外食パス、疲れが取れない!プレ更年期の倦怠感を解消する策

コクハク編集部
更新日:2023-01-26 19:01
投稿日:2022-10-13 06:00
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、ちょっとした有名人。でもって、タヌキか妖怪の噂も囁かれるなか、健康に関する知識はズバ抜けている――。
 そんなえりのボスのもとにはウワサを聞きつけ、今日も悩みを抱えた女性が、ふらりと立ち寄ったようですよ。

1. 疲れがたまり、やる気が出ない…私どうしちゃったの?

 今回ご相談に来たのは、まみさん(45歳女性・仮名)です。

「なんだか最近、頭がすっきりしなくて。いつも疲れているんです」

 えりのボスは、心配そうにまみさんの顔を覗き込みました。

「それは心配ね。……睡眠はとれているの?」

「ちゃんと寝ているつもりですけれど、朝起きるとだるくて。日中も倦怠感が続いて、やる気が出ないんです。お友達から食事に誘われても、面倒で断ってしまう日もあって……」

 疲れきった様子で、まみさんは溜息をつきました。

「こういう倦怠感って、更年期に出やすいと聞いたことがありますけれど……私はまだ更年期という年齢でもないし。原因もわからなくて、少し不安で……」

「もしかしたら、まみさんの不調は『プレ更年期』が原因かもしれないわ」

「プレ更年期?」

 首をかしげるまみさんに、えりのボスは笑顔で説明を加えました。

「プレ更年期というのは、本格的な更年期に入る前の30代後半から40代半ばごろまでの時期のことよ。女性ホルモンの分泌が減ってくるから、更年期と同じような不調が出ることがあるの」

「へぇ……!」

 興味津々で聞き入るまみさん。これは放っておけません!

2. あなたの倦怠感はプレ更年期が原因かも!?

「更年期には女性ホルモンが急激に減少して自律神経のバランスが崩れ、さまざまな不調が起こりやすくなるの。倦怠感は自律神経の乱れによる血流の悪化や、臓器の機能低下、睡眠の質の悪化などが原因で引き起こされると考えられているわ。

 更年期だけでなく、プレ更年期にも同様の不調が起こる人もいるわね……。プレ更年期は女性ホルモンが減り始める時期だから」

 えりのボスの話を聞いて、まみさんは質問します。

「更年期、プレ更年期って、だいたい何歳くらいですか?」

「本格的な更年期は閉経の前後5年間、一般的には45~55歳くらいの時期を示すの。プレ更年期は、更年期に先行する30代後半から40代半ばごろよ。更年期やプレ更年期の不調には個人差が大きくて、同じ人でも日によって程度が変わることも多いの」

「倦怠感を感じやすい人の傾向って、ありますか? 私は同年代の友人よりも倦怠感が強いような気がして、気になっちゃって……」

「一概にはいえないけれど、倦怠感には精神的なストレスも影響すると考えられているわ。だるいのに無理をして仕事や家事を頑張りすぎると、気持ちがあせってますます疲れてしまうでしょう?

 だから、タスクを詰めこみ過ぎずにゆとりを持ち、疲れたときは思いきって静養したほうが、倦怠感を上手にやり過ごせるようになるわ」

 なるほど。とつぶやき、まみさんはうなずいています。

「えりのさん。プレ更年期よりも更年期のほうが、もっとつらいんですか?」

「一般的にはプレ更年期よりも更年期本番のほうが、つらい不調が出やすいといわれているわね。女性ホルモンの減少が顕著になるから」

「今よりもっと大変になるなんて……」

 不安そうな表情になったまみさんに、えりのボスは優しく笑いかけました。

「大丈夫よ。プレ更年期の倦怠感をやわらげて、安心して更年期を迎えられるように準備していきましょう。おすすめの生活習慣も紹介するわね」

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