口先ばかりで結果を出さない怠け者の夫に見切りをつけた女性

並木まき ライター・エディター
更新日:2021-11-20 06:00
投稿日:2021-11-20 06:00

月10万円しか渡さないのに「家族を養うため」と

 真亜美さんが後から知ったところでは、夫が当時、役員をしていたのは会社が窮地に陥った際に、夫のもとにちょうど入っていた遺産を会社に貸し付けたことが理由だったそう。それ以上の詳しい経緯はわからないものの「要するに、親の遺産を使って役職を得ただけで、仕事を評価されたわけじゃなかったというわけです」と、真亜美さんは落胆を隠せません。

 トモアキさんは寡黙な部類の性格で、一見すると穏やかそうに見えるものの、真亜美さんから見ると「性格は小狡く、究極のなまけもの体質」とのことで、家事も満足にやらなかったそう。そして、自分の収入が下がる前から、真亜美さんの収入をあてにしているかのように、家庭に入れる生活費は数年にわたって10万円だったそうです。

「夫とは、“10万円でどう生活しろって言うの?”“娘の分は私が払うにしても、これじゃああなたの食費と日用品にしかならない”って、何度も口論になりました。夫は口では『俺は家族を養うために仕事をしている』『毎日頑張っているんだから感謝して』などと言っていましたが、行動と結果がとにかく伴わなくて。

 最初のうちは我慢していましたが、何年もそんな状況が続き、ついに私は夫に対して愛想がつきました」

離婚を切り出した途端、出奔した夫

 先日、夫に対して離婚を切り出したという真亜美さん。ところが、その翌日に夫は自宅から姿を消してしまい、今では中途半端な別居状態が続いているのだそうです。

「離婚の話をしたいのに、何も言わずに逃げられました。LINEをすると返事はきますが、どこにいるかは教えてもらえません。弁護士を通じた離婚の話し合いや、場合によってはこちらから調停を申し立てたいのに、居場所がわからないので難航しています。

 離婚については『僕は離婚しません』の一点張り。理由も言わず、ただそれだけの返事が返ってきます。

 そりゃそうですよね、だって私といれば彼は家庭に10万円しか生活費を渡さずに、あとのお金は自分で好きに使えます。なまけもの体質の夫ですから、私と離婚をしないほうが、彼にとって都合がいいんだと思います。

離婚への決意はできている

 夫に対し何度も真剣にコンタクトを試みるも応じてもらえず、時間ばかりが過ぎていくことに苛立ちを隠せない真亜美さん。「もう自分の中で結論は出ているので、夫に何を言われようが気持ちは揺らがない」と、離婚への決意も固まっています。

「すでに修復不可能なところまで壊れている夫婦関係なのに、なぜ夫が離婚に応じないのか、そして離婚したくないと言うわりに、はっきりした理由を言ってこないのかが不満です。

 牛歩作戦なのかもしれませんが、そろそろ私は決着をつけないと気が済みませんから、彼が離婚を渋る本当の理由が知りたいんです」

 では、夫が離婚の話し合いに応じてくれない真の理由とは? 男性編に続きます。

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

関連キーワード

ラブ 新着一覧


夫が「パパ活」してるかも…赤字でも生活水準を下げられない44歳妻の苦悩。高級車やゴルフ三昧にウンザリ
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2025-05-03 06:00 ラブ
「バレたら、一生終わり」義弟との情熱的な密会。介護で疲弊する中、身も心も慰められて… #2
 直美さん(45歳主婦/子供ナシ)は、水商売から保険会社を経て、34歳のときに資産家の勝久さん(55歳)と結婚。しかし、...
蒼井凜花 2025-05-02 06:00 ラブ
これぞ「ぽっちゃり」街コン! 黒沢かずこ似の30女が参戦したら、鬼のように楽しかった話。色気より食い気よね
 はじめまして、世田谷乃たらこと申します。30歳でフリーランス(とは名ばかりのフリーター寄り)ですが、この度婚活を始める...
わかってるのに…なぜ“都合のいい関係”を続けるの? 女たちの切ない言い分
「曖昧な関係を終わりにしたい」と思いながらも、なかなか別れられずにいるそこのあなた。その背景には、満たされていない思いや...
恋バナ調査隊 2025-05-02 08:35 ラブ
上京して人生変えたい…アラサーが陥る「勘違い」と「モテるため」のファイナルアンサー
 人生をやり直すために東京に行く! という人が時々います。中にはノープランで上京するケースもあります。  アラサー...
内藤みか 2025-05-01 06:00 ラブ
大人の男が悩殺された6つのセリフ。「私がいるじゃん!」「やだ♡」は疲れた社会人に刺さるのよ…
 いったい男性はどんなセリフにキュンとしたりメロメロになったりするのでしょうか?今回は、大人の男性が悩殺されるセリフを中...
恋バナ調査隊 2025-04-29 07:22 ラブ
それ、デートDVを受けてない? 束縛や避妊なし…日常に潜む8つのパターン
 交際相手から受ける暴力のことをデートDVといいますが、その暴力の中には精神的な暴力や性的な暴力なども含まれます。しかし...
恋バナ調査隊 2025-04-28 06:00 ラブ
地雷踏んだ? 気になる彼とのLINEが途切れてぴえん。嫉妬させるはずが大失敗!
 気になる男性とのLINEが急に途切れた! 脈なしだから? それとも送った内容に問題があった? 3つの例とともにその理由...
恋バナ調査隊 2025-04-27 06:00 ラブ
ノリ悪すぎてつまらん! 夫婦間の「関西人vs 東京人」バトル。妻が夫に感じる“地域差”あるある
 出身地域によって、常識や価値観が違うのは当然です。当たり前だと思っていたことが通じないと、イライラが溜まりますよね。夫...
恋バナ調査隊 2025-04-26 06:00 ラブ
「甘い言葉はバカバカしい」行為嫌いな46歳夫、妻に“演技で”求めた時に気付いたこと
「冷酷と激情のあいだvol.243〜女性編〜」では、夫婦間のレス解消への努力を始めた早織さん(仮名)の迷いをお届けしまし...
並木まき 2025-04-26 06:00 ラブ
45歳女が“夜の営み”作戦に悔やむワケ。友達夫婦の話に刺激されて…
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2025-04-26 06:00 ラブ
金目当てと罵られ…水商売あがりの女が“禁断不倫”に走るとき「義弟がたまらなく愛しくて」#1
 あまたある不倫でも「身内の婚外恋愛」は珍しくないのかもしれない。  今回取材に応じてくれたのは直美さん(45歳主...
蒼井凜花 2025-04-25 06:00 ラブ
つらすぎる!「40代の大恋愛」が終わっちゃった…別れた後の“ズタボロ”はどう癒せばいい?
 40代で失恋するのは、心身ともにとてもつらいものですよね…。今回は40代の失恋にありがちな別れの理由や、立ち直り方をご...
恋バナ調査隊 2025-04-25 06:00 ラブ
えっ、そんなことで? 勝手な男が語る「飽きる女」の特徴。尽くすのは勘弁…とか何様だよ
「付き合ってもすぐフラれる」「好きな人といい感じになっても連絡が途絶える」と、恋愛が長続きしないことに悩む女性は男性にす...
恋バナ調査隊 2025-04-25 06:00 ラブ
20代イケメン先生めぐりママたちが壮絶バトル…いまやPTAの係決めは新学期の風物詩に
 新入学や新学年の季節。子どもたちも新しい環境で張り詰めている時期ですが、そのウラで保護者のPTA役員決めの熾烈な争いも...
内藤みか 2025-04-24 06:00 ラブ
値上げラッシュで恋も砕けた… 物価高のせいで終わった恋愛エピソード。一方、得したことも?
 どこも値上がり、値上がりで勘弁してほしい! その物価高は、恋愛にも大きく影響しているのだとか…。悲喜こもごもなエピソー...
恋バナ調査隊 2025-04-24 06:00 ラブ