ち組を裏切りだと感じてしまう記憶
【#1のあらすじ】  ミュージシャンの沙恵は高円寺に暮らし、芸人の卵や音楽仲間と毎日飲み歩いている。高円寺はうんざ...
#3 結婚で“輪”から去る友人への寂しさ。心地よい独身生活で失ったもの
【#2のあらすじ】  ミュージシャンの沙恵は高円寺に暮らし、毎晩芸人の卵や音楽仲間と飲み歩いている。高円寺はうんざ...
妙齢って何歳? 三省堂 現代新国語辞典のいまっぽい凡例に注目
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...