“V6全滅”で55万円に高騰!悪質転売横行もジャニーズ静観の訳

こじらぶ ライター
更新日:2021-08-21 06:00
投稿日:2021-08-21 06:00

嵐の公演でも問題に…顔認証システム、本人確認のリアルな実情

 ただ、こうしたランダムの「本人確認」はこれまでのところ転売の根絶にまでは至っていない。転売ヤーは「本人確認」に対抗するため、取引でチケットは買い手がつきやすい「女性名義」であることを強調したり、身分証を一時的に購入者に貸し出せることも併記しつつ「現地取引可」などと細かく条件が明示されているものもあり、本人になりすましてのすり抜けが横行しているのだ。

 また過去に数十万円の転売が問題となってきた嵐の公演では、最終手段の「顔認証システム」による「本人確認」を行ったが、高度な精密機械を使用したものではなく、スタッフによる目視で、別人なのにあっさりすり抜けられたり、本人なのに別人と疑われるなど荒さが目立った。中には他人名義とバレないように顔を歪ませ「転んで顔を打ってしまった」などと別人になりすまし「顔認証」を突破した猛者もいたようだ。

ジャニーズJr.の公演でも問題ぼっ発

 さらに大きな問題となったのが先月のジャニーズJr.の公演だ。「本人確認」を身分証で丁寧に行った結果、本人である証明ができず弾かれたファンで溢れかえり、公演開始5分前まで会場内がガラガラで会場の外の方が“密”になってしまうという珍事が起きた。

 運営は急遽「本人確認」を諦め、その場にいたチケットを持つすべてのファンを一気に入場させ、場内が埋まるまで公演開始を遅らせることになった。これを知った“最初の方に弾かれ帰らされた組”が激怒する事態にまで発展してしまった。

ジャニーズ痛し痒し 取り締まりの厳格化は困難

 ジャニーズが高額・悪質転売を取り締まりきれないのは人手不足もあるだろう。一方で、あまり厳密にやりすぎると、転売での入手もしくは家族・友人名義での複数申込みによる当選など本人のチケットを持たないファンが多すぎるため、「本人確認」を本腰を入れ行うことができないのではないだろうか。

 福山雅治(52)やももいろクローバーZなど、他の一部有名アーティストが高性能精密機械で顔認証をしていたのに対し、財源豊富と思われる嵐のライブですら目視で行われていたのなら、「顔認証による本人確認ありますよ」という牽制の意味合いが強かったのかもしれない。

 ジャニーズが本気で顔認証をしたら、メンバーも悲しむ空席だらけの公演になってしまうだろう。そうならないためにも、買う側のファンの自制心が求められそうだ。

こじらぶ
記事一覧
ライター
STARTO ENTERTAINMENT、秋元康系女性アイドル、ローカル、地下アイドル等数々の現場を経験。Xでもご意見を募集しております。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


『あんぱん』のぶ、山に登って「ボケー!」は“征服欲”の成せる業か? アンパンマンの原型がついに爆誕
 のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)の別居生活が続く中、登美子(松嶋菜々子)から嵩の名前の由来を聞いたのぶは、ひとり山へ向...
桧山珠美 2025-08-28 15:04 エンタメ
ラウール、22歳の色気が破壊級!「愛の、がっこう」は“代表作”になると断言してもいい
 夏ドラマも中盤にさしかかりました。そのなかでも回を重ねるごとに盛り上がっているのが、木曜劇場「愛の、がっこう」(フジテ...
【芸能クイズ】松本人志が福山雅治と「HEY!HEY!HEY!」で作った“オリジナル料理”の名前は?
 テレビやネットでふと耳にした、あのひとこと。記憶の片隅に残る発言の背景には、ちょっとした物語があるのかも?  ネ...
「あんぱん」羽多子らの“あの言葉”にあんぐり…のぶも感動してる場合か。落語家の年齢も気になる
 嵩(北村匠海)は「まんが教室」という番組に出演してほしいという健太郎(高橋文哉)の頼みをしぶしぶ承諾する。そして第1回...
桧山珠美 2025-08-28 15:06 エンタメ
「あんぱん」のぶ、議員のコネ入社なのに“クビ”の謎。急成長したアキラ君と老けないオトナ達に酔いそう…
 嵩(北村匠海)が書いた詞にたくや(大森元貴)がメロディーをつけて生まれた「手のひらを太陽に」は、「みんなのうた」でも紹...
桧山珠美 2025-08-28 15:06 エンタメ
スキャンダル続出の花田優一、美女にモテまくるのは何故? 不誠実男に学ぶ「悪名は無名に勝る」メリット
 元横綱・貴乃花光司と元フジテレビアナ・花田景子を両親に持つ“親の十四光り”の花田優一。  現在、元テレビ東京アナ...
堺屋大地 2025-08-17 11:45 エンタメ
「あんぱん」八木(妻夫木聡)と蘭子(河合優実)、“何か”が始まっちゃう? 嵩は作詞能力をいつ見抜かれたのか
 舞台公演は成功裏に幕を閉じる。数日後、なぜかぼんやりした様子の嵩(北村匠海)。そこに、また一緒に楽しい仕事をしようとた...
桧山珠美 2025-09-04 12:26 エンタメ
カズレーザー、山里亮太…芸人はなぜモテる? 業界人が分析する「メロい」現象が起こりやすい納得の理由
 カズレーザーさんと女優の二階堂ふみさんが結婚した。週刊誌にも撮られなかったどころか、噂すらなかったので世間はびっくり&...
帽子田 2025-08-15 11:45 エンタメ
島崎遥香31歳、40代を迎えても「幸せの更新」方法は変わらない。カテゴライズせず“ぱるる”として生きていく
 昨年、初めての著書『ぱるるのおひとりさま論』(大和書房)を出版するなど、このところ「ひとりが好き」「結婚願望はナシ」と...
望月ふみ 2025-08-14 11:45 エンタメ
ドラマ『しあわせな結婚』の奇妙な違和感。松たか子らの“ちぐはぐさ”は計算どおりなのか?
『光る君へ』『ふたりっ子』『大恋愛』などで知られるベテラン脚本家・大石静さんの完全オリジナル作品として、夏ドラマの中でも...
「あんぱん」六原永輔=永六輔の“言葉”に違和感が…。いせたくや(大森元貴)らの記憶力も凄すぎる
 のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)は互いに隠していたことを打ち明け、新たに前を向く。それから7年の歳月が流れ――、未だ漫...
桧山珠美 2025-08-13 18:06 エンタメ
【芸能クイズ】ヒントは有名コンビ!「佐藤嘉彦・粋子」が本名な芸人は誰でしょう?
 テレビやネットでふと耳にした、あのひとこと。記憶の片隅に残る発言の背景には、ちょっとした物語があるのかも?  ネ...
空前のオカルトブーム! 大人も楽しめる「夏のホラーアニメ」3選。平成の“トラウマ級”作品が令和にリメイク
 近年、小説や映画を中心に巻き起こっているホラーブーム。Web記事から単行本化された小説を原作とし大ヒット映画となった「...
ヒカキンは本当に“聖人”だったのか? 炎上騒動で見えたトップYouTuberの人間くささ
 日本を代表するYouTuber・HIKAKIN(以下、ヒカキン)が、パクリ動画を公開したことで炎上しました。  ...
堺屋大地 2025-08-14 10:37 エンタメ
「あんぱん」のぶの不器用設定はどこへ? ボツ原稿を持ち歩く嵩…まだまだあるクエスチョン
 独立した嵩(北村匠海)は独創漫画派という集団に所属し、そこで割り振られた仕事をこなしていた。だが、決して順調とは言えな...
桧山珠美 2025-08-11 17:03 エンタメ
キンプリ岩橋玄樹、A.B.C-Z戸塚祥太ら夏の深夜ドラマ、極上イケメン4選。“フェミ男”の二世息子も俳優デビュー
 常夏の国、ジャパン 日本列島沸騰中です! 連日、熱中症警戒アラートが発令し、無駄な外出はしないようにと呼びかけます。コ...