お互いにちょっと気を遣うこの関係、実はその人の本質がとても見えやすかったりして……。本日もどろんぱは営業終了。モジョ子とコミが飲みながら雑談タイムです。
年齢ではなく経験に目を向けられるかが重要
「年上の人の言うことは聞くもの」という言葉があります。私も基本的には、この言葉に賛成です。長く生きていればそのぶん経験値もあるし、悩んだ時に助言してもらった思い出もたくさんあるからです。
しかし、年上の人がいつも年下の人より経験があるとは限りません。“年上の話を聞け”というのは、年齢というよりも“経験の長い者の言葉には耳を貸すべきだ”と言い換えるほうがしっくりくるかもしれません。
でも、そんなふうに考えて、年下の人と接する人はあまり多くないと思います。
例えば私は、スナックで働き出して10年ほどが経ちます。そのくらい働いていると、“年上の後輩”ができるものです。なので当然、私は仕事を教える立場になります。こうなった時に素直に私の言うことを聞いてくれる人と、そうでない人が出てくるんです。
もちろん私も、エラそうな物言いにならないように注意しながら教えるのですが、素直に聞いてくれない人には、なぜか伝わらないのです。逆に素直に聞いてくれるお姉さんには本質的な部分までちゃんと伝わる。
一体なにがその違いを生むのかな? と考えるとそこにあるのは、やっぱり「年上・年下」という固定観念だと感じます(なんとなく気持ちはわかるんですけどね)。
私も気づけば30歳。これからどんどん“年上の後輩”になる可能性が高くなっていきます。そうなった時、“年下の先輩”の言うことを素直に聞ける耳を持っていられるように努めたいものです。
登場人物紹介
モジョ子:自信がほしい主人公。どろんぱの一番下っ端ホステス。まだまだ自信はないけれど、お客さんや先輩に認めてもらえて少しずつ前向きな性格になってきている。最近はクラフトビールにハマっている。
コミ:モジョ子の先輩で、どろんぱの人気ホステス。乗せられやすい姉御肌な性格。モジョ子をとても可愛がっている。最近酔うと記憶が途切れがち。
マキさん:どろんぱのナンバーワンホステス。先輩後輩、年上年下といったフィルターを外して他人の意見を聞くことができる。町中華で飲むのが好き。3人の子持ち。
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