Snow Man目黒蓮「silent」好評とJUMP山田涼介“受難”のナゼ

こじらぶ ライター
更新日:2022-10-22 06:00
投稿日:2022-10-22 06:00

目黒蓮の表情と涙は「想定以上」

「silent」はオリジナル脚本で原作がないとはいえ、放送前の予告などで目黒さんが聴力を失っているのが分かっていたので、古くは1995年の豊川悦司さん(60)主演の「愛していると言ってくれ」(TBS系)や04年の柴咲コウさん(41)主演の「オレンジデイズ」(同)、最近だと今年1月の清原果耶さん(20)主演の「ファイトソング」(同)に通じるような、視聴者を泣かせにくる作品と想定できました。

 ただ「silent」における目黒さんの、声で、言葉で話したくても話せないもどかしさ、それがために彼女を想って自ら別れを告げなければならない悲しさが、痛いほど伝わる表情と涙は、構えていたよりずっと「想定以上」でした。

「親愛なる僕へ殺意をこめて」は同名の人気漫画が原作で、その実写化ともなれば、猟奇的でハードなシーンが多分に含まれているのは当然想定されました。それが実際の放送では、目を背けたくなるほど「想定以上」にリアルに描写され、視聴が継続しづらいドラマとなってしまったのです。

週半ば放送のドラマにしては重すぎる?

 恐怖に怯えながらも“もう1人の自分”を暴こうと奮闘する山田さんの“追い詰められた”演技は、見る者を飲み込むほどの好演ぶり。だからこそ感情移入してしまって、ドラマを見終わると、ズーン……と重たい気持ちになってしまうのです。

 週もまだ半ばの水曜日に、可愛くて爽やかな山田さんを見たかったファンや一般ライト層にとっては、期待していたものではなかったのかもしれません。

 それでも《グロさえ回避すれば内容は面白い》《続きが気になる》と評価する声も多く、主人公の“もう1人の自分”や周囲の怪しい連中の中で真犯人は誰なのか、動機は何なのかと考察を楽しむ一定層の間では盛り上がりを見せています。その層が地上波より「見たい人が見れる」配信で視聴しているからこそ、再生回数の多さに直結しているのでしょう。

少しだけ「グロ」をボカして

 すでに放送は始まっているので、作り手としては限界ギリギリまで過激なシーンで攻め続けるのが「是」かもしれませんが、山田さんの奮闘ぶりをテレビでもより広く、安心して見てもらうためにも、少しだけ「グロ」をボカしてもらえないだろうか、などと願いつつ、今後の巻き返しに期待したいところです。

こじらぶ
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