元夫には憎しみしかない
結婚生活では、夫の毎日のモラハラだけでなく、社交に使うお金が生活費より多いという浪費癖や、近居していた義母とベッタリというマザコン体質なども深雪さんを悩ませるタネだったとのこと。
離婚を申し立てた当時、深雪さんは夫の希望で専業主婦をしていたので新生活にかかるお金は慰謝料をアテにしていただけに、調停になってもモラハラなど“自分の非”を一切認めなかったユウイチさんに対しては、今も憎しみしかないと語ります。
「モラハラその他に関しては、たくさん証拠を集めていたので、調停でも調停委員にそれらの証拠を見せながら話をしました。ですので、中立な立場にある調停委員も“モラハラがあった”ということについては理解してくれていたように思います。
ただ、調停は裁きの場ではないので、元夫がモラハラや浪費癖を認めない以上は、そこから離婚条件に話が進められなくて……という感じでした。
もともと小狡い性格の男だとはわかっていましたが、最後の最後まで往生際が悪く、不必要に疲れましたね」
裁判になったとたん解決金を払うと言い出し…
最終的には「解決金」という名目であれば、深雪さんにお金を払ってもいいと言い出した元夫。深雪さんは「お金の名目にこだわっていたら、離婚できないかも」と思い、ユウイチさんからの提案をのむ形にして決着をつけたそうです。
「おかしな話ですよね? 自分に非がないなら、解決金だって払いたくないのが普通でしょうに、調停委員が『このままだと調停では離婚できないでしょうから、裁判になりますね』って言った途端に、解決金の話を出してきたそうです。
最初は『手切金』って言ったそうですが、調停委員の提案で『解決金』になったみたいですね」
そして離婚が成立し、ユウイチさんとの縁も切れ新生活に進み始めた矢先、深雪さんの耳に不快な噂が耳に入ります。
「手切れ金を払って別れた」と吹聴
「つい最近ですが、元夫が周囲の人に『離婚の原因は深雪。だから俺は手切金を払って別れた』と言って回っていると共通の知人から聞きました。プライドが高いモラハラ男だったので、そういうことをしそうなタイプです。
そして、なぜ慰謝料ではなく“解決金”って名目にこだわり続けたのか、これで謎が解けましたね。
だけど、なんで別れてからも嘘をついてまで自分を守りたいんでしょうか。元夫がなぜそういうことをやり続けるのか、理由がわからずに不快で仕方ありません」
晴れて離婚が成立し、新しい気持ちで人生をリスタートしたのに、元夫のせいでいまだに嫌な気分にさせられていると深雪さんはため息をつきます。自分のことをよく知る共通の知人は同情してくれるものの、ユウイチさんとのほうが距離が近い人のなかにはユウイチさんの言うことを鵜呑みにしている人もいるようで、それも苦痛だと語っていました。
では、ユウイチさんの言い分とは……? 次回に続きます。
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