Hな気分にならない…アプリで出会った彼女に疑問を持つ男

並木まき ライター・エディター
更新日:2022-04-16 06:00
投稿日:2022-04-16 06:00

別れないことが優しさ? それとも…

「あの頃僕は、完全にリモートワークだったんですよ。でも今はぼちぼちですけど仕事の関係でも新しい人と会うようになっていて、そこに女性との出会いもいくつかあったんですよね。

 他に好きな人ができたわけではありませんが、いろんな女性とまた出会う環境に戻りつつある今、優奈はちょっと幼いというか、僕とは感覚が合わない人だなっていうのが強調されちゃって。

 そんな気持ちになっちゃったものだから、交際にも積極的になれないんです。もちろんエッチをする気持ちにもなれなくて……。

 今の関係について、優奈が『なんか変だな』と思っているのは、僕も薄々感じています。優奈が僕の顔色をうかがうような感じで接してくるのも、ちょっと苦しいですね」

僕から冷たく振ったほうがいい?

 長々と結論を先延ばしにするのは避けるべき、と考えているというタカヒロさん。しかし優奈さんの気持ちが完全に自分に向いているのがわかるだけに「冷たく振るわけにもいかないだろう」と苦慮しているとのことでした。

「僕としては、今は別れないのが優しさだと思っているんだけど、ひょっとしたら違うのかもしれないですね。モヤモヤした気持ちを抱えながら交際をするのって、きっと僕が思う以上にしんどいだろうし、ひょっとしたら僕から冷たく振ったほうが、優奈のためになるのかもしれないですよね。

 ぶっちゃけ罪悪感が強いです。別れるにしても続けるにしても。優奈に悪いことしちゃったなぁという感じです」

  ◇  ◇  ◇

 恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。ましてや交際前の男女となれば、なおのことです。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。

並木まき
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ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
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日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

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