問題は自分かも? 物事を「つまらない」と感じてしまう理由

おくげちゃん 漫画家・イラストレーター
更新日:2022-03-04 06:00
投稿日:2022-03-04 06:00
 皆さんは最近何かに対して、「つまらない」と感じましたか? 映画だったり人との会話だったり、あるいはこの『どろんぱ』に対して……なんてこともあるかと思います。だけど、「なんでつまらないと感じるか?」を考える人は少ないのではないでしょうか。
 さて営業前のどろんぱでは、コミとモジョ子が何やら話しています。どうやらコミが観た映画の話をしてるみたい。

 

 

「つまらない」のはあなたがターゲットじゃないから

「つまらない」という言葉、私がいま一番苦手な言葉かもしれません。自分が漫画家しているので、当然といえば当然かなと思います。とはいえ、私もアラサーのフツーの人間。読んだ漫画、観た映画、聴いた音楽に対して、「つまらないな」と感じることはもちろんあります。

 思わず「つまらん!」と声が出てしまいそうになる時は必ず、先輩の言葉を思い出すようにしています。「もしもつまらないと感じるなら、あんたはお客じゃなかったってこと」。これは漫画家の先輩方にも、スナックのお姉さんたちにも言われました。

 漫画家とホステスは、どちらも人気商売。お客さんや読者の方に喜んでもらってなんぼです。もちろん、「つまらない」と言われる時もあります。実際に言われた時は、凹んだし、しばらく引きずりました。そんな時に先輩たちはこう言って慰めてくれました。

 提供する側は、「私のお客さんじゃなかったのね」。受ける側は、「私はターゲットじゃなかったんだな」と考えられれば無駄に傷つかなくなります。自分にはハマらなかったものがあったとしても、誰かにとっては、ものすごく大切で大好きなものかもしれない。こんな風に自然と考えられるようになったら、私もいよいよ大人かもしれません。

登場人物紹介

モジョ子:自信がほしい主人公。少しずつ改善はしているが、自分の意見を言うのが苦手。ついつい人の話に合わせてしまい、後悔しがち。これからは自分の好きなものを好きと胸を張って言えるようになりたい。

コミ:モジョ子の先輩で、どろんぱの人気ホステス。物事をはっきり言うタイプなので、時々キツイと思われてしまうことも。この後モジョ子にちゃんと謝った。

ママ:どろんぱのママ。スナックの経営者として厳しいことも言うが、女の子たちの成長を手助けする優しい顔も持っている。ちなみにコミが観た映画をママも観たが、自分はターゲットじゃなかったなと感じたらしい。

おくげちゃん
記事一覧
漫画家・イラストレーター
酒呑みまんが家。ふしぎで妖しい話を描いています。就活が嫌すぎて3年間ドイツに逃亡するなど放浪癖あり。京都市出身、東京在住。水商売歴10年。XInstagramでは毎日漫画を更新中。実績などはこちら

ライフスタイル 新着一覧


結婚式前夜、娘の門出を祝う「親として最後の教え」の内容に涙腺崩壊!
 入学や卒業、就職による1人暮らしなど、門出は1つの節目。嬉しい反面、どこか寂しさや不安を感じる瞬間でもありますよね。 ...
占い好きな成功者と占い好きな非成功者の違い…占いライターで一攫千金も
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(63)。多忙な現役時代を経て、56歳...
豊洲の人生勝ち組妻でも幸せじゃない?彼女が裕福と引き換えに諦めた事
 独身時代は都心に暮らしていたが、結婚を機に武蔵境に暮らし始めた千佳。しかし、郊外のこの地を愛せない。そんな時、中学の同...
「夫の駐在時にね…」なぜあのコが?田舎の同級生“玉の輿婚”に心ざわつく
 独身時代は都心に暮らし、華やかな生活をしていた千佳。しかし、結婚を機に都内から離れ、武蔵境に住み始めた。しかし、妥協し...
メガバン妻が悟ったリーマンの限界値 吉祥寺より2駅下った中古マンション
 武蔵野の自然を携えそびえる瀟洒な白亜の建物は、まるでこの場所がヨーロッパの一都市であるかのような錯覚を与えてくれる。 ...
帰ったらお風呂に…夫「沸いてるよ!子供が入ってる」危機管理能力ゼロや
 子育て中のママにとって、子供の命と健康を守るのは一番大切な使命。だからこそ、危機管理能力は嫌でも高くなります。 ...
号泣しながら「愛の讃歌」を熱唱 なぜ人はスナックでダサい姿を晒すのか
 私はこれまで多くの夜の世界を見てきましたが、スナックは本当に不思議な場所です。  完全無欠のモテ人間ほど、なぜか...
大人は「さようなら」とハッキリ言わないけど…
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
春の行楽、御朱印集めはスタンプラリーと何が違う? 作法やタブーとは
 山形県東部にある山寺(山形市)で自らの行いについて考える出来事がありました。我よ、御朱印集めがスタンプラリーと化してい...
この勇姿もあとわずか…去勢手術予定“たまたま”を記念撮影!
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「クリスマスローズ」で究極のほっぽらかし園芸!怠け者でも花いっぱい♡
 猫店長「さぶ」率いる我が花屋のある神奈川は地球温暖化の影響もあり、ここ近年の特徴は卒業式に桜咲くでしたが、今年は入学式...
人は「趣味が合わない相手」と恋に落ちることがある
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
結婚、出産、身分の違い…仲良かった友達に会いたくないのはダメな感情?
 学生時代を毎日一緒に過ごした親友。でも、年齢を重ねるに連れて「あんなに仲が良かった友達なのに、今ではもう会いたくない」...
かわいい“たまたま”が大集合!夕暮れの集会の議題はなあに?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
立ち止まっていても時間が進むのなら…
 立ち止まっていても時間が進むのなら、いっそのこと急がなくても良いのかも。  人は人、自分は自分。
「委ねる」は読めるかも? 「委しい、委せる」はなんて読むのかな
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...