そんなえりのボスのもとにはウワサを聞きつけ、今日も悩みを抱えた女性が、ふらりと立ち寄ったようですよ。
1. お風呂上りに膣からお湯が……!?
今回の相談は康子さん(40歳女性・仮名)から。
「お風呂から上がるとき、膣から大量にお湯が出るんです……」
恥ずかしそうに、伏し目がちに話し始めた康子さん。えりのボスは、優しく見守るように康子さんの話に耳を傾けます。
「初めて起こったときは何事かと思ってびっくりしましたし、ショックでした……。今までこんなことはなかったのに」
思い出して、またショックを受けたような表情を浮かべながら康子さんは続けます。
「私、膣がゆるんでいるのでしょうか? 何だか急に年をとって、女力が下がったような気がして落ち込むんです。お風呂に入る度にアソコからお湯がドバっと出てくるのは気持ち悪いですし、これじゃ恥ずかしくて温泉やプールにも行けません」
「気になるわよね。デリケートな悩みだから人には相談しづらいし。膣のゆるみには、骨盤底筋の衰えが関係しているのよ。私が骨盤底筋を鍛える方法を教えてあげるわ」
「骨盤底筋の衰え? 普段運動をしていない私でも簡単に鍛えられるのでしょうか?」
すがるようにえりのボスを見つめる康子さん。
これは放っておけません!
2. 女性ホルモンが減ると骨盤底筋がゆるむ!?
「お風呂上がりに膣からお湯が出るのは、膣周辺にあたる骨盤底筋の衰えが原因かもしれないわ。膣周辺の筋肉がゆるむと、入浴時に膣からお湯が入ってしまうことで生じる『お湯漏れ』と呼ばれる現象が起こりやすくなるの」
えりのボスは続けます。
「骨盤底筋は、その名の通り骨盤の一番底に位置する筋肉よ。内臓や子宮、膀胱を支えるハンモックのような役割がある大事なインナーマッスルなの」
えりのボスは、両手でハンモックの形状を作りながらゆっくり説明します。
「筋力は加齢に伴い徐々に低下していくのだけれど、骨盤底筋も例外ではないわ。あとは、妊娠や出産によるダメージも骨盤底筋が衰える原因よ。それから……」
「それから?」
康子さんは、真剣な顔でえりのボスの顔を見上げて聞きました。
「女性ホルモンの分泌量低下も骨盤底筋の衰えにつながるの。これは、女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が減少することによる影響ね」
女性ホルモンと骨盤底筋は深い関係にあるとされています。エストロゲンが減少すると、膣や膀胱などの粘膜が薄くなり、筋肉の分解が進んで筋肉量が減少しやすくなるのです。
「骨盤底筋は日常動作ではあまり使われない筋肉なの。だから、意識して鍛えてあげる必要があるわ」
「どうやって鍛えればいいんですか?! 今からでも間に合いますか?」
「ええ、十分に間に合うから安心して」
にっこり笑ってえりのボスは答えます。
「骨盤底筋を鍛えるトレーニングは『膣トレ』とも呼ばれているわ。膣周辺の筋肉を引き締めることで、膣からのお湯漏れの予防・改善効果が期待できるの。でも、膣トレのメリットはこれだけではないのよ。
骨盤底筋は4つの筋肉で構成される大きな筋肉群だから、鍛えると効率的な全身の筋力アップにつながるの。
代謝が上がって痩せやすくなったり、血流がよくなって冷えやむくみが解消されたり、インナーマッスルが強化されてスタイルアップが目指せたりと、美容面でも嬉しいメリットがたくさん期待できるのよ。
さらに、30代後半以降のプレ更年期から乱れがちな女性ホルモンのバランスを整える作用もあるといわれているわ」
膣トレのメリットを聞いて、康子さんは目を輝かせます。
「そんなにメリットがあるんですね! ぜひ、骨盤底筋の鍛え方を私に教えてください!」
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