別れ話をせず約2年…自然消滅に期待も彼女の執着に驚く男性

並木まき ライター・エディター
更新日:2021-10-17 03:46
投稿日:2021-10-16 06:00
冷酷と激情のあいだvol.60〜女性編〜」では、自分とはコロナ禍を理由に会わないのに、他の人とは出かけている恋人・エツロウさんに対して不満を募らせる女性・ミカさんの怒りをご紹介しました。では、ミカさんの恋人であるエツロウさんは、今のふたりについて、どのように考えているのでしょうか。

実はとっくに気持ちは冷めていた

付き合っているころから合わないなと…(写真:iStock)
付き合っているころから合わないなと… (写真:iStock)

「うーん……。こんな言い方は良くないとはわかっていますが、ひとことで言うと、ミカに対しては、とっくに気持ちが冷めちゃっています」

 とても言いにくそうではあるものの、はっきりと「恋人への愛情はすでにない」と断言したエツロウさん。いったい、どういうことなのでしょうか。

「ぶっちゃけコロナ禍を理由に会わないよう演技していますが、実はその前から、ミカに対しては『あ、違うな』って思っていたんです。

 付き合って3ヶ月目くらいになったときに、カラダの相性も性格も、自分とは合わないなぁって感じて、あんまり長く付き合う関係にはならないだろうなって思っていたんですけど、そんなときにコロナ禍になっちゃって、緊急事態宣言なんかもあって、別れ話をする時機を逃しちゃったんですよ……」

コロナ禍で別れ話を先送りしていたら

どうしてまだ連絡してくるんだろう(写真:iStock)
どうしてまだ連絡してくるんだろう (写真:iStock)

 別れ話は、電話ではなく対面でするポリシーだというエツロウさん。しかし今回は、直接会うのが難しいご時世であったことから、即行動にうつせないまま時間が過ぎてしまい、そのまま行動に移すのが面倒くさくなって、今に至るとのこと。

「ぶっちゃけた話、今は付き合っているって言っても、本当に形式だけで中身がないですよ!だから、そのうちに自然消滅になるのかなって思っていたけれど、ミカが頻繁に連絡してくるので、それに応じていると、結局ズルズルと連絡を取り続けることになっちゃってて。

 別れ話をしていないんだから当然と言えば当然ですけど、こんな状態が1年以上続いていることには、自分でも情けないし、びっくりしています」

 エツロウさん自身は「どこかできちんとしなくてはいけない」とはわかっているそうですが、もはや数ヶ月も顔を見ていない関係になっている恋人に対して「空気を読んでほしいな」という気持ちもあるのだそうです。

勝手に自然消滅すればいいのに

そろそろケジメをつけないと(写真:iStock)
そろそろケジメをつけないと (写真:iStock)

「いや、都合いい話だってのはわかっているんですけど、今更、ミカを呼び出して別れ話をして……っていうのも、なんかマヌケな感じだし、こんな関係だったら付き合っていても意味がないってことにミカが気づいて、勝手に自然消滅してくれればいいのになぁっていうのが本心です。

 たった3ヶ月しか濃密な時間を過ごしていないのに、なんでミカが今でも僕に対して“彼氏”としての姿を求め続けるのか、会ってもいないのにテンションをキープできているのか、そっちのほうが僕は不思議です。

 このままミカが連絡をし続けてくるなら、近いうちに会って、ちゃんと終わりにしないといけないですよね。

 今、ミカ以外に好きな女性がいるとかじゃないので、なんとなく後回しにしちゃっていたんですが、ミカがまだ僕に期待しているところがあるのであれば、いつまでも期待させ続けるのも申し訳ないので、このへんでちゃんとケジメをつけなくちゃなと思います」

  ◇  ◇  ◇

 恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。

並木まき
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ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

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