祝福に花束を「復興の御礼とおもてなし」のビクトリーブーケ

斑目茂美 開運花師
更新日:2021-07-28 13:05
投稿日:2021-07-28 06:00

「おもてなし 日本」の心

ホントによく考えられたデザインだなぁと感動しておる byさぶ店長
ホントによく考えられたデザインだなぁと感動しておる byさぶ店長

 メダリストが高々と掲げているビクトリーブーケ。実は随所に「おもてなし 日本」である日本人ならではの優しさが詰まっていることを、おそらくアナタはご存知ないのではないでしょうか。

 ビクトリーブーケをよく見ると、ブーケデザインはどんな角度からでも明るく美しく勝利選手を引き立てる全方向型スタイルになっており、生花を束ねた根元に大会マスコットである「ミライトワ」(五輪)、「ソメイティ」(パラリンピック)の人形がついております。

 マスコット人形ならば、外国選手が自国に持ち帰ることができない生花の代わりに記念のお土産になる、というやさしい心遣い。

 そして、およそ5000個ものビクトリーブーケを製作しているのは、なんと生花の適温15℃を保ったコンテナの中なのでございます。「産地さんが心を込めて適温で届けてくれたものを、キチンと傷めないように大切に選手に届けたい」と、花業界のボランティアグループが一日中防寒具を着た状態で製作しております。

 さらに、被災地の感謝の思いがこめられた花を、一日でも長く美しい状態で選手が見ることができるように、切り口にバッチリと水揚げのためのゼリー処理を施し、その処理状態が見えないように開催地東京産地の「ハラン」の葉が美しく茎を巻き上げております。

感謝と優しさとおもてなしの心が詰まったビクトリーブーケ

復興支援に感謝(写真:iStock)
復興支援に感謝 (写真:iStock)

 日本復興のためご支援くださった世界への感謝のメッセージと「日本人」独特の相手を思う優しさとおもてなしの心が詰まっている素晴らしいビクトリーブーケに、ただただ驚くばかりなのでございます。

 お花が種から花咲くまでの準備期間は、決して短期間ではできないことでございます。コロナ禍の今、色々なお考えもございましょうが、オリンピック東京大会が開催されるか否かの不安の中、粛々とご準備をなさっていた選手の皆さんとそれを支える関係者の方々に頭が下がる思いで今大会を見つめているのは、きっとワタクシだけではないはずでございます。

 開催された東京大会においてメダリストたちが歓喜と共に天高く掲げるビクトリーブーケの中に、一人でも多くの方が「復興と日本人のやさしさ」を感じてくださいますことを……遠いお空の向こうからお祈りしておりますよ~。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


朝立ち、オマン湖、チンチン!普通の会話なのに下ネタかました的なLINE
 普通に会話しているだけなのに、相手からしたらどう考えても下ネタにしか聞こえない言葉ってありますよね。引きつった相手の表...
大谷の“一平ちゃん騒動”で不安 友人との金銭トラブルQ&A~弁護士解説
 ドジャースの大谷翔平(29)の専属通訳を務めていた水原一平氏(39)が、違法賭博に関与したとして球団から今月20日、電...
【スナック超入門編】どんな場所?若葉印のホステスが実感する5大特徴
 みなさんは、そもそも「スナック」がどんなところかご存知でしょうか?  キャバクラやガールズバーとは何が違うの?...
高級クラブのホステス→ギャラ飲み嬢に 面識なしで突然10万円ギフトが…
 経営者や著名人、人気のインフルエンサーも利用する「ギャラ飲み」なるサービスって知っていますか? 東京都内のみならず、全...
「正しくないこと」が「美しくない」とは限らないと知った
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
松田聖子まさかの中大法学部を卒業! 通信制の学び直しで成功する人は?
 先日、歌手の松田聖子さん(62)が中央大学法学部の通信教育過程を卒業したことが話題になりました。近頃、通信制大学で学び...
瞬き厳禁! 春到来の歓びを表現する黒“たまたま”を見逃すな
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
スタレビの名曲が聞きたい!仏教と深い関係のある「木蓮」とその仲間たち
 猫店長「さぶ」率いる我が愛すべきお花屋は、ただいま卒業式や送別など春特有のイベント仕事で、いつにも増して花まみれの毎日...
“炎上常連”麻生さん級の「ルッキズム失言」していませんか?
 最近、よく耳にするのが「ルッキズム」という言葉です。政治家や芸能人が、何気なく言った一言で「ルッキズム発言だ」と叩かれ...
女の敵は女だから?忘れた頃にぼっ発する「専業主婦論争」をガチで考える
 セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方などをテーマにブログやコラムを執筆しているまめです。  X(旧Twi...
職場の同僚ランチが苦痛すぎる…一人の時間を確保する4つの冴えた処世術
 業務内容へのストレスより、職場でのランチタイムが苦痛という人は多いですよね。正直、仕事で疲れているのに、休憩時間まで同...
離婚→シンママになり、心底よかったこと4つ 我慢は美徳っていつの話?
 世間では、離婚してシンママになった女性に対して「かわいそう」「大変そう」といったイメージがあるかもしれません。  で...
春まであと少し?
 残雪の甲斐駒ヶ岳を背にすっかり葉も落ちた葡萄畑  春まであと少しが意外と長い
春のお花と記念撮影にゃ! ウサギみたいなしっぽの“たまたま”
 きょうは、ウサギ君みたい! しっぽの短いにゃんたま君に出逢いました。  しっぽが短い猫は長い猫と比べると、臆病で...
ほっこり癒し漫画/第70回「すぷりんぐファミリー」
【連載第70回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
男と女の物語、だからこそ「娚」の当て字が使われた
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...