毎日ちゃんとお腹が減るってすごいこと 2023.1.8(日)

小原玲 動物写真家
更新日:2023-01-08 06:00
投稿日:2023-01-08 06:00
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナガの写真とともに、勉強に仕事に恋愛に、毎日をがんばる私たちの背中を押してくれる、きょうのシマエナガちゃんの“ひとこと”です。

 甘いものを食べたくなってコンビニでお菓子を買ったら、銀色の包み紙に白い文字で「食べるときくらい笑っていようよ」と書いてあって思い出した、あの日のこと。

 なかなか嫌なことがあってプンプンしながら道を歩いていたところ、スパイスの匂いに誘われて入ったタンタン麺のお店。

 上の空のまま注文して、「もしかして、こんな気分のままじゃ食べられないかも……」なんて一瞬は思ったけど、何のことはない。目の前にタンタン麺が運ばれてきたら、喉がゴクッと鳴って、自然と割りばしに手を伸ばしている自分がいた。

 食べるって、その行為自体がパワーになるんだなって感じたよ。

 毎日は楽しいことばかりじゃないけれど、それでもちゃんとお腹が減って、いつものように時を刻む自分の体をちょっと頼もしく思ったり。

 だから嫌なことや悲しいことがあったとき、あれこれ考えるのは後にして、まずお腹のほうを満たしてみるのはどうだろう。

 食べ終わる頃にはすっかり忘れちゃってたりして?

小原玲
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動物写真家
1961年、東京都生まれ。茨城大人文学部卒。写真誌「フライデー」の専属カメラマンを経て報道写真家として国内外の雑誌での活動後、動物写真家に転身。近著に写真集「シマエナガちゃんの日々 - ぼくはここにいるよ -」(ワニブックス)や「Kiss!」(小学館)や「アザラシの赤ちゃん かわいいのヒミツ」(講談社)などがある。2021年11月、永眠。
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