更新日:2022-09-30 11:44
投稿日:2022-09-23 06:00
温かく、優しいキスに溺れる
お酒の味が混ざりあって…… (写真:iStock)
――それにしても、E子さんはCA姿も綺麗だったな。視線を外そうとしても目が行ってしまうから、正直、困ったよ。
――もう……本気にしちゃいますよ。
――本気だよ。本当のことさ。
――そうやっていつも女性を口説いてるの……?
私は困惑しながら彼の瞳を見つめました。すると、彼も真っすぐに私を見返したんです。
――海外生活が長いと思うんだ。日本人男性は、なぜ自分の気持ちを素直に言葉にしないんだろうって。
――えっ?
私が言葉を詰まらせると、彼は立ち上がり、私から見てL字の位置に座ったんです。グッと距離が近づいて……。気づけば彼の顔が間近に迫って、唇を重ねていました。
温かく、優しいキスでした。
2人で呑んでいたお酒の味が混ざりあって……私のほうから彼の二の腕を掴んで唇を押しつけてしまったんです」
彼の手が私の太ももに
隣には大勢の客がいるのに… (写真:iStock)
――続けてください。
「私は甘く鼻を鳴らしました。ふすま1枚隔てた向こうから、大勢の客の笑い声が聞こえてきて、それがいっそう興奮に拍車をかけたんです。
――Yさん……嬉しい。
思わずそう告げた刹那、彼の手が私の太ももに置かれ、サワサワとさすってきたんです。
――ン……ダメッ。
――少しだけ……少しだけだ。
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