ムツゴロウさんはいろんな顔を持っていた 2023.4.9(日)

小原玲 動物写真家
更新日:2023-04-09 06:00
投稿日:2023-04-09 06:00
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナガの写真とともに、勉強に仕事に恋愛に、毎日をがんばる私たちの背中を押してくれる、きょうのシマエナガちゃんの“ひとこと”です。

 ムツゴロウさんが亡くなった。

 子どものころは動物と近すぎる距離で触れ合う不思議な人だと思っていた。もう少し成長してから、東大で学んだ超秀才だと知った。プロ雀士でもあり、徹マンを好むギャンブル好きだったことも。そして、かなりのヘビースモーカーだったことも。

 ただの動物好きの優しいオジサンでないことが、ムツゴロウさんをより魅力的に見せていたと思う。一言では語れないし、語る人によってはまったく違う印象になるだろうね。

 僕らも家庭や会社でそれぞれの場所に合わせた「自分の顔」を持っている。その切り替えが面倒なこともあるけれど、時には他の場所に立つ自分自身に助けられることもあるはず。

 いつか死んだ時、「あの人どんな人だっけ?」って一言で済ませられない人、かっこいいよね。

小原玲
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動物写真家
1961年、東京都生まれ。茨城大人文学部卒。写真誌「フライデー」の専属カメラマンを経て報道写真家として国内外の雑誌での活動後、動物写真家に転身。近著に写真集「シマエナガちゃんの日々 - ぼくはここにいるよ -」(ワニブックス)や「Kiss!」(小学館)や「アザラシの赤ちゃん かわいいのヒミツ」(講談社)などがある。2021年11月、永眠。
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