40代エリート男性の告白~「夫婦交換」という愛のカタチ #1

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2021-07-02 06:00
投稿日:2021-07-02 06:00

50歳を前にして「男としての自分の人生」に疑問

このままでいいんだろうか(写真:iStock)
このままでいいんだろうか (写真:iStock)

 既婚者であっても、愛するパートナーがいても、それが「日常」となってしまえば、飽きを感じ、別の刺激を欲するのが人間の本能だ。では、どのような選択肢があるのだろう。このコラムでは不倫や既婚者合コンなど、様々な「愛の形」を発信してきた。

 今回、取材に応じてくれたのは、Wさん(46歳・外資系IT)。学生時代はラグビー部だったという彼は、長身で筋肉質、高級感あるスーツがよく似合うワイルドかつ知的な印象の男性だ。

 都内のタワーマンションに、二歳下の奥さま、高校生の息子さんと一緒に住んでいる。平日は可能な限り早めに帰宅し、家族と夕食を摂り、休日は友人ファミリーとともにアウトドアを楽しむ、理想的な「良き夫、良き父」である。

 不安定な世の中ゆえ、いつ職を失っても路頭に迷わぬよう、IT関連はもちろん、転職関連のセミナー講師、ビジネス書作家、メルマガ著述者、投資家としての顔も持つ。

 そんな彼が持つ悩みは、他でもない「妻との関係」だった。

 誰もが羨むエリート男性の持つ驚きの告白に、筆者が迫ってみました。

 ◇  ◇  ◇

――お悩みの詳細を教えてください。

「はい、これまでの人生、山あり谷ありでしたが、何とか目標どおり頑張ってこられました。しかし、50歳を前にして、『自分の男としての人生は、このままでいいのか』と疑問を持つようになったんです。

 ズバリ言うと、完全にレスになった現状です。結婚して十七年も経つと、当然ですが妻とは『家族愛』になってしまうわけですよ。

 結婚前はあれほど情熱的に愛し合った妻ですが、今はすっかり落ち着いて……見方を変えれば、それだけ円熟味の増した夫婦とも言えますが、やはり、もっと男としての実感が欲しいというのが本音です」

夜の街に誘われても…

「接客」だと思うと白けてしまう(写真:iStock)
「接客」だと思うと白けてしまう (写真:iStock)

――他の女性との恋愛もしたいということでしょうか?

「単刀直入に言えば、イエスです。若いころのような、ヒリヒリドキドキするような刺激が欲しいんです。もっと言えば、オスとして奮い立たせてくれるような環境や相手が欲しかったんです。

 で、以前、知人に誘われて銀座や六本木のクラブに行きました。若くて美しいホステスは、懸命に話術やボディタッチで僕を楽しませてくれようとしているのが分かりました。でも、楽しく話していても、『接客』だと思うと、どこか白けてしまってね……。

 日本人男性は『ホステスをいかに口説き落とすか』などの駆け引きを楽しんでいるようですが、僕には合いませんでした。それに、外資系の会社に勤め、日々、『成果主義』『効率性』を求められる僕からすると、口説き落とせるかどうかも定かでないクラブやキャバクラのホステスに大金と時間を費やすのは人生のムダだと判断したんです」

「夫婦交換」サークルとの出会い

「夫婦交換」とは?(写真:iStock)
「夫婦交換」とは? (写真:iStock)

――なるほど、続けてください。

「そんな時でした。元同僚で、現在は輸入雑貨会社の社長として成功している同い年の知人に、『夫婦交換』のサークルを紹介してもらったんです。

 あまり大きな声では言えませんが、夫婦で入会するのが必須であるグループ交際の場と言ったらいいでしょうか。会員は紹介者がなくては入会できず、勤務先や年収、家族構成など、厳しい審査があります。

 会員は非公開。政治家、財界人、投資家、会社社長など、多くがエリートとのことです。僕としては興味があったのですが、夫婦で入会することが前提です。

 僕は妻に説得方法を考えました」

――基本的な質問で恐縮ですが、「夫婦交換」の内容をお教えいただけますか?

「はい……実は」

 重い口を開いたWさんの話を聞き、筆者は驚いた。

 現在もそのような交際の場があったとは――「夫婦交換」とは、いったい如何なるものか。

 続きは次回。

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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