考えが甘すぎる…出資を望む恋人の期待に応えない男性の真意

並木まき ライター・エディター
更新日:2021-12-25 06:00
投稿日:2021-12-25 06:00
冷酷と激情のあいだvol.70〜女性編〜」では、よその女性にはお金を出資するのに、自分の事業を応援してくれない彼氏に不満を抱く女性・由紀さん(仮名・35歳女性)の心情をご紹介しました。では、由紀さんの恋人であるタカマサさん(仮名・39歳男性)は、いったいなぜ、恋人の期待に応えないようにしているのでしょうか。

「挑戦すればいい。でもお金は出さない」の真意

「ひと言で言えば、由紀のビジネスパーソンとしての実力を評価していないから。これだけです。

 それと、僕が由紀と付き合い始めたのは、由紀は僕のお金目当てではないだろうという気がしたからというのもありますね。

 ですので、最近になって由紀が、自分で始めた事業に対して僕から出資をしてもらいたいような口ぶりで話すのを聞いて、ちょっとウンザリしているところでもあります」

 恋人の独立は、応援もしていないし否定もしていないというタカマサさん。「交際している恋人関係だと言っても、それぞれが独立した人間であることには変わりないので、由紀は由紀でやりたいことに、どんどん挑戦すればいいと思っていますよ」と言います。

 そのうえで、“相手がやりたいことを認める”というのと、“お金を出して積極的に応援する”のは、まったく違うことだと強調します。

才能を感じれば出資するけど

「由紀は、僕にはお金があるんだから、少しくらい自分に使ってもいいだろう、という考えなんだと思います。実際、それっぽいことをほのめかされたこともあります。

 けれど、僕はそういうお金の使い方はしませんし、これまで付き合ってきた女性の中には、明らかに僕のお金目当てだった子もいましたが、僕が“お金を出す価値がある”と思わない限りは、情を理由だけに出資や投資、貸付は一切してきませんでしたからね。

 逆に言えば、由紀が仮に僕のお金目当てで一緒にいるんだとしても、僕が由紀にビジネスパートナーとしての才能を感じることができれば、喜んでお金を出しますよ」

 タカマサさんは学生時代に起業し、そこからすぐに順風満帆とは言えなかったものの、30代に入ってから始めた事業が大当たり。今では経営状況も安定しているうえに、投資家としても成功しています。

恋人としては不満はない

「自分がそういう経歴の持ち主だからかもしれませんが、由紀を見ていると“甘いなぁ”と感じるところは多いですね。あ、これは仕事に対しての話です。

 恋人としての由紀に対しては、特に不満もないし、一緒に暮らしていて嫌だなと感じるところもないので、相性がいいと思っていますよ。

 え? 由紀が本当に事業のお金に困ったときには、どうするつもりなのかって?

 今も生活費は僕が出していますし、事業で由紀が失敗して行き詰まることになったなら、その事業は辞めて、他のことをすれば?とアドバイスをすると思います。仮にそうなったとしても、僕が由紀の事業にお金を出す可能性は、今のところはかなり低いですね」

  ◇  ◇  ◇

 恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

ラブ 新着一覧


「絶対内緒にして」結婚目前、彼への信頼がたった一言で崩壊…。私たちの“出会い”はそんなに恥ずかしい?
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2025-11-10 20:25 ラブ
覚悟を決めた! 彼に“告白”を決意させた3つのLINE。「不安になって…」で好意を確信、男性も勇気が欲しいのね
 意中の彼といい雰囲気の中、なかなか告白されず悩んでいる女性もいるでしょう。それなら、彼に“きっかけ”を作ってあげるとよ...
恋バナ調査隊 2025-11-08 08:00 ラブ
キス寸前で「30万かかる」50代女性が25歳イケメンに母性を刺激され…年下沼にハマった代償
 アプリやオンラインゲームのチャットを通じて年下の男の子と仲良くなったという既婚女性は少なくないのでは。  けれど...
内藤みか 2025-11-07 11:45 ラブ
「裏切者!」妻のネイルが頬を裂いて…男が直面した超修羅場。離婚の先にあった予想を裏切る結末
 世の中、不倫の話題で持ちきりだ。2024年に実施された調査によると、既婚男性の約2人に1人、既婚女性の約3人に1人が婚...
蒼井凜花 2025-11-07 11:45 ラブ
「ホテル行ったって!」グループLINEで誤爆…ムムッ、さては付き合ってるな? 怪しい二人に気付いた瞬間
 社内にどう見ても怪しい二人がいると、「さては付き合ってるな」とピンときますよね。もちろん、恋愛は二人の問題。で、周囲が...
恋バナ調査隊 2025-11-07 08:00 ラブ
「なんでいつもフラれるの…?」男が“逃げたくなる女”の言動6つ。知らずにやってたら危険!
「いつも付き合う前にフラれる」「付き合っても必ずフラれる」なんて女性は、もしかしたら男性が逃げたくなる言動をしているかも...
恋バナ調査隊 2025-11-06 08:00 ラブ
2文字だけかーい!“会話レス夫婦”の困った生活。「雑談が苦手」でもやりすごせる3つのコツ
 夫婦に関する悩みの中でも、特に最近増えているのが、夫婦の会話がないというお悩み。離婚原因にもつながりかねないので、なん...
2025-11-05 08:00 ラブ
脈ありじゃないの!? 絶対イケると思ったのに撃沈…裏切られた“男のセリフ”6つ
 今回は「脈ありだと思ってたけど結局違った」というガッカリエピソードをご紹介します。男性が言うこれらのセリフには、深い意...
恋バナ調査隊 2025-11-04 08:00 ラブ
ホストで借金1千万! 恋の「黒歴史」エピソード5選。付き合ってるつもりがストーカーでした
 好きな人に夢中になるあまり、自分を見失ったり理性が働かなかったりした経験はありますか? 今回はそんな黒歴史エピをご紹介...
恋バナ調査隊 2025-11-03 08:00 ラブ
ゴミの出しルール知らんの!? 彼氏の非常識さに“ドン引き”したLINE3選。イケメンでも大嫌いになりました…
 常識がない彼氏にドン引きし、気持ちが冷めるケースもあるでしょう。今回はそんなエピソードをLINEのやりとりとともにご紹...
恋バナ調査隊 2025-11-02 08:00 ラブ
「家に般若がいるみたい」妻が“過激な正義派”に変貌、SNSに書き込む姿に呆れ…38歳夫が下した結論
「冷酷と激情のあいだvol.270〜女性編〜」では、決定打となる出来事もないのに、夫のエイジロウさん(仮名)が義実家に家...
並木まき 2025-11-01 11:45 ラブ
結婚13年目で夫が家出。クレーマー気質の妻「理由がまったくわからない」泣き寝入りする男は情けないと嘆き
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2025-11-01 11:45 ラブ
「バーに行こうよ」副業ブームの裏で増える“別の目的”。仕事紹介のはずがプロポーズ…看護師が見た下心
 物価高の影響か、副業を始めたいと考える女性が増えています。  しかし副業のオンラインコミュニティーに入会すると、...
内藤みか 2025-10-31 11:45 ラブ
「こんな屈辱、人生で初めて」33歳モテ男が味わった“敗北”…火遊びが招いた令和の逆転劇
 世の中、不倫の話題で持ちきりだ。2024年に実施された調査によると、既婚男性の約2人に1人、既婚女性の約3人に1人が婚...
蒼井凜花 2025-10-31 11:45 ラブ
ケンカも“豪快オナラ”で解決!? くだらなすぎる仲直りのきっかけ4選。「ごめん」より効果ある…のか?
 彼氏や夫とケンカしたときは、基本的にどちらかが「ごめん」と謝らないと仲直りできないはず。でも“くだらないこと”がきっか...
恋バナ調査隊 2025-10-30 08:00 ラブ
元カノ乱入で大揉め!定番・居酒屋デートでのトラブル5選。泣きすぎ、酔いすぎ、怒りすぎで大失敗
 今回は、居酒屋デートでの失敗談を5つご紹介します。好きな人と居酒屋デートを予定している方は、こんな失敗をしないよう注意...
恋バナ調査隊 2025-10-28 08:00 ラブ