#ちむどんどん反省会は狙い通り?NHK朝ドラが反社の描写って

更新日:2022-08-05 06:00
投稿日:2022-08-05 06:00

「ちむどんどん」の炎上が止まらない!

 NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」が連日のように炎上している。沖縄が本土復帰50年を迎えるタイミングで制作された本作は、沖縄に生まれ育ったヒロイン・比嘉暢子(黒島結菜)と家族の絆を描いている。

 暢子は兄と3姉妹の4人きょうだいの次女で、沖縄の本土復帰とともに上京し、料理人を目指して修行をする日々を送る。同じ沖縄を舞台にした朝ドラ「ちゅらさん」(2001年放送)が人気を博しただけに期待されていたが、評価はまるで正反対だ。その理由は登場人物がとにかくクズ過ぎるからだろう。

兄のニーニーを筆頭に…

 筆頭は兄のニーニーこと賢秀(竜星涼)。自由奔放な性格で、一攫千金を狙い怪しい投資話に乗ったり、プロボクサーになったかと思えばファイトマネーを前借し失踪、おまけに暢子の所持金を持ち逃げするなど次から次へと問題行動を起こしている。

 母親の優子(仲間由紀恵)はニーニーに甘すぎると指摘され、長女の良子(川口春奈)はわがままで博夫(山田裕貴)と何度も離婚危機を迎え、視聴者をざわつかせた。そして、まさかのヒロイン・暢子である。

ヒロインがまさかの略奪愛!?

 先月末には、幼い頃に沖縄・やんばるで出会った青柳和彦(宮沢氷魚)との恋愛が発展し結婚の話が進んだが、略奪愛的展開に炎上。和彦には5年以上交際した婚約者・大野愛(飯豊まりえ)がいて、式場の準備も進んでいたし、愛は暢子の友人でもあったからだ。TVコラムニストの桧山珠美氏が言う。

キャラクター全員が共感できない

「本土復帰50年の沖縄を描くということで、視聴者も骨太のドラマを期待していました。『ちゅらさん』が異例の総集編が放送されるほど好評だったから、なおさらですね。ところがふたを開けてみれば、ニーニーが借金を踏み倒したり、反社が出てきたり、朝ドラが扱うには品格が疑われるストーリー。ヒロインの暢子も本土復帰のタイミングで上京し、勤め先のオーナーに喧嘩を売るなど、とにかくキャラクターが全員共感できないのです。暢子は和彦の母親・重子(鈴木保奈美)に結婚を認めてもらうため、毎日、手作り弁当を届けていますが『嫌がらせでは?』とSNSで批判の声が集まっていますよね。NHK朝ドラ特有の“成長を見守り、応援する”というコンセプトが崩れています」

 反社会的勢力が登場したのは8月3日の放送回。暢子が勤めるイタリア料理店の「アッラ・フォンターナ」の元従業員が持ち出した権利書が反社勢力に渡り、それをネタに揺すられる展開に視聴者は騒然とした。ツイッターでは連日、放送後に「ちむどんどん反省会」のハッシュタグで、盛り上がっている。炎上商法だとしたら大成功だが、出演者のイメージに影響はないのか。

演者にも悪いイメージが“飛び火”する可能性

「ネットでは役柄を通り越して、『竜星涼さんや黒島結菜さんが嫌』という声が出ています。私の周囲にもドラマを脱落した人がたくさんいますが、ここまで視聴者の批判にさらされる朝ドラも珍しく、演者に対しても悪いイメージで終わる可能性は否めません。朝ドラのヒロインは国民的女優の登竜門。『ちゅらさん』のヒロインだった国仲涼子さんや『ごちそうさん』の杏さん、『とと姉ちゃん』の高畑充希さんは、その後も民放ドラマで好感度が高い役をもらって活躍しています。一方、批判が多かった作品『純と愛』の夏菜さんや『まれ』の土屋太鳳さんは、同性の好感度に影響している印象。“ハズレくじ”を引いた黒島さんが気の毒です」(前出の桧山珠美氏)

 演技がうまいからこそ、余計にアンチの気持ちを逆なでするという見方もあるが、最終回までにあらゆる評判の巻き返しは叶うのだろうか。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


もはや『M-1』は芸人だけのものじゃない? 万博、地方創生…吉本が目指す“次のフェーズ”
 6月25日、漫才日本一決定戦『M-1グランプリ2025』(テレビ朝日系)の開催会見が東京・渋谷よしもと漫才劇場で開かれ...
令和ロマン・高比良くるまが“騒動”で得た「天下を獲る」ために必要な武器
 オンラインカジノ問題をめぐって活動を休止していた令和ロマンの高比良くるまさんが4月28日、約2か月ぶりに復帰しました。...
田原俊彦よ、「※ただしイケメンに限る」はもう通用しない。世のオジサンは彼の“勘違い”から学ぶべし
 6月15日放送の『爆笑問題の日曜サンデー』(TBSラジオ)にて、ゲスト出演した田原俊彦が、女性アナウンサーにセクハラを...
堺屋大地 2025-07-14 11:50 エンタメ
【募集】夏ドラマ何見る? 期待してる&ガッカリを教えて!『ひとりでしにたい』『ちはやふる』『しあわせな結婚』etc
 コクハクでは2025年名夏ドラマを対象としたアンケートを実施します。7月よりスタートする夏ドラマ、「期待している」「面...
「あんぱん」嵩らの“腹痛”は史実とちょっと違う? 懐かしい2人の登場には狂喜乱舞! 生きていてよかった…
 東京に到着したのぶ(今田美桜)たちは、さっそく聞き込みを始めるが「ガード下の女王」はなかなか見つからない。みんなで屋台...
桧山珠美 2025-07-11 18:33 エンタメ
「あんぱん」メイコ、夢はお嫁さんでいいのか? 健太郎(高橋文哉)ともう1人の“三角関係”を妄想する
 東京出張の前日。みんなで取材する代議士の資料を確認していたのぶ(今田美桜)は、岩清水(倉悠貴)が話す「ガード下の女王」...
桧山珠美 2025-07-10 18:34 エンタメ
timelesz、新体制が“古参ファン”に受け入れられる日は来るのか? 旧ジャニ「シャッフルメドレー」不参加の賛否
 7月5日、櫻井翔(43)が総合司会を務める音楽特番「THE MUSIC DAY 2025」(日本テレビ系)が放送され、...
こじらぶ 2025-07-10 11:50 エンタメ
石田ひかり53歳、今を生きる女性に伝えたい“楽しく生きていく”ためのメッセージ|映画『ルノワール』
 1986年のデビューから、映画『ふたり』『はるか、ノスタルジイ』や、連続ドラマ『悪女』、連続テレビ小説『ひらり』、『あ...
望月ふみ 2025-07-10 11:50 エンタメ
『あんぱん』ツダケンの“にゃあ”が秀逸だにゃあ!「月刊くじら」には色々とツッコミどころもあるが
『月刊くじら』創刊号は2日で2000部を売り切り、好調な滑り出しを見せる。嵩(北村匠海)は『月刊くじら』編集部に異動に。...
桧山珠美 2025-07-09 17:00 エンタメ
【10万いいね】鈴木えみ、20年前→現在の比較写真が“美しすぎる”と絶賛「変わらなすぎ!」「今の方が可愛い説まである」
 ファッションモデルから俳優業まで、幅広い分野で活躍する鈴木えみさん(39)。2025年7月7日に自身のInstagra...
春ドラマの評判を調査!本命『最後から二番目の恋』は2位。1位は意外な快進撃。日常系が人気、刺激疲れか?
 2025年の春ドラマが、次々とフィナーレ。今期はSNSでバズった顔ぶれも多く、ドラマファンからしても楽しいシーズンだっ...
「あんぱん」嵩は受かるのか…って次週予告編でネタバレか? アンパンマン声優の姿もチラリ
 のぶ(今田美桜)の家で暮らすことになったメイコ(原菜乃華)は、夢に向かって一歩を踏み出す。そしてのぶも、月刊誌の刊行に...
桧山珠美 2025-07-05 08:00 エンタメ
『あんぱん』のど自慢といえば「ひよっこ」有村架純を思い出す。メイコが歌うのはどの歌なのか?
 夕刊の話がなくなり、時間を持て余すのぶ(今田美桜)だったが、夕刊の代わりに月刊誌を出せることに。岩清水(倉悠貴)と歓喜...
桧山珠美 2025-07-03 18:11 エンタメ
TOKIO 国分太一騒動で危うい“料理イケメン”たち「男子ごはん」での気になる発言
 またひとり、旧ジャニーズのタレントが消えてしまいました。今度はTOKIOの国分太一(50)です。今月20日、無期限の活...
東海林(津田健次郎)はエラいのかポンコツなのか? ともあれ“ツダケン”の魅力的な演技に惚れ惚れ
 高知新報が夕刊発行の申請をし、のぶ(今田美桜)は編集長を任された東海林(津田健次郎)と先輩記者の岩清水(倉悠貴)と共に...
桧山珠美 2025-07-01 18:19 エンタメ
【再募集】2025春ドラマどうだった?面白かった&ガッカリを教えて!『あんぱん』『最後から二番目の恋』『対岸の家事』etc
 引き続き、2025年春ドラマを対象としたアンケートを実施します。続々と最終回を迎えた4月よりスタートの春ドラマ、あなた...