更新日:2023-01-14 02:56
投稿日:2023-01-06 06:00
夫婦になって初めてのキス
――お待たせしました。K一郎さん。
緊張しつつ入ると、彼はナイトドレス姿の私を見て少しだけ目を細めました。
――M子、おいで。
彼に腕を引かれるまま、ベッドのほうに進んで……私は優しくベッドに押し倒されたんです。
――K一郎さん……。
私たちは見つめ合いました。目尻には円熟したシワが刻まれ、さらに愛しさが募って……やがて、彼の唇が重なってきたんです。
柔らかく、温かな唇でした。その感触は、温厚で包容力ある彼の人柄そのものを表しているかのようで……。夫婦になって初めてのキスが、これほど慈愛に満ちた愛情深いものなんだと、感動しましたね。まるで10代に戻ったかのようなトキめきもありました。
彼は決して舌を入れることをしませんでした。初めてだから気を遣っているのかしら……と思っていると、やがて、耳に熱い吐息が吹きかけられて……。
彼の唇が首筋から鎖骨へ
――ああ……ッ。
――愛してるよ、M子……一生大事にするから。
耳元でそう囁かれました。そして、唇がゆっくりと首筋から鎖骨に這いおりてきたんです。
――ン……ンッ。
私はこらえきれず声をあげてしまって……。セックスから遠ざかっていた私ですが、女の体って一度火が付いたら止められませんね。彼の唇が胸元に近づくと、自らバストを突きあげて『もっと欲しい』とねだってしまいました」
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